セキュリティ対策を全体最適化
セキュリティ被害が拡大している。警察庁の発表によると、ランサムウエア被害報告数は2020年下期から2022年下期の間に約5倍に急増。こうした被害は事業規模を問わず発生している。多くの企業では、在宅ワーク環境の構築、デジタルトランスフォーメーション(DX)の急激な進展、クラウド導入の拡大により対策すべき箇所が分散することで、リスクの可視化、分析に必要なセキュリティデータを網羅的に収集できないという課題が発生。また、セキュリティ対策の導入プロセスと運用監視のプロセスが分断されていることで、日々の運用監視で蓄積された攻撃の実態や傾向を対策の改善に活かせていないという課題も同時に発生している。結果、セキュリティ対策の部分最適化はおこなわれるものの、システム全体で必要なセキュリティ対策に漏れや重複が発生し、リスクの潜在化やインシデントが発生した場合の対応コスト増大につながっている。
こうした課題に対し、NECグループが出したソリューションが「データドリブンサイバーセキュリティサービス」だ。データを起点にセキュリティ戦略策定から対策導入・運用・監視・対処までを提供する。具体的には、自社がどのような攻撃を受けているのか、どの対策が機能して攻撃を防いでいるのかなど様々な実データを横断的に分析しダッシュボードで可視化することで、セキュリティ対策の全体最適化を図る。また、短期的な対策だけでなく、中長期的な改善サイクルを回すことにより、企業・団体のセキュリティガバナンスの強化、セキュリティ経営のリスクを低減し、効果的なセキュリティマネジメントを実現する。主な特徴は3つあるとしており、①リアルなセキュリティデータの可視化と分析から全体最適でのセキュリティリスクマネジメント、セキュリティガバナンスを実現②迅速なインシデントの検知、特定、復旧によるインシデント被害の最小化③継続的な分析にもとづく、アーキテクチャー、セキュリティ運用サイクルの改善提供―だ。これらは、社会インフラを支えるミッションクリティカルシステムへのセキュリティ対策の実績や、ダッシュボードによる可視化からアクションにつなげるNECグループ自身のセキュリティ経営の実践経験などに基づき、セキュリティ知見の集大成といえるようなソリューションになっている。