国や企業に信頼されるパブリッククラウドで
きめ細やかなサービスを提供

AI （人工知能）に関わるコンピューティングリソースの確保が急務となる中で、クラウドサービス事業者に対する期待が高まっている。さくらインターネットが提供する「さくらのクラウド」は高性能なサーバーと拡張性の高いネットワークを構築できるパブリッククラウドである。国産勢初となるガバメントクラウド（政府クラウド）に条件付きで認定されるなど、次世代の国産クラウド基盤を担うサービスとして高く評価された。

外的要因に強く信頼されるサービス

さくらインターネットはデータセンターの管理からサービス開発や運用、販売、サポートまで垂直統合型のビジネスモデルを強みとしている。
顧客の意見を速やかにキャッチアップし、機能改善の要望などに対して迅速なフィードバックを実施している。

2011年11月に「さくらのクラウド」の提供を始め、10年以上にわたり着実に実績を積み上げてきた。
同サービスは「開発者指向のシンプルなクラウド」がコンセプト。特徴は、①コスト算出の容易さ②東京・石狩の複数拠点が選択可能③直感的な操作性――の大きく3つ。
①コスト算出の容易さは、利用期間に応じて一番安い料金が適用されることと、データ転送量が無料であることにより実現した。海外事業者が提供するクラウドはデータ転送量による従量課金制があるため、コスト算出が難しくなっている。同サービスは「サーバー利用料」と「ディスク利用料」の合計が基本のサーバーコストであり、日割料金・時間割料金・月額料金を設定しているため、利用した期間に応じて最安の価格になる。
②東京・石狩の複数拠点に環境を作ることができ、災害や障害からの復旧、バックアップからの復元が可能となる。
③直感的な操作性は、わかりやすいコントロールパネルを用意し、インフラ管理が容易にできるよう工夫している。こうした特徴が同サービスの選ばれる理由となっている。

また、日本の商習慣にマッチしていることも大きな要素だ。支払いは請求書払いも可能で、料金も月額料金が決まっているので毎月の支払額が大きく変わることがなく、精算がしやすい。日本企業なので日本語のサポート、日本語のドキュメンテーションに対応しており、為替リスクもない。信頼性やコストパフォーマンスの良さが評価され、Webサービス、業務システム、公共・文教系のインフラ基盤として幅広い企業が利用している。

条件付きでガバメントクラウドに認定

デジタル庁が2023年度に募集した「ガバメントクラウド整備のためのクラウドサービス」に、「さくらのクラウド」は2025年度末までに技術要件をすべて満たすことを前提とした条件付きで認定された。これまで認定されたのはAmazon Web Services、Microsoft Azure、Google Cloud、Oracle Cloud Infrastructureと外資系企業のみで、日本企業としては初の認定となった。さくらインターネットは認定された理由を「創業から30年近く自社完結でプロダクトを開発しており、ナレッジを社内に積み重ねてきたところを高く評価いただいたのではないか」と認識している。2024年2月には「さくらのクラウド」の技術開発計画が経済産業省による「特定重要物資クラウドプログラムの供給確保計画」に認定された。

さくらインターネットが目指すデジタルインフラ企業

ガバメントクラウドとしての開発は現在急ピッチで進めている。2024年度の採用では新卒と中途を合わせて200人（うちエンジニアは50%）の採用を計画しており、人材の採用も含めて全社を挙げて挑戦している。デジタル庁が出すガバメントクラウドの要件を満たすだけでなく、その先を見据えて価値を創造していく。実際には地方公共団体などへ、さくらインターネットだからできるサービスの提供を実施していきたいと考えている。また、行政機関への提供のみならず、エンタープライズ企業にも提供していく。企業へ提供していく理由はガバメントクラウドで求められている機能が行政機関だけでなく、一般企業にも非常に価値があると自負しているからだ。現在は第三者認証、セキュリティの準拠などを課題としており、乗り越えた先によりよいサービスが提供できると確信している。中長期的には日本を代表するデジタルインフラ企業になることを目指している。

引用元：
※1※3　2024年3月期末 決算説明資料
https://www.sakura.ad.jp/corporate/wp-content/uploads/2024/04/240426-ir_2.pdf

※2　さくらインターネットホームページ　さくらのクラウド 料金
https://cloud.sakura.ad.jp/payment/