MM総研大賞2021 〈スマートソリューション部門〉 次世代インターコネクトサービス分野 最優秀賞「Flexible InterConnect」
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社

2021年07月19日

複雑なICTリソースを効果的につなぎ企業のDXを実現する

 

企業のDXの成功にはICTリソースを組み合わせた戦略的データ活用が不可欠だ。各種クラウドや企業ネットワークとの接続など、複雑なネットワーク機能を手軽にセキュアに利用できる「Flexible InterConnect(FIC)」は次世代インターコネクトの理想形として市場の評価も高い。社会と企業のDX を支えるサービスとして、スマートソリューション部門の次世代インターコネクトサービス分野で最優秀賞を受賞した。  

複雑化するリソースをオンデマンドでつなぐ

DXの推進には、用途に応じて物理サーバーや各種クラウドを組み合わせることが不可欠だ。一方、これは「ICT環境の複雑化への対応」という共通課題も生み出している。

この課題に対し、NTTコミュニケーションズ(NTTCom)が2019年9月から提供しているのが、オンデマンドかつセキュアにICTリソースを相互接続するFlexible Inter Connectだ。DXを進める企業やクラウドを積極活用する企業への導入が進む。

FICは顧客側拠点からデータセンター・各種クラウドまでを閉域でセキュアに接続できる。また、直感的で使いやすいユーザーインターフェースで、一元的にリソース管理ができるサービスとして顧客の評価も高い。

FICの主な特徴は5つだ。

 1.広帯域でセキュアな閉域クラウド接続
 2.オンデマンドで簡単かつ柔軟に設定、一元管理できるポータル機能
 3.セキュリティやルーティングの機能をソフトウェアコンポーネントで提供
 4.利用に安心な上限付き時間課金
 5.パートナーに対しオープンなエコシステムを実現するXaaS接続機能

また、ひとつの物理ポートから複数環境へポータル上でアクセスできるのも強み。煩雑なルータ・回線設定が不要で、運用・管理工数の削減に貢献する。

企業ビジョンを体現するサービス

NTTComはコロナ禍による“リモートワールド(分散化社会)の到来”という社会変容を捉え、この変化に対応する新事業ビジョン「Re-connect X」を掲げた。これまで通信で繋げてきたあらゆるものの価値を見直し、共創により「Re-connect(つなぎなおす)」ことで、サステナブルな未来を創るというものだ。その中で、データの収集・蓄積・管理分析機能を提供し、データと価値をシームレスにつなぎ、顧客のDXを後押しするのが「Smart Data Platform(SDPF)」のサービス群である。

FICはSDPFの中核的な役割を果たす。同社の知見の集大成であり、新ビジョンを象徴するサービスでもある。

顧客ニーズを吸収し機能強化を推進

当初FICと、SDPFクラウド/サーバーや同社が提供するデータセンター「Nexcenter™」、各種パブリッククラウドとの接続を中心に機能提供を進めたが、直近は要望の多いものから接続先の充実を図っている。

同社プラットフォームサービス本部データプラットフォームサービス部の松林修担当部長は「DXの実現はまさに今、待ったなしだ。コロナ禍で明らかになった『どこでも業務を行う事業環境』・『データの置き場を選ばないICT環境』という風潮はさらに加速するだろう。莫大なデータも生み出され、セキュアな企業向けネットワークと、クラウドベースの事業展開をシームレスに実現するインターコネクト機能は重要になる」と話す。また、「昨年度は、Microsoft365などの活用を想定したMicrosoft Azure Peering Service接続や、サービス提供元が接続先にFICを追加すれば、閉域網上で使えるサービスとして提供可能となるXaaS接続機能など、業務スタイルの変化に即応する機能を追加した」と松林氏。機能アップデートを継続する考えを示した。

今年度はリモートアクセス(Flexible Remote Access)やセキュリティ(Distributed Secure Internet Gate Way)のサービスも組み合わせ、SASE(Secure Access Remote Edge)ソリューションとして拡販する考え。また、6月には海外接続基盤の提供も開始し、グローバル提供も可能となった「他サービスも組み合わせながら、利用者ニーズにトータルに対応できるケイパビリティが強み」(松林氏)。顧客ニーズにワンストップで応えるサービス開発に意気込みを見せた。

MM総研大賞について

「MM総研大賞」は、ICT分野の市場、産業の発展を促すきっかけとなることを目的に、MM総研が2004年に創設した表彰制度です。2021年度の今回が18回目になります。優れたICT技術で積極的に新商品、新市場の開拓に取り組んでいる企業を表彰するものです。

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■MM総研について
株式会社MM総研は、ICT分野専門の市場調査コンサルティング会社です。日本におけるデジタル産業の健全な発展と市場拡大を支援することを目的として1996年に設立し、四半世紀にわたって経験と実績を重ねてきました。ICT市場の現状と先行きを的確に把握する調査データに加えて、新製品・新サービスを開発するためのコンサルティングサービスも提供しています。