MM総研大賞2020 ものづくり優秀賞スマートフォン「Galaxy シリーズ」
サムスン電子ジャパン株式会社

2020年07月29日

多様なニーズに対応した製品ラインアップで携帯電話市場を牽引

 

サムスンは日本向けにスマートフォン「Galaxy シリーズ」を投入以降、日本の携帯電話市場を牽引してきた。高い技術力が求められるミリ波対応の5Gスマートフォンや、複数画面を活用できる折りたたみ型のスマートフォン「Galaxy Fold」「Galaxy Z Flip」の開発は、新たなユーザー価値を創造し、多様なニーズに対応した製品ラインアップで市場活性化に大きく貢献した。端末にみえる高い技術力に加えて、2019年度のGalaxy シリーズの日本におけるスマートフォンの出荷台数は、2012年に並ぶ過去最高水準を記録した点が高く評価され、ものづくり優秀賞を受賞した。

20年モデルはミリ波5G対応で先陣を切る

日本で初めて「Galaxy」が登場したのは2010 年10 月で、初代モデルは3G 端末 だった。以降は毎年ナンバリングモデルを発売しており、10周年となる2019年には「Galaxy S10シリーズ」を発売した。翌年には「Galaxy S11シリーズ」ではなく、2020年にちなみ「Galaxy S20 5Gシリーズ」が発表された。なお、サムスンはオリンピック・パラリンピックのワールドワイドパートナーとして、限定モデル発売や選手・役員・関係者への端末提供などもしている。S20 5Gシリーズは「Galaxy S20 5G(画面サイズ6.2 インチ)」 「Galaxy S20+ 5G(6.7 インチ)」「Galaxy S20 Ultra 5G(画面サイズ6.9インチ)」の3モデルで全て5Gに対応している。またS20+ 5GとS20 Ultra 5Gの2機種は低周波数帯(サブ6)に加えて、技術的に開発が難しいと言われている30GHz帯(ミリ波)にも対応している。ミリ波の開発は同社のモバイルネットワーク(基地局)事業の強みが発揮されており、その高い技術で、海外及び日本の市場で先陣を切った。

2019年2月には横開き二画面スマホ「Galaxy Fold」を発売した。Galaxyシリーズ初の折りたたみ型ディスプレイを備えたスマートフォンだ。閉じた状態では通常のスマートフォンのように利用でき、本体を開くと内側は大画面となっており、タブレットのように利用できる。動画や地図などを大画面で活用できるのに加え、3つのアプリを同時に表示することも可能にした。また2020年2月には縦開き二画面スマホ「Galaxy Z Flip」を発売した。Galaxy Foldと同様に折りたたむことができるが、横ではなく縦に折りたためるのが特徴だ。折りたたむことでコンパクトなサイズになり、持ち運びやすくなった。また折りたたむ際は自由な角度で調整できる。例えば端末を90度に開いた状態で机に置くことで、三脚などを使わずに写真を撮影することが可能だ。ユーザーの工夫次第で新しい使い方が生み出されることが期待される。

日本向け出荷台数が過去最高水準

MM総研の調べでは、サムスンの日本市場への2019年度のスマートフォン(Galaxyシリーズ)出荷台数は前年度比51%増でシェア10%超となり、日本での出荷台数・シェアは2012年に並ぶ過去最高水準を記録した。ハイエンドからローエンドまで幅広い端末を展開したことでビギナーからマニア層まで多様なユーザーを獲得したといえる。また世界シェアは2012年から連続で1位となっている。

新たなGalaxy製品を続々と発表

今年8月初めには新製品発表会「Galaxy UNPACKED 2020」をグローバルで開催した。新たなラインアップは「Galaxy Note20」シリーズや「Galaxy Tab S7」シリーズ、「Galaxy Z Fold 2」、ウェアラブルデバイスではスマートウォッチの「Galaxy Watch3」、完全ワイヤレスイヤホンの「Galaxy Buds Live」を発表した。Galaxy Note20シリーズは専用のスタイラスペン「Sペン」が付属しており、Sペンを使うことで自由に文字やイラストなどを書き込み保存できる。手書きした字をテキストに変換できるため、デジタルのメモ帳としても活用できる。Galaxy Note20シリーズの一部機種では1億800万画素カメラスペックを備えるという。

MM総研大賞について

「MM総研大賞」は、ICT分野の市場、産業の発展を促すきっかけとなることを目的に、MM総研が2004年に創設した表彰制度です。2020年度の今回が17回目になります。優れたICT技術で積極的に新商品、新市場の開拓に取り組んでいる企業を表彰するものです。

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