2019年国内クラウドサービス需要動向調査

2018年度の国内クラウド市場は2兆円に迫る

2019年06月11日

■ クラウドサービスの国内市場規模は1.9兆円にまで成長(2018年度)

■ 企業の既存システムをパブリッククラウドに移行する動きが本格化

■ AWS、Azure、GCP(Google)のグローバルベンダーの寡占化が進展

MM総研(東京都港区、所長・中島 洋)は6月11日、国内クラウドサービス市場規模の2017年度(2017年4月~2018年3月)と2018年度(2018年4月~2019年3月)の実績と、2023年度までの予測、および需要動向に関する調査結果を発表した。

この調査はクラウドサービスを導入済または検討中の法人計1,597社を対象に2019年5月に実施したアンケートをもとに、取りまとめた。2018年度の国内クラウドサービス市場は前年度比18%増の1兆9,422億円となった。
これまでオンプレミス環境での運用が主流だった企業のメインシステムをパブリッククラウドに移行させる動きが加速。パブリッククラウドの市場規模が急拡大している。
Amazon Web Service(AWS)を中心とする主要プレーヤーの寡占化が進み、中でも回答者の約半数が使用すると答えたAWSのデファクトスタンダード化が顕著となった。また、ユーザーが各サービスの強みを熟知し、用途ごとに複数サービスを使い分ける「マルチクラウド化」も進展。Microsoft AzureやGoogle Cloud Platform(GCP)を導入する企業も増えている。

 

■クラウドサービスの国内市場規模は1.9兆円にまで成長(2018年度)

今回の調査では、2018年度におけるクラウドサービス市場全体の規模は約1兆9,422億円となった。2017年度の1兆6,449億円に比べ18.1%増えた。2023年度には4兆4,754億円まで拡大することが見込まれる。
このうち、パブリッククラウド市場は2018年度が6,165億円で前年度比34.1%増となった。2023年には1兆6,490億円の市場規模に達し、2018年からの年平均成長率は21.7%と予測する。コストメリットを生かしつつ、柔軟な運用が可能なPaaS/IaaSに、企業の主要なシステムや自社アプリケーション基盤を移行させる動きが目立っている。
プライベートクラウドは2018年度1兆3,257億円で、前年度比18.1%増。2023年には2.8兆円に達し、2018年度から2023年度までの年平均成長率は16.3%程度と予測。一方で、オンプレミス型プライベートクラウドの成長率は鈍化する見通し。

 

■企業の既存システムをパブリッククラウドに移行する動きが本格化

PaaS/IaaS市場であるパブリッククラウドの急成長はWeb系のシステム開発や新規システムの基盤としての利用に加えて、オンプレミス環境で利用していた既存システムからの移行が本格化し始めたことがその要因と考えられる。
PaaS/IaaSの利用用途では「各種システムの移行」という回答が上位に並んだ。「アプリケーション開発基盤の移行」、「自社開発(独自)システムの移行」がPaaS/IaaSともに多い。これまで専ら閉鎖的環境下で使用されなければならないとされていた企業の基幹系業務を担うシステムが、本格的にクラウドへ移行されているという動きを反映する結果となった。

 

PaaS/IaaSの主な用途(重複回答)

 

AWS、Azure、GCPのグローバルベンダーの寡占化が進展

今回の調査では、AWS(Amazon Web Service)、Microsoft Azure(Azure)、GCP(Google Cloud Platform)の3つの海外事業者によるクラウドサービスの市場優位性が一層際立つ結果となった。PaaS/IaaSでAWSを利用しているとの回答が約半数を占め、、Microsoft Azureでは25%強という結果が出た。クラウドサービス市場をリードするグローバルベンダーの寡占化が一層進んだ。

サービス別の利用率では、PaaSではAWSが47.7%、Azureが32.8%、GCPが13.2%。IaaSではAWSが47.1%、Azureが25.6%、FUJITSU Cluoudが9.5%。
今後、利用を検討中のサービスでは、AWSに加えてAzureやGCPと回答したユーザーが多かった。「Windowsサーバの移行」、「仮想デスクトップ基盤の移行」でではAzureの利用を検討するユーザーが多く、「ファイルサーバ基盤」、「モバイルアプリケーションの開発」ではGCPを検討するユーザーが最も多い。クラウドサービスの利用用途に応じてマルチクラウド化が指向する動きが明らかになった。

 

PaaS利用者/利用検討者のサービスランキング(複数回答)

IaaS利用者/利用検討者のサービスランキング(複数回答)

 

この調査では、クラウド市場をパブリッククラウド(SaaS/FaaS/PaaS/IaaS)とプライベートクラウド(デディケイテッド、オンプレミスおよびコミュニティ)に分類した。事前調査として、国内法人ユーザーを対象にWebアンケートを実施し、35,088社にアンケート回答を求め、その中から実際にクラウドサービスを導入済、あるいは検討している1,597社を対象に今回の調査を実施した。 

同調査の概要は下記のURLで公開しています。
https://www.m2ri.jp/report/market/detail.html?id=49

 

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<調査概要>
1.調査対象  :国内法人ユーザー※
2.回答件数  :予備調査(n=35,088)、本調査(n=1,597)
  ※全業種を対象に情報システムやネットワークの管理・運用担当者または、決裁や選定に関与する立場
  ※ソフトウェアやシステムの開発業務担当者
  ※本調査はクラウドサービスの利用・検討者を対象
3.調査方法  :Webアンケート
4.調査期間 :2019年5月7日~5月20日
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 調査の詳細な分析を加えたレポート「国内クラウドサービス需要動向(2019年版)」を発刊いたします。
※レポートの価格、内容等詳細についてはお問い合わせください。

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担 当 : 狩野/加太/渡辺

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