国内ウェアラブル端末の市場展望

――国内消費者調査の結果から

2016年09月14日

■日本の市場規模は2016年度224万台、2020年度に577万台に拡大すると予想
■ ウェアラブル端末の知名度は8.7 ポイント上昇
■ 利用者の不満ポイントはバッテリー、価格、連携アプリ数
■ 業務利用は導入によるメリット訴求がカギ

 MM総研(東京都港区、所長・中島 洋)は9月14日、身に着けるコンピュータ「ウェアラブル端末」について、消費者調査や企業へのインタビューをもとに、国内の市場展望をまとめた。消費者調査の結果、知名度は前回調査より8.7ポイント上昇し57.6%となった。また、利用者に対する満足度は56.6%、継続利用意向は40.0%にとどまるなど、まだまだ改善の余地がうかがえる。
 今回の調査は国内のウェアラブル端末利用状況を把握するために実施した。回答数は、個人:予備調査8,797人、本調査150人、法人:予備調査11,631人、本調査100人。

 

  • ウェアラブル端末の知名度は8.7ポイント上昇の57.6%

 調査にあたってはウェアラブル端末を「身に着けることができるコンピュータ」で、「ネットワークに接続できる機器(スマートフォンなど他の通信機器と連携するものも含む)」と定義。ウェアラブル端末の知名度について、「よく知っている」「知っている」「名前は聞いたことがある」「知らない・分からない」の4段階で尋ねた。「よく知っている」「知っている」「名前は聞いたことがある」の合計数値を「知名度」として算出したところ、57.6%と前回調査より8.7ポイント上昇した。
 個別の製品についても、アップルの腕時計型端末「Apple Watch」の知名度は77.5%と前回調査より19.3ポイント上昇。ソニーモバイルコミュニケーションズの腕時計型端末「SmartWatch」の知名度は52.7%と前回調査より9.4ポイント上昇した。

ウェアラブル端末の認知度

 

  • 本格的な普及はまだこれからの段階

 所有しているウェアラブル端末について尋ねた結果、回答者(n=8,797)の94.6%が「この中で所有しているものはない」と回答。何らかのウェアラブル端末を所有している人の割合は5.4%にとどまった。タイプ別では、「時計(ウォッチ)型」が最も多い3.2%となり、次いで「メガネ型(HMD含む)」が1.8%、「リストバンド型(ブレスレット含む)」が1.6%となった。「アクセサリー型(指輪、ペンダント、カチューシャなど)」「ヘッドセット型」「ソックス型(靴を含む)」はいずれも1%以下であった。ウェアラブル端末の所有率は総じて低く、本格的な普及はまだこれからの段階であることが窺える。
 前回実施したウェアラブル端末の所有率調査との比較では、いずれも所有率は上がっているものの、その上げ幅は全て1ポイント未満の微増にとどまった。スマートフォン所有者のうち、いずれかのウェアラブル端末を所有している人の割合は、2014年の5.8%から今回は6.9%と1.1ポイントの上昇となった。

 

  •  利用しているウェアラブル端末の満足度

 現在最も利用しているウェアラブル端末について、その端末の満足度を10項目に分けて調査した。
その結果、「満足」と「やや満足」の合計において最も満足度が高かったのは「デザイン」の63.3%であった。次いで「全体の満足度」が56.6%となった。「充電のしやすさ」「着け心地」はいずれも54.6%で「操作性」が54.0%となった。
 逆に最も満足度が低かったのは「連携アプリ数」で41.3%であり、次いで「連携デバイス数」が42.0%であった。また、「不満」と「やや不満」を合計した数値では「バッテリーの持ち」が22.0%と高くなっている。

 ウェアラブル端末の満足度

 

  • 業務利用における導入目的は「作業効率化」がトップ

ウェアラブル端末については、医療や製造現場などでは、以前から導入に向けた動きが進んでおり、業務利用が注目されている。そこで、今回は一般消費者とは別に、日本国内の勤労者(パート・アルバイトを除く)・経営者を対象に、ウェアラブル端末の業務利用のニーズについての調査を行った。回答者数は、予備調査で11,631人、導入企業担当者を対象とした本調査で100人である。また、ウェアラブルコンピュータに関して「詳しく説明できる」「ある程度知っている」「名前は聞いたことがある」と回答した6,448人を対象に、回答者が勤務している会社におけるウェアラブルデバイス活用の有無について尋ねた。
 「ウェアラブルデバイスを導入している」または「ウェアラブルデバイス導入を検討している」、かつ会社においてウェアラブルデバイスに関わっていると回答した1,062人を対象に、ウェアラブルデバイスの導入/検討目的を尋ねた。その結果、「作業の効率化」が38.7%と最も多く、次いで「コミュニケーション活性化」が34.7%となった。「従業員削減」は10.5%と低い。その他の項目は20%台であまり差がつかない結果となった。

 

  •  業務利用での導入はメリット訴求がカギを握る

 「ウェアラブルデバイス導入に興味はなく、今後も導入しない」かつウェアラブルデバイス導入を決定もしくは(導入が行なわれたと仮定した場合に)利用する立場にあると回答した546人を対象に、ウェアラブルデバイスを導入・導入検討しない理由を尋ねた。
 その結果、「必要がない」(47.6%)を除いて最も回答数が多かったのは「導入効果が分からない」で31.1%であった。次いで「判断する材料/情報が不足している」が14.1%、「構築・運用コストが高い」が13.7%となった。企業におけるウェアラブルデバイスの導入率を上げるには、ウェアラブルデバイス導入によるメリットを担当者に具体的に示す必要がありそうだ。

 ウェアラブル端末の業務利用における導入目的

 

※市場規模の詳細を含めた調査全文「ウエアラブル市場最新レポート」を発売予定です。

 


【ウェアラブル端末の定義】※身に着けることができるコンピュータであり、ネットワークに接続できる機器
(スマートフォンなど他の通信機器と連携するものも含む)
■ 調査概要
■ 1.調査対象:ウェアラブル端末利用者
■ 2.回答件数:(個人:予備調査8,797人、本調査150人、法人:予備調査11,631人、本調査100人)
■ 3. 調査方法:ウェブアンケート
■ 4. 調査期間:2016年2月19日(火)~2月22日(金)


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