「モビリティ端末」に特化

Surfaceは最先端テクノロジーを結集したWindows搭載デバイスとして業界を牽引する、まさにフラッグシップ的な存在。その中のSurfaceGoはよりモビリティに特化したシリーズとして知られており、Go 2は2020年5月にモデルチェンジした最新機だ。最大の特徴はボディの3サイズが245×175×8.3ミリとSurfaceシリーズで最もコンパクト、かつ、重量も544g（タイプカバーを除く）とシリーズ最軽量である点。市場の変化に即応できるよう個人（一般市場）／法人／教育機関向けに、CPU／メモリ／ストレージ容量／LTEモデム有無の構成を選択する形で販売している。画面は10.5インチのタッチスクリーン。

ビジネス向けと教育機関向けで多く利用されている。ビジネスの事例はテレワーク利用が中心となるが、それ以外にも2in1であることを活かしフロントラインワーカーがオフィスPC兼顧客に資料を見せるタブレットとして利用したり、工場の現場作業者が作業着に入れて現場で持ち運んだりする。持ち回りの良さを活かして多様な用途で利用されている。教育現場では主に生徒がスマホのようにタッチパネルで操作したり、別売りのタッチペンを利用して学習することを目的としている。MM総研による「都道府県立高校における端末配備状況調査（2021年3月時点）」によると、Go 2は公立高校では最も利用されているPCであり、生徒からはそのデザイン性の良さが喜ばれているという。

Go 2で特に注目すべき点はモビリティ端末としてのバランス力の高さだろう。素材、質感、軽量性やCPU、バッテリー容量など一般的に比較される部分はもちろんだが、高音質のマイク、スピーカー、カメラなど、今やテレワークには欠かせない機能も充実している。コロナ禍以前よりモビリティ特化端末として、コラボレーションツールであるMicrosoft TeamsやOfficeソフトの可能性を引き出す設計をしてきたためだ。このコンセプトがそのままウィズコロナ時代のリモートワークや教育用端末として受け入れられた。前述の通り自社開発のソフトウェアとの相性が良いだけでなく、画面のアスペクト比が3:2であることも業務にも勉学にも使いやすいと好評だ。通常のデバイス使用で最大10時間ものバッテリー寿命を実現し、充電ができない環境でも安心して利用することができる。LTEモデムが内蔵されているモデルも展開し、モビリティとしての価値を更に向上させている。

ビデオ会議の普及が後押し

パソコン購入の際の選定基準として、ビデオ会議などのコミュニケーション向け利用や、屋外利用の際のパフォーマンスなどが加わり、以前よりもシビアになった。そうした中でGo 2は誕生当初から携帯性の良さに加え、ビデオ会議の利用を想定したデザインがされており、性能面でも高機能性を保ちながらも安価となっているとの評価から、ウィズコロナ時代に合ったPCといえる。マイクロソフトとしてもGo 2のニーズは世界的に想定以上だという。その中で日本はグロ－バルと比較してもGo2が一層受け入れられている地域だ。特に小型な端末を求める傾向が強く、またLTEモデム搭載モデルが人気という。購買層は初めてSurfaceシリーズを持つユーザーはもちろんだが、シリーズのリピート購入も多い。

MM総研大賞について

「ＭＭ総研大賞」は、ICT分野の市場、産業の発展を促すきっかけとなることを目的に、ＭＭ総研が2004年に創設した表彰制度です。2021年度の今回が18回目になります。優れたICT技術で積極的に新商品、新市場の開拓に取り組んでいる企業を表彰するものです。

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■ＭＭ総研について
株式会社ＭＭ総研は、ICT分野専門の市場調査コンサルティング会社です。日本におけるデジタル産業の健全な発展と市場拡大を支援することを目的として1996年に設立し、四半世紀にわたって経験と実績を重ねてきました。ICT市場の現状と先行きを的確に把握する調査データに加えて、新製品・新サービスを開発するためのコンサルティングサービスも提供しています。