2013年度上半期 国内PCサーバー出荷概況

2013年12月12日

■出荷台数2.7%減の24万9,844台、出荷金額は1.2%増の1,113億円
■出荷台数は3半期連続の減少も出荷金額は緩やかに増加を続ける
■サーバー仮想化の影響で台数減、出荷金額増が続くと予測

 MM総研(東京都港区、所長・中島 洋)は12月12日、13年度上半期(13年4~9月)のPCサーバー国内出荷実績をまとめた。それによると、日本のPCサーバー出荷台数は前年同期比2.7%減の24万9,844台となった。出荷金額では同1.2%増の1,113億円となった。サーバー仮想化による物理サーバーの集約、統合が進むなかで台数微減、金額微増の傾向が続いている。
 台数シェアはNECが首位だが、シェアは24.1%と前年同期から1.1ポイント減少した。2012年度上期に発生したスマートフォンユーザーの急増に伴う通信キャリア向けの大口案件が一巡したことが要因。富士通は前年3位から2位に順位を上げた。上半期2位となったのは2002年度以来。
 サーバーの仮想化が進む中で、物理サーバーの集約・統合が1台当りのサーバー出荷金額を押し上げている。仮想サーバー活用は、通信キャリア、SNS・ゲーム産業などの情報通信産業だけでなく一般民需にも広がりを見せている。
 2013年度下期は引き続き台数はやや減少傾向をたどるも金額増となり、出荷台数25万3,300台(1.1%減)、出荷金額1,140億円(7.3%増)を見込む。現状、消費税増税前の駆け込み需要は台数全体を押し上げるほど顕在化していないものの、より単金の高いサーバーを優先して調達するなどの傾向があり、金額の増加幅が拡大するものと考えられる。

■2013年度上半期のポイント

<出荷台数2.7%減の24万9,844台>
 国内PCサーバー市場は、2013年4~6月は前年同期比5.6%減 の11万524台、7~9月は同1.1%減の13万9,320台で、4~9月を合計すると同2.7% 減の24万9,844台となった。4~6月と比較し7-9月は地域需要を中心に改善し台数の減少幅は縮小した。下半期も台数では縮小幅に改善の傾向がみられると予想される。

<メーカーシェア 富士通が2位に>
 NECは6万274台を出荷し、シェア24.1%で首位となったものの、前年発生した通信事業者向け大口案件の反動でシェアポイントは減少している。富士通が2002年度上半期統計以来の2位につけた。官公庁大型案件の獲得に加えクラウド・データーセンター事業者向けに継続した拡販が奏功している。
 業種別では、情報通信事業は通信キャリアの投資が一巡したこともありやや停滞しているが、クラウド事業者向けのサーバーは堅調に増加している。他の業種では官公庁・自治体の投資が改善している状況だが、民需系の需要は東名阪が中心であり地域民需の回復が待たれる。

「今後の動向」を含めたレポート全文は12月末発行のM&Dレポート211号に掲載します。


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