2000年度以降の出荷統計で過去最少の台数

「2023年度通期 国内携帯電話端末の出荷台数調査」

2024年05月14日

■2023年度の携帯電話出荷台数は2668.5万台となり2000年度以降で最少

■2023年度のスマートフォン出荷台数は2547.2万台(前年度比14.7%減)

■アップルがメーカー別台数シェア13年連続1位。総出荷シェアでも初の過半数

■2024年度のスマートフォン出荷は2602万台(同2.2%増)と予測

ICT市場調査コンサルティングのMM総研(略称MMRI、東京都港区、関口和一所長)は、2023年度通期(2023年4月~2024年3月)の国内携帯電話端末の出荷台数を調査し、その結果を発表した。総出荷台数は2668.5万台(前年度比16.4%減)で、スマートフォンが2547.2万台(14.7%減)、フィーチャーフォンは121.3万台(41.7%減)とそれぞれ減少した。スマートフォン出荷比率は95.5%で過去最高、総出荷台数は2000年度以降の出荷統計において過去最少となった。上期・下期の半期別にみてもそれぞれ過去最少であり、年間を通じて低調に推移した。

スマートフォン出荷台数は過去最多の2021年度(3385.1万台)から2年連続の減少で2021年度比では4分の3にまで縮小した。5G対応スマートフォンは2526.7万台でスマートフォン全体の99.2%に拡大した。2024年度の総出荷台数は2715万台(前年度比1.7%増)、スマートフォン出荷台数は2602万台(2.2%増)で3年ぶりの増加に転じると予測する。

アップルが13年連続で1位を獲得

2023年度通期のメーカー別総出荷台数シェア1位はアップルで、13年連続で1位を獲得した。同社の総出荷台数は1337.7万台(前年度比11.0%減)でシェア50.1%(3ポイント増)、スマートフォン出荷台数シェアでは52.5%(2.1ポイント増)となり、スマートフォン市場では2年連続で過半数を占めたのに加えて、総出荷台数シェアでも初めて過半数を占めた。総出荷台数シェア2位はグーグルで、3位はシャープ、4位はサムスン電子、5位は京セラ、6位はソニーの順になった。上位6メーカー合計は89.0%で約9割を占める結果となった。

スマートフォン出荷台数シェアでは、首位アップルに続く2位はグーグルで、3位はシャープ、4位はサムスン電子、5位はソニー、6位はシャオミの順になった。

2023年度の5Gスマホ比率は99.2%、2026年度に100%

2024年度の総出荷台数は2715万台(前年度比1.7%増)と予測する。以降は2025年度:2811万台、2026度:2679万台、2027年度:2648万台、2028年度:2709万台で推移。ドコモの3Gサービス終了(2026年3月末予定)後の2026年度は2700万台を割り込む見通しだ。

2024年度のスマートフォン出荷台数は2602万台(前年度比2.2%増)と予測する。以降は2025年度:2677万台、2026年度:2584万台、2027年度:2566万台、2028年度:2633万台と予測。スマートフォン出荷比率は2028年度には97.2%にまで拡大する見通しである。直近は2年連続で減少した反動とドコモの3Gサービス終了に向けた買い替え特需により、2024年度と2025年度は僅かながら微増トレンドになると予測。しかし、中期的には2600~2700万台規模の推移となり、再び3000万台に達するような大幅な回復は見込めないだろう。

2024年度の5Gスマートフォン出荷台数は2592万台(スマートフォン出荷に占める5G比率99.6%)と予測。オープン市場で一部5G非対応端末が継続出荷される程度にとどまり、2026年度には5G対応が100%になる見通しである。

 

■携帯電話出荷台数に含まれる端末
① 従来型携帯電話(以下、フィーチャーフォン。Android OSの二つ折り端末を含む)
② スマートフォン
・通信事業者別(5分類):1.ドコモ、2.KDDI(au・UQモバイル含む)、3.ソフトバンク(ワイモバイル含む)、4.楽天モバイル、5.オープン(メーカー直販やMVNO・量販店・ECサイトなどを経由して販売されるSIMフリー端末)
③ 総出荷台数(①+②)

 ■スマートフォンの定義 以下を条件としてMM総研による分類
①右記OSを搭載(Android、iOS)
②音声通話が可能
③アプリやソフトウエアなどのカスタマイズが可能
④OS環境として(アプリ)開発仕様が公開されていること
⑤キャリア及びメーカーがスマートフォンと位置づけている製品
※調査時点のため、今後の端末発売状況などに応じて予告なしに変更する可能性があります 

■報道に際しての注意事項
1.本プレスリリースは、MM総研が実施した市場調査の結果と分析から一部または全部を抜粋したものです。
2.報道機関が引用する場合は、出典を「MM総研」と明記してください(MMは全角)。数値などは表ではなくグラフ化して掲載してください。
3.報道機関以外が本プレスリリースの内容を引用・転載する場合は、MM総研による承諾が必要です。
4.MM総研の独自調査結果であり、公的機関の統計や企業の公表数値などと異なることがあります。また、作成時点におけるものであり、今後予告なしに変更されることがあります。
5.本データを報道以外の以下用途で無断利用することを固く禁じます。
 -プロモーション(広告・販売促進資料・ホームページ掲載・チラシなど外部に発信する資料・データ)
 -セミナー・講演会
 -その他、営業目的・営利目的での使用
6.調査の詳細、研究員コメント、データ利活用などについては、担当者までお問い合わせ下さい 

■MM総研について
株式会社MM総研は、ICT分野専門の市場調査コンサルティング会社です。日本におけるデジタル産業の健全な発展と市場拡大を支援することを目的として1996年に設立し、四半世紀以上にわたって経験と実績を重ねてきました。ICT市場の現状と先行きを的確に把握する調査データに加えて、新製品・新サービスを開発するためのコンサルティングサービスも提供しています。

本件に関するお問い合わせ先

(株)MM総研

担 当 : 横田、篠崎、原、村田

所在地 : 105-0011 東京都港区芝公園2-6-3 芝公園フロントタワー

連絡先 : 03-5777-0161

電話をかけるお問い合わせ

おすすめのプレスリリース