1週間あたりのスマートフォン利用時間は約20時間

スマートフォンサービス利用実態(2023年7月調査)

2023年09月07日

■スマートフォンの利用時間(通話時間を除く)は週平均1,189分(約20時間)

■スマートフォンの週間通話時間はMNO 4社 34.3分、サブブランド 35.2分、MVNO 14.7分

■国内キャリアの通話料は従量課金制で、無制限が基本の海外キャリアに見劣り

ICT市場調査コンサルティングのMM総研(略称MMRI、東京都港区、関口和一所長)は携帯電話(フィーチャーフォン及びスマートフォン)の音声通話・データ通信サービスに関するアンケート調査を実施し、その利用実態についてまとめた。

その結果、1週間あたりのスマートフォン利用時間(通話時間を除く)※1,2は1,189分(約20時間)となった。音声通話時間(IP電話・アプリ電話除く)は15.4分で、「IP電話・アプリ電話」の18.9分を下回った。今回、国内及び諸外国の料金プランを調査した結果、国内キャリアでは通話料が従量課金制となっている一方、海外キャリアでは無制限が基本となっていた。

個別にみると、MNO 4社は1,216分、サブブランドは1,163分、MVNOは1,134分となった。

スマートフォンの利用時間(分/週)

※1:通話時間を除く
※2:選択肢ごとに設定した係数を掛け合わせた加重平均による算出

SNS、音楽配信サービス、有料動画配信サービスについて、サービスごと※3の利用率、利用者の平均利用時間※4についても分析した。SNS全体の利用率は78.8%で、1週間あたりの利用時間は91分だった。音楽配信サービスは53.7%(122分)、有料動画配信サービスは65.7%(150分)となった。

SNSでは「Twitter(現 X)」の利用率が59.2%で最も高く、1週間あたりの利用時間は105分となった。次いで「Instagram」の55.8%(96分)、「Facebook」の33.8%(51分)、「TikTok」の20.2%(106分)、「Pinterest」の11.1%(66分)の順となった。

音楽配信サービスでは「YouTube Music」の利用率が27.7%で最も高く、1週間あたりの利用時間は103分。次いで「Spotify」が25.3%(144分)、「Apple Music」が19.6%(132分)、「Amazon Music Unlimited」が16.5分(152分)、「LINE Music」が10.4%(124分)となった。

有料動画配信サービスでは「Amazonプライムビデオ」の利用率が39.5%で最も高く、1週間あたりの利用時間は141分となり、次いで「Netflix」が14.4%(202分)、「YouTube Premium」が14.1%(209分)、「U-NEXT」が6.7%(187分)、「Hulu」が6.3%(162分)となった。

※3:利用率上位5サービスを抜粋
SNS(全6サービス)
「Twitter(現 X)」、「Facebook」、「Instagram」、「TikTok」、「Pinterest」、「その他」
音楽配信サービス(全9サービス)
「Spotify」、「Apple Music」、「YouTube Music」、「Amazon Music Unlimited」、「Rakuten Music」、「LINE Music」、「AWA」、「auうたパス」、「その他」
有料動画配信サービス(全15サービス)
「Amazonプライムビデオ」、「Netflix」、「Hulu」、「YouTube Premium」、「Paravi」、「ABEMAプレミアム」、「NHKオンデマンド」、「FODプレミアム」、「TELASA」、「テレ東BIZ」、「dTV」、「Disney+」、「DAZN」、「U-NEXT」、「その他」
※4:選択肢ごとに設定した係数を掛け合わせた加重平均による算出

1週間の通話時間はMNO 4社 34.3分、サブブランド 35.2分、MVNO 14.7分

スマートフォン利用者に携帯電話番号とIP電話・アプリ電話それぞれの音声通話時間※5を質問した。その結果、1週間の平均通話時間は携帯電話番号からの場合、MNO 4社は15.4分、サブブランドは16.3分、MVNOは7.2分となった。IP電話・アプリ電話からの場合は、MNO 4社は18.9分、サブブランドは18.8分、MVNOは7.5分となった。携帯電話番号とIP電話・アプリ電話からの通話時間を合算すると、MNO 4社は34.3分、サブブランドは35.2分、MVNOは14.7分となった。 

スマートフォンの通話時間(分/週)

※5:選択肢ごとに設定した係数を掛け合わせた加重平均による算出

 

国内キャリアの通話料は従量課金制、無制限の海外キャリアに劣る

今回、海外の先進諸国として6ヵ国(米国・英国・フランス・ドイツ・オーストラリア・韓国)の加入件数1位キャリアの月額料金プランを調査して、日本の料金プランとの違いについて考察した。料金プランに含まれる音声通話料金を国内と海外で比較すると、国内は従量課金制であるのに対して海外では無制限が基本となっており、国内プランは見劣りする印象である。国内では1回5分(10分)まで無料という条件付き、条件なしでの無制限オプションを有料で追加することは可能である。また、60歳以上であれば通話無制限オプションが実質無料となるキャリアも存在するが、すべてのユーザーがその恩恵を得ることはできない。昨今で発表される新料金プランはデータ通信容量(GB)と金額が注目を集めるが、通話料金の価格改定や無制限化によるテコ入れにも期待したい。

 

参考1:MM総研「携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態(2023年7月調査)」
https://www.m2ri.jp/release/detail.html?id=592 

■携帯キャリアのブランド定義
MNO4ブランド:NTTドコモ、au(KDDI)、ソフトバンク、楽天モバイル
 ※楽天モバイルは2022年7月調査以降自社回線のみ、2021 年12 月以前は自社回線・MVNO を含む
サブブランド:ワイモバイル(ソフトバンク)、UQモバイル(KDDI)
MVNO:MNO4ブランド及びサブブランド以外 

■調査概要
1. 調査対象:15~69歳の男女
2. 回答件数:プレ調査27,543人/本調査1,625人
3. 調査方法:Webアンケート
4. 調査時期:2023年7月

■報道に際しての注意事項
1. 本プレスリリースは、MM総研が実施した市場調査の結果と分析から一部または全部を抜粋したものです。
2. 報道機関が引用する場合は、出典を「MM総研」と明記してください(MMは全角)。数値などは表ではなくグラフ化して掲載してください。
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