独自サービス型SIM市場は2度目の成長期へ

「国内MVNO市場調査(2023年3月末時点)」

2023年06月20日

■2023年3月末の独自サービス型SIMの回線契約数は1312.1万回線(前年同期比4.2%増)

■インターネットイニシアティブ、NTTレゾナントの上位2社がシェアを拡大

■携帯電話(3G、LTE、5G)契約数に占める独自サービス型SIMの比率は6.3%で変化なし

■2024年3月末の独自サービス型SIMの回線契約数は1450万回線と予想(前年同期比10.5%増)

ICT市場調査コンサルティングのMM総研(略称MMRI、東京都港区、関口和一所長)は国内MVNO市場の2023年3月末時点での実績を発表した。調査結果によると、独自サービス型SIMの回線契約数は1312.1万回線となり、前年同期比で4.2%増となった。楽天モバイルの0円プラン廃止、IoT向け用途の好調を背景に3半期連続のプラス成長を記録(データ1)。携帯電話(3G、LTE、5G)契約数に占める独自サービス型SIMの契約数比率は、2021年9月末から横ばいの6.3%で推移した(データ2)

2023年3月末時点での独自サービス型SIM市場の事業者シェア1位は「IIJmio」などを提供するインターネットイニシアティブ。IoT用途を含む法人向け回線に加え、個人向けでも順調に契約を伸ばした。2位はNTTレゾナント(NTTコミュニケーションズの提供分を一部含む)。3位はオプテージ(データ3)

MM総研では2024年3月末の独自サービス型SIMの回線契約数を1450万回線(前年比10.5%増)と予測する。スマートフォン向け用途では、大手通信事業者(MNO)によるサブブランド、オンライン専用プランの拡販強化などの影響が大きい一方、1円スマホ販売の規制強化、MNPワンストップ化などの追い風もあり、若干のプラスになる見込み。また、IoT向け用途においては今年度以降で顕著に市場が拡大すると予想する。(データ4)。

※独自サービス型SIM=MVNO事業者がSIMカードを活用して独自の料金プランで提供する回線サービス(プリペイドは含まない)

【データ1】 独自サービス型SIMの市場規模

携帯契約数に占める独自サービス型SIM比率は6.3%と横ばいの一方、サブブランド比率は拡大が続く

2023年3月末時点の携帯電話(3G、LTE、5G)契約数は2億747.5万回線。独自サービス型SIMの回線契約数は携帯電話市場全体から見ると構成比6.3%と2021年9月末以降、横ばいで推移(データ2)※1。携帯電話市場全体が緩やかに成長するなかで、独自サービス型SIMも楽天モバイルの0円廃止による顧客流入、ドコモショップにおけるOCNモバイルONEの販売好調に加え、IoT用途での導入が進んだことから横ばいを維持する結果になった。

サブブランドも引き続き大幅に回線数を増加させた。楽天モバイルのゼロ円プラン廃止の影響で多くの顧客が流入しているほか、大手キャリアのメインブランドからの移行ユーザーを効率よく獲得している。2023年3月末時点のサブブランド(Y!mobile + UQ mobile)契約数比率は前年同期の6.2%から8%超にまで拡大。サブブランドの合計回線数は、2022年9月末の統計で初めて独自サービス型SIMの総計を上回って以降、さらに差を広げる状況になった。また、大手キャリア各社のオンラインプラン(NTTドコモのahamo、KDDIのpovo、ソフトバンクのLINEMO)の契約数比率も3%超にまで拡大しており、独自サービス型SIMの対抗軸となるサービスが好調を維持している。

※1.  2020年9月末より楽天モバイルを全体回線数に含め算出し直した。

【データ2】携帯電話(3G、LTE、5G)契約数に占める独自サービス型SIMの契約数比率

 

首位のインターネットイニシアティブがシェアを拡大

2023年3月末時点で独自サービス型SIM市場の事業者シェア1位は「IIJmio」・「BIC SIM」などを提供するインターネットイニシアティブ。2位は「OCNモバイルONE」などを提供するNTTレゾナント。3位は「mineo」を提供するオプテージ。4位は「BIGLOBE SIM」などを提供するビッグローブ。

シェア1位のインターネットイニシアティブ(IIJ)は、個人向けの料金プラン「ギガプラン」が好調で、0円プランを廃止した楽天モバイルユーザーの受け皿となり、個人向けサービスにおいて8四半期連続の純増を記録。IoTを含む法人分野でも1年で40万超の純増を記録しており、個人・法人ともに順調に回線数を伸ばした。

2位のNTTレゾナント(※2022年7月のNTTグループの事業再編によりNTTコミュニケーションズの事業を承継)は、2021年10月から開始した「ドコモのエコノミーMVNO」が好調だったほか、オンラインショップを通じたスマホ端末のセット販売が堅調に推移した。なお、今年7月にNTTレゾナントはNTTドコモに吸収合併される予定である。これに伴い、OCNモバイルONEのプラン構成や販売方法が再整理される可能性があり、今後の動向が注目される。

3位のオプテージは、必要な容量を最適に選択することが可能なプラン「マイピタ」および、2022年3月に開始した、平日ランチタイム(12時~13時)の速度が制限される代わりに、その他時間帯が容量制限なしで利用できる「マイそく」が好評で契約数を伸ばした(データ3)

上位事業者が契約回線数を伸ばす一方、下位事業者の苦戦が目立つ。特に、契約回線数が10万以下で個人ユーザーをメインとする事業者においては、新規獲得のための投資はせずに縮小均衡路線をとるケースが大多数を占める状況になっている。

【データ3】独自サービス型SIMの事業者シェア

IoT普及を追い風として2回目の成長期へ

2024年3月末時点の独自サービス型SIM市場は1450万回線になると予測する(データ4)。IoT用途では、今年度以降で顕著に市場が拡大する見込みであり、2025年3月末時点のIoT向け回線比率は49.4%に達すると予測する。

【データ4】独自サービス型SIM市場予測


 

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