市場規模は300万台を突破、拡大ペースが加速

2021年度通期 スマートウォッチ市場規模の推移・予測と利用実態

2022年09月21日

■2021年度の国内スマートウォッチ販売台数は343.2万台(前年度比49.6%増)

■健康管理意識の高まりを追い風に市場は急拡大、2026年度に639万台に拡大へ

■メーカー別シェアではAppleが61.6%でトップ

■スマートフォン利用者のスマートウォッチ利用率は9.6%

ICT市場調査コンサルティングのMM総研(略称 MMRI、東京都港区、関口和一所長)は、スマートウォッチの国内販売台数の推移・予測とその利用実態に関する調査※1を実施し、概要をまとめた。成長期にある市場は2020年度に200万台を突破したが、2021年度は343.2万台(前年度比49.6%増)と拡大ペースが加速している。コロナ禍の健康管理意識の高まりを追い風に今後も市場の拡大基調は続く見通しだ。MM総研では、市場は2024年度に500万台規模に達し、2026年度には639万台にまで拡大すると予測する(データ1)。

【データ1】スマートウォッチ販売台数の推移・予測

健康管理意識の高まりを追い風に市場は急拡大

2021年度の市場拡大要因としては、健康管理への意識向上が挙げられる。スマートウォッチ利用者は健康維持やダイエットなどを目的にした運動記録の管理、心拍の測定や睡眠の記録など様々な健康管理のための機能を積極的に利用している。2019年冬より続く新型コロナの流行とそれに伴う在宅時間の増加も健康管理への意識をこれまで以上に高め、市場拡大の追い風となった。スマートウォッチ市場は依然として1台目の購入比率が高いが、利用者の増加に伴い、買い替え需要による販売台数も伸びている。

今後求められるのはスマートウォッチ利用による継続的な体験価値や利便性の向上だ。直接腕に付けることでセンサーから得た様々な身体情報を活用するヘルスケアやアクティビティ機能のさらなる強化に加え、タッチ決済サービスなどの利便性向上が求められている。その他にもスマートウォッチでなければできない新たな機能の搭載が今後の市場拡大を大きく左右するだろう。

首位アップルのシェアは62%

メーカー別販売台数・シェアでは、アップルが2015年から続きトップとなった。2位はフィットビット、3位はファーウェイ、4位はガーミン、5位はシャオミとなった(データ2)。

【データ2】2021年度通期 メーカー別スマートウォッチ販売台数・シェア

他メーカーの動きでは、サムスン電子は2021年9月に発売開始した「Galaxy Watch4 シリーズ」からGoogleと共同開発した「Wear OS」を搭載。iPhoneには対応しておらずアップルに真正面から勝負を挑んでいる。新たなメーカーとしてはグーグルが参入する予定だ。今回2位となったフィットビットが2021年1月にグーグルによって買収された。今後もフィットビットブランドは続くものとみられるが、2022年10月にグーグルが「Google Pixel Watch」の発表を予定している。

 

■スマートウォッチの定義――以下全てを満たす

①スマートフォン、タブレット端末、PCのいずれかと連携可能な端末
②腕に身に着けて利用する時計型、またはバンド型(トラッカー)の端末
③活動量計測機能(ライフログ)を有する端末
※活動量計測機能:歩数、歩行距離、消費カロリー、心拍、睡眠など、いずれかの機能


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