携帯電話端末のオンライン購入比率は23.3%
「携帯電話端末の購入実態調査」(2021年7月時点)
2021年12月02日
■購入場所は携帯ショップなどの「実店舗」が70.3%、「オンラインショップ」が23.3%
■オンラインショップの購入比率は2018年9月調査から3年間で10.3ポイントの増加
■端末購入で参考にする情報は「メーカーのホームページ」が32.2%で最も多い
■スマートフォン購入で重視する点は「価格」が42.7%で最も多い
ICT市場調査コンサルティングのMM総研(略称 MMRI、東京都港区、関口和一所長)は2018年9月から2021年7月までに5回実施したWebアンケート調査から携帯電話利用者の端末購入の実態をまとめた。調査対象の3年間において、携帯電話会社やメーカーなどのオンラインショップでの購入比率が増加傾向にあることがわかった。2018年9月調査のオンライン購入比率は13.0%だったが、2021年7月調査では23.3%と10.3ポイントの増加となっている。
徐々に高まりつつある端末のオンライン購入比率は、コロナ禍でさらに追い風となった。キャリアショップ等の実店舗での購入が減少し、携帯電話会社やメーカーのオンラインショップでの購入が増加しているためだ。特に最初の緊急事態宣言が出された2020年4月から5月にかけてはキャリアショップの営業時間が短縮されるなど、実店舗での端末購入が制限された。携帯電話会社も自社のオンラインショップへの誘導を強化した。これに加え、携帯電話会社によるオンライン専用プランの投入、オンライン志向の強いデジタルネイティブ世代の増加などもオンライン販売比率の増加につながったものとみられる。
携帯電話端末の実店舗とオンラインショップの購入比率の推移
端末選定の参考情報は「メーカーのホームページ」が最多
調査対象者に端末を選定した際、参考にした情報を質問した。その結果によると、2021年7月調査では「メーカーのホームページ」が32.2%で最も多く、次いで「携帯電話会社・MVNOのホームページ」が30.2%だった。オンラインによる情報収集の比率が増加しており、2018年9月調査との比較では、「インターネット情報(SNS・掲示板・WEB記事など)」(21年7月調査27.8%)は9.5ポイント増、「携帯電話会社・MVNOのホームページ」は6.3ポイント増、「メーカーのホームページ」は7.4ポイント増となっている。
「店員の話」は2018年9月調査では38.9%と最も高かったが、2021年7月調査では28.1%と10.8ポイントの減少となった。店舗に行き、店員の話を聞いて端末を購入するという従来のスタイルは減り、メーカーや携帯電話会社のホームページで端末情報を確認し、そのまま端末を購入するというユーザーが増えているものと推測される。
携帯電話端末の購入の際に参考にした情報(上位5つのみ、複数回答)
端末選定の重視点では「価格」が最多
端末を選定した際の重視点についても質問し分析したところ、「スマートフォン価格(実質価格や一括/分割などの販売方法/キャッシュバック)」が2021年7月では42.7%で最も多い結果となった。2018年9月との比較では9.2ポイント増加になる。以下、「デザイン(色・形状・サイズ)」は29.8%で、「操作性」は26.9%、「バッテリー(容量mAh・急速充電対応・ワイヤレス充電対応)」は25.8%、「ブランド・人気」は24.7%となった。
年代別でみると高齢層ほど価格を重視する傾向が高くなったが、これに加え、60歳以上では「操作性」が他の世代と比べて高い。また10代と20代は「カメラ・動画撮影機能(画素数・レンズ数・ISO感度・望遠・AIカメラなど)」を重視している傾向がみられた。
携帯電話端末の購入の際の重視点(上位5つのみ、複数回答)
■調査概要
1. 調査対象:15~69歳の男女
2. 回答件数:プレ調査約24,400人~約31,200人/本調査約1,000人~1,700人
※調査時期によって回答人数が異なる
本調査対象条件(2021年7月実施の場合)
・利用端末:新品で購入したスマートフォン
・契約サービス:音声通話サービスを含む(データ通信のみでない)
・契約時期(プラン変更含む):2021年1月以降
3. 調査方法:Webアンケート
4. 調査時期:2018年9月、2019年2月、2020年2月、2020年12月、2021年7月の計5回
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