スマートフォン契約数および端末別の月額利用料金・通信量(2015年3月)

 

2015年06月11日

■ 2015年3月末のスマートフォン契約数は6,850万件で端末契約数の54.1%
■ 月額平均利用料はスマートフォン 6,342円/フィーチャーフォン2,739円
■ 音声非対応MVNO SIMカードの平均月額利用料金は1,199円でスマートフォンの5分の1
■ スマートフォン利用者の月間通信量は平均 3.53GB/中央値 2.30GB(ギガバイト)

 MM総研(東京都・港区、所長・中島 洋)は独自に分析する市場データとユーザー調査を基にした、2015年3月末の携帯電話端末契約数(※1)および月額利用料金に関する調査結果を発表した。

※1:携帯電話端末契約数の定義
  ◇スマートフォン契約数+フィーチャーフォン契約数の合計
  (PHS、タブレット端末、データ通信カード、通信モジュールは含まない)
  ◇NTTドコモ、au、ソフトバンクモバイル、ワイモバイルの4キャリアに加えて、
   MVNOが提供するSIMカードを利用した携帯電話端末契約数を含む

2015年3月末のスマートフォン契約数は6,850万件

 2015年3月末のスマートフォン契約数は6,850万件、フィーチャーフォン契約数は5,801万件となった。合わせた携帯電話端末契約数は1億2,651万件となった。スマートフォン契約数比率は54.1%(前年度比7.1ポイント増)となった。

新料金プランの利用率はフィーチャーフォン11.3%、スマートフォン32.9%

 主要4キャリアが2014年6月以降にそれぞれ開始した、音声通話定額やデータ通信量の多段階選択と家族間でのシェアやギフトを打ち出した新料金プランに関する加入状況について質問した。その結果、フィーチャーフォン利用者の加入率は11.3%となった。一方、スマートフォン利用者の加入率は32.9%となった。

 

月額利用料金はスマートフォン6,342円、フィーチャーフォン2,739円

 ユーザー調査を基に利用端末種類別の月額利用料金(※2)について分析した結果、フィーチャーフォン利用者の月額利用料金は2,739円となった。
スマートフォン利用者の月額利用料金は6,342円となった。フィーチャーフォンの平均利用料金はスマートフォンの平均利用料金の43%と半額以下となった。

※2:「月額利用料金」=「通話料」+「データ通信料」+「オプション料」
  ◇通話料・データ通信料・オプションそれぞれについて質問
  ◇端末購入費用・端末割賦料金は含まない
  ◇オプションには故障・紛失時等の補償サービス、コンテンツサービス利用料を含む
  ◇消費税は含まない

MVNO SIMカードの平均利用料金は音声通話対応3,379円、音声通話非対応1,199円

 フィーチャーフォンおよびスマートフォン同様に、MVNO SIMカード利用者の月額利用料金について分析した。なお、MVNO SIMカードは大手キャリア同様の音声通話サービスに対応したSIMカードと非対応のSIMカードを提供しているため、それぞれ分けて平均利用料金を算出した。その結果、音声通話対応MVNO SIMカード利用者は3,379円となった。音声非対応MVNO SIMカード利用者は1,199円となった。
 音声対応MVNO SIMカードはスマートフォン平均利用料金の53%で約半額、音声非対応MVNO SIMカードは19%で約5分の1となっていることがわかった。

 

スマートフォン利用者の月間平均通信量は3.53GB(ギガバイト)・中央値は2.30GB

 ユーザー調査にて、スマートフォン利用者向けに各キャリアのデータ通信量を確認できるサイトを案内して、前月のデータ通信容量を質問した。その結果、「わからない」「ゼロ」「30GBより大(外れ値として対象外)」を除いた平均データ通信量は3.53GB(ギガバイト)、中央値は2.30GBとなった。月間通信量が「~1GB以下」「~2GB以下」「~3GB以下」の合計で約61%のユーザーが3GB以下の通信量となった。
これにより、2015年6月現在のMVNO データ通信料金プランの主力サービスである月間3GB相当のサービスに収まる利用状況となっていることが窺える結果となった。ただし、スマートフォン利用者の63%が前月のデータ通信量が「わからない」と回答している点に留意する必要がある。

 

ユーザーは自身が利用している通信量の把握と適切なプラン・サービス選択を

 スマートフォン契約数は過半数を突破し、今後も普及拡大が継続していくものと考えられる。しかし、スマートフォンの純増数は鈍化傾向が顕著であり、キャリアはフィーチャーフォン利用者のスマートフォン移行の促進が急務となっている。

 ただし、フィーチャーフォン利用者の平均月額利用料金が2,739円。これに対して、主要キャリアの新料金プランでは「音声通話定額」のみで月額2,700円となり、通話のみで現在の利用料金とほぼ同じ金額を占めてしまう。データ通信を含めると、家族間シェアや固定ブロードバンドセット割引等を上手に活用しても料金の上昇が避けられない利用者にとっては、スマートフォン移行を躊躇するケースも少なくないだろう。今後、利用料金を抑えながらスマートフォンを利用したいと考えるユーザーは、音声通話に対応したMVNOサービスが有力な選択肢の1つとなるだろう。また、既にスマートフォンを利用しているユーザーも、自身が毎月利用しているデータ通信量を把握し、利用状況次第ではMVNOサービスを選択することが一つの節約手段となりうるだろう。
 SIMフリーを含めた複数のスマートフォンやセルラータブレットを使い分けるユーザーは、音声通話非対応のMVNO SIMカードを効果的に利用することが節約に繋がる可能性が高そうだ。

 注意しなければいけない点として、MVNOは販売店舗やサイト・端末種類・通信速度と品質・サービス・家族セット割引など、大手キャリアと同様のサービス提供が実現できていないというデメリットもある。単純に月額利用料金の優劣だけで比較できるものではない。生活必需品となっている携帯電話サービスだからこそ、ユーザー自身が大手キャリアとMVNOそれぞれの特徴を理解し、自分にあったサービスを選択することがより良いライフスタイルの確立に役立つといえるだろう。

(調査レポートの全文は6月末発行のM&Dレポート7月号に掲載します)


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