国内MVNO 市場規模の推移(2015 年3 月末)

 

2015年06月17日

■ 2015 年3 月末時点のMVNO 回線契約数は前年比105.7%増の3,045 万回線
■ 独立系MVNO の回線契約数は926 万回線、MNO でもあるMVNO の占有率は70%に迫る
■ 回線種別ではBWA(WiMAX / AXGP)が最多で、 前年比160.6%増の1,892 万回線
■ 独自サービス型SIM の回線契約数は326 万回線、モバイル市場全体でのシェアは1.8%
■ 独自サービス型SIM の事業者別シェアは、NTT コミュニケーションズが22.6%で1 位

MM総研(東京都・港区、所長・中島 洋)は6月17日、国内MVNO市場の2015年3月末実績を発表した。

◆ 契約回線数が1年間で倍増 今後も順調に伸びる

 MVNOサービスの総契約回線数は、2015年3月末時点で3,045万回線となり、2014年3月末(1,480万回線)に比べ回線数で105.7%増加した。
2013年3月末に初めて1,000万回線を突破し、1,037万回線となったMVNO市場。2年後の2015年3月末には3,000万回線を突破し、急速に市場が拡大している。今後も引き続きMVNOサービスの総契約回線数は順調に伸長していくことが予想される。

 

◆ 回線種別ではBWA(WiMAX/AXGP)が最多で、前年比160.6%増の1,892万

 15年3月末時点の契約回線数を回線種別に分類すると、携帯電話(3G/LTE)が1,135万(シェア37.3%)、BWA(WiMAXおよびAXGP)が1,892万(同62.1%)、PHSが18万(同0.6%)で、BWAカテゴリが最多となった。2014年3月末時点では携帯電話カテゴリが730万(シェア49.3%)とBWAの726万(同49.1%)を上回っていたが、2015年3月末時点ではBWAの回線数が逆転した。
BWAカテゴリでは、MNOでもあるMVNO向けの回線数が大きく伸長した。AXGP回線では、ソフトバンクモバイル向けに提供するWireless City Planningが契約回線数を引き続き伸ばした。さらにWiMAXおよびWiMAX2+を提供するUQコミュニケーションズは、提供先のKDDI(au)がWiMAX2+対応のスマートフォンを2014年夏モデルから販売を開始した効果もあり、この1年間で大きく契約数を伸ばしている。

 

◆ 独自サービス型SIM*の回線契約数は326万

*独立系MVNO事業者がSIMカードを活用し、独自の料金プランで提供する個人/法人向けの各種サービスを指す
 MVNO市場の中でも注目を集める「低価格SIM」を含む独自サービス型SIMの回線契約数は、2015年3月末で326万回線となった。2014年3月末時点では173万回線だったので、1年間で回線数は88.4%増加した。全キャリアの回線契約数を合計したモバイル市場全体は、2015年3月末で1億7,670万。
 独自サービス型SIMはモバイル市場全体から見ると、構成比で1.8%となり、2014年3月の1.1%から0.7ポイント増加した。依然としてモバイル市場全体では小さなシェアに留まっているが、普及阻害要因である「サービス認知度の低さ」「端末調達ハードルの高さ」「購入チャネルの少なさ」「サポートの弱さ」が改善されつつあり、今後の急速な普及が期待される。また、訪日外国人の増加に伴い、利用期間・利用可能容量が限定されたプリペイドSIMの販売数が増加している。2020年のオリンピックへ向けて、さらなる需要の拡大が期待される。

 

◆ 独自サービス型SIMにおける主要4事業者のシェア合計は50%超

 2015年3月末時点の事業者シェアを見ると、1位はOCNモバイルONE等を提供するNTTコミュニケーションズで22.6%(73.8万回線)。次いで、IIJmio SIM・BIC SIM等を提供するインターネットイニシアティブの16.4%(53.6万回線)、BIGLOBE LTE/3G・うれスマ等を提供するビッグローブ7.1%(23.3万回線)、b-mobileブランド等を提供する日本通信の5.3%(17.2万回線)となる。4事業者のシェア合計は、2014年3月末時点に引き続き、独自サービス型SIMの過半数に達する。



(調査レポートの全文は6月末発行のM&Dレポート7月号に掲載します)

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