ブロードバンド回線事業者の加入件数調査(2019年9月末時点)

2019年12月11日

■ 9月末のFTTH(光回線サービス)契約件数は3241.4万件、19年度上期(4-9月)2.2%の伸び

■ ISPのFTTHシェアでNTTぷららが3位に浮上、ニフティが100万件の大台を回復

■ 固定ブロードバンド市場では光とワイヤレスの増加でソフトバンクが首位を維持

■ FTTH市場はCATVの光化や集合住宅全戸一括型の増加などで純増基調が続く見込み

 ※固定ブロードバンド(FTTH、ADSL、CATV、ワイヤレスの合計)

 MM総研(東京都港区、所長 関口和一)は12月11日、2019年度上期(2019年4月~9月)のブロードバンド回線事業者の加入件数調査結果を発表した。2019年9月末時点のFTTH(光回線サービス)の契約数は3,241.4万件で、2019年度上期の純増数は68.3万件(上期中の伸び率は2.2%)。前年度同期並みの純増を維持した。携帯キャリアによるコラボ光や、集合住宅向け全戸一括型事業者などが市場拡大を牽引した。

FTTH市場の動向

コラボ光ではドコモが引き続きシェアを拡大

 NTTの光回線(フレッツ光およびコラボ光)は、2019年9月末の東西合計の契約数が2,141.6万件となった。FTTH市場におけるNTTのシェアは合わせて66.1%で、2019年3月末からほぼ横ばいだった。
 コラボ光の2019年9月末の総契約数は1,335.7万件でFTTH市場全体に占める割合は41.2%、NTTの光回線に占める割合は62.4%となった。
 コラボ光の契約数シェアではNTTドコモが首位を維持。過去4年間一貫してシェアを拡大させ45.8%となった。携帯電話の顧客基盤や店舗チャネルを活かし、スマートフォンとのセット提案により顧客を増やしている。NTTドコモとソフトバンクを合せた携帯2キャリアのシェアは引き続き7割超を占める。

1Gbps超サービスの需要が徐々に増加

 「auひかり」等を提供するKDDIグループは2019年9月末の契約数が407.9万件。シェアは12.6%で2019年3月末からほぼ横ばいだった。中部地方で提供する「コミュファ光」や沖縄での「auひかり ちゅら」は新規エリアの開拓などで顧客獲得が好調に推移したものの、「auひかり」は他の携帯キャリアによるコラボ光との激しい獲得競争が継続。通信速度上り/下り最大5 Gbps・10Gbpsサービスなどの高速・大容量の利便性を訴求しつつ、グループ全体で契約数を伸ばす。
 近畿エリアを中心に「eo光」を展開するオプテージは、2019年9月末の契約数が164.5万件で微増だった。2019年4月に開始した通信速度上り/下り最大5 Gbps・10Gbpsサービスは引き続きエリアを拡充し、新規需要を開拓する。
 アルテリア・ネットワークスは、2019年9月末で55.1万件。主力の「UCOM光 レジデンス」で分譲・賃貸ともに集合住宅向け全戸一括型の導入が進んだほか、法人向け「ARTERIA光」の新規エリア展開、10Gbpsサービスのリリースなどの高品質サービス訴求により、顧客獲得が堅調に進んだ。
 その他、ソニーネットワークコミュニケーションズの「NURO 光」が2019年4月以降、福岡・佐賀両県でも提供を開始しエリア拡充を継続的に行うなど、1Gbps超のサービス競争が徐々に本格化している。

ISPではNTTぷららが3位に浮上、ニフティが100万件の大台を回復

 2019年9月末のISP事業者のFTTH契約数シェアでは、NTTコミュニケーションズ(OCN)が首位を維持した。2019年7月にソニーネットワークコミュニケーションズがドコモ光事業(So-net for ドコモ光)をNTTぷららに譲渡したため、NTTぷららのシェアは5位から3位に浮上。ソニーネットワークコミュニケーションズと順位が入れ替わった。
 ビッグローブがコラボ光による獲得でシェアを伸ばしたほか、家電量販店ノジマグループで新規顧客獲得に注力するニフティが4年半ぶりに契約数を100万件台に乗せた。

(注1) NTT東西にはフレッツ光のほか、光コラボレーションモデルの件数が含まれる

(注2) KDDIにはauひかりのほか、中部テレコミュニケーション(コミュファ光)および沖縄セルラー電話(auひかり ちゅら)などの契約数が含まれる

固定ブロードバンド市場の動向

ソフトバンクがシェア首位を維持

 固定ブロードバンド(FTTH、ADSL、CATV、ワイヤレス*の合計)市場では、ソフトバンクが引き続き契約数を伸ばし、シェア首位を維持した。モバイルとのセット訴求を行う「SoftBank 光」と、手軽に利用できる宅内据え置き型の無線インターネット「SoftBank Air」の両方で顧客獲得が進んだ。
 前回6位だったNTTぷららが、ソニーネットワークコミュニケーションズからドコモ光事業を譲り受けた関係で4位に浮上した。

※無線を利用した宅内据え置き型の高速インターネットサービスを指し、モバイルルーターを含まない

今後の市場動向

FTTH市場は「5G」開始後も純増基調が続く

 固定ブロードバンド(FTTH、ADSL、CATVインターネット、ワイヤレスの合計)市場は、2023年以降にサービス終了予定のADSLや、光化が進むCATVで減少が続くものの、FTTHおよびワイヤレスの増加により2019年度以降も継続的に拡大すると予測。
 ワイヤレス市場は2019年9月末時点で347万件となり、昨年度に比べて成長ペースはやや緩やかになった。2020年3月末は372万件、固定ブロードバンドに占める割合は8.3%まで拡大すると予測。開通工事が不要ですぐに利用できる手軽さなどから、従来のFTTH等の固定ブロードバンド回線を一部代替するサービスとして普及が進み、2022年3月末に固定ブロードバンドに占める割合は1割を超す見込み。2024年3月末には約600万件となりCATVインターネットと同規模まで拡大すると予測する。
 FTTH市場では、2020年春以降に開始する次世代モバイル通信「5G」が成長を抑える要因となるものの、各事業者が開始する10Gbps等の超高速回線による新規需要の創出、ADSLやナローバンドからの移行、CATVの光化、集合住宅全戸一括型市場の拡大等により純増基調が続く見込み。2020年3月末に3,286万件、2024年3月末に3,615万件となり、2019年度以降の5年間の年平均成長率は2.6%と予測する。
 コラボ光市場は転用のペースが落ちているが、一定の新規需要を取り込んで2020年3月末には1,385万件、FTTH市場に占める割合は42.2%になる見込み。2019年7 月から開始されたコラボ光間での事業者変更手続きの影響はほとんどなく、コラボ内での流動性は限定的だった。契約数は、携帯キャリアによる獲得を中心に2024年3月末に1,624万件となり、同割合は44.9%になると予測する。

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