フリマアプリ・オークションサイトの利用動向調査
2018年02月06日
■ フリマアプリ・オークションサイトの利用率は38.0%、年代別には20代が47.6%でトップを占め、スマートフォン利用と親密性が高い
■ 購入品目1位は「衣類・服飾品」、次いで「チケット・クーポン」「コスメ・香水・美容」
「タレントグッズ・アニメグッズ」「PC・タブレット」と続く
■ フリマアプリのサービス別の利用率は「メルカリ」が77.9%で1位
MM総研(東京都港区、所長・中島 洋)はインターネットアンケート・サービス「NTTコム リサーチ※」の会員モニターを使い、全国の20歳以上の就業者を対象にフリマアプリ・オークションサイトの利用動向調査を初めて実施、回答者1,177人から得た結果をまとめた。調査期間は2017年11月29日から12月5日。
フリマアプリ・オークションサイトの利用率は38.0%、年代別には20代が47.6%でトップを占め、スマートフォン利用と親密性が高い
Webアンケートの結果によると、フリマアプリ・オークションサイトの利用状況は「利用している(購入も出品もする)」が22.6%、「利用している(購入はするが、出品はしない)」が12.0%、「利用している(出品はするが、購入はしない)」が3.4%で、合計38.0%がフリマアプリ・オークションサイト利用者(以下、利用者)という結果になった。このうち90%以上のユーザーは購入経験があり、出品のみの利用者は10%未満となっている(図表1)。
【図表1】フリマアプリ・オークションサイトの利用有無 (n=1,177)
利用状況を年代別で見ると20代が47.6%とトップを占めた。30代になると利用率が10.9ポイントと大きく下がって36.7%になり、それ以降は年代が上がるにつれ利用率が徐々に低下し、50代以上では30.8%で、フリマアプリやオークションサイトがいわゆる「スマホ世代」に広く浸透している姿が浮かび上がった。購入者側にとっては在庫1点だけのケースが多いため、スマホ経由でタイミングを失わずにすばやく購入(入札)できる。一方、商品を出品する場合もスマホで写真を撮ってそのまま出品できる手軽さが受けている。また、中古品や古着などに抵抗感のない若い世代が増えていることも要因になるだろう(図表2)。
【図表2】フリマアプリ・オークションサイトの利用有無(年代別) (n=1,177)
購入品目1位は「衣類・服飾品」、次いで「チケット・クーポン」「コスメ・香水・美容」「タレントグッズ・アニメグッズ」「PC・タブレット」と続く
「購入利用している」との回答者に購入品目について聞くと、最も多かったのは「衣類・服飾品」で36.6%、次に多かったのが「チケット・クーポン」23.3%、3位は「コスメ・香水・美容」で15.2%、4位は「タレントグッズ・アニメグッズ」13.3%、5位は「PC・タブレット」12.5%となった(図表3)。
【図表3】フリマアプリ・オークションサイトでの購入品目(n=407) ※複数回答
「衣類・服飾品」がトップになった背景にはフリマアプリの多くが「ファッションアイテム」に注力していることも後押しとなっている。
2位の「チケット・クーポン」は、ライブやスポーツ観戦チケットなどがメインだが、株主優待券や抽選の応募券、割引チケットなどもある。
3位の「コスメ・香水・美容」で特徴的なのは、使い残しの出品が多いことだ。自分用にいったん買ったものの肌に合わなかったなどの理由から容器に8~9割残っているものを出品するのだという。購入者側も格安のためテスターとして試すケースもある。
4位は「タレントグッズ・アニメグッズ」。ジャニーズなどのアイドルグッズによってはプレミア付きで売れることもある。アニメグッズも専用のフリマアプリ(オタマート)があるほどの人気だ。
5位は「PC・タブレット」だが、個人間取引であるため故障や機器トラブルなどは別途自分で修理業者を探して対応する必要がある。なお、8位の「スマートフォン」を合わせた「PC・タブレット・スマートフォン」のカテゴリで見ると比率は19.2%となり、ランキングで3位になる。
フリマアプリのサービス別の利用率は「メルカリ」が77.9%で1位
回答者に利用しているフリマアプリ、オークションサイトを聞いたところ、「メルカリ」が利用率49.0%でフリマアプリの中では1位。利用者の半分がメルカリを利用していることになり、2位の「ヤフオク!(フリマ利用)」と28.4ポイントの大差をつけてのトップとなった。ただし、フリマアプリの利用者281人に限定して、利用しているフリマアプリを聞くと、「メルカリ」が77.9%になり、2位以下との差はより広がる(図表4)。
【図表4】利用しているフリマアプリおよびオークションサイト(n=447) ※複数回答
フリマアプリは、ユーザーが多いほど、欲しいものが見つかる可能性や出品したものが売れる可能性が高くなる。「メルカリ」はダウンロード数6,000万回(公表値)を超えており、他のフリマアプリと比べて圧倒的にユーザー数が多い。そのことから登録するユーザーも増え、収益も上がるという好循環を生んでいる。
利用しているフリマアプリ、オークションサイトの2位はヤフオクが2017年2月に開始した「ヤフオク!(フリマ利用)」(20.6%)で、3位「フリル」(17.4%)、4位「ラクマ」(14.3%)、5位「オタマート」(3.6%)と続く。オークションサイトについては、「ヤフオク!(オークション)」(60.9%)のみだったが、フリマアプリが台頭している中でも未だに高い利用率を誇っている。
利用者が増えていく中でフリマアプリ・オークションサイトの競争は激化しており、「ZOZOフリマ」が2017年6月30日に、「LINE MALL」が2016年5月31日に、「楽天オークション」が2016年10月31日にサービスを終了した。フリマアプリ各社が今後、市場で生き残るには、ユーザーに支持されて使われることが重要だ。そのために手数料の撤廃や特定分野への特化などで各社それぞれ優位性を持たせている。加えて、個人間取引という事情から発生しうるユーザートラブルについて、どこまで業者側が予防策を用意できるか、起きてしまったときにどこまでサポートができるか、ユーザーが使いやすい環境を整えられるかどうかが今後の成長に大きく影響することになりそうだ。
※調査全文は「フリマアプリ・オークションサイトの利用動向」として近日発売予定。下記連絡先へお問合せ下さい。
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◆調査概要
1.調査対象 :全国の男女20代以上の就業者
2.回答件数 :1,177件
※男女比 男性(50%)/女性(50%)
※年代構成 20代(28%)/30代(29%)/40代(29%)/50代以上(15%)
3.調査方法 :Webアンケート
4. 調査期間 :2017年11月29日(水)~12月5日(火)
※「冬のボーナス商戦に関するアンケート」と同時実施のため、就業者限定のアンケートとなった。
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データ掲載時または調査方法掲載時には「NTTコム リサーチによる調査」である旨を明記して下さい。
※ NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社が提供する高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービス。自社保有パネルとしては国内最大級のモニター基盤(2017年11月現在 217万会員)を保有するとともに、「モニターの品質」「調査票の品質」「アンケートシステムの品質」「回答結果の品質」の4つを柱とした「クオリティポリシー」に基づく徹底した品質確保を行い、信頼性の高い調査結果を提供するインターネットリサーチとして、多くの企業・団体に利用されている。なお、2013年12月9日に、モニター基盤の拡大を機にサービス名称を「gooリサーチ」から「NTTコム リサーチ」と名称を変更し、サービスを提供している。
本件に関するお問い合わせ先
(株)MM総研
担 当 : 上田、永堀
所在地 : 105-0011 東京都港区芝公園2-6-3 芝公園フロントタワー
連絡先 : 03-5777-0161