2015年国内携帯電話端末出荷概況

2016年02月09日

■ 2015年1-12月期の総出荷台数は前年比6.6%減の3,577万台
■ スマートフォン出荷台数は前年比0.4%減の2,758万台
■ Appleが1,473万台(シェア41.2%)で4年連続1位も10.6%減で初の前年割れ
■ フィーチャーフォン出荷台数は前年比22.6%減の819万台で初の1,000万台割れ
■ 今後は料金タスクフォースの影響もあり、iPhone台数・シェアが減少の見通し

 MM総研(東京都・港区、所長・中島 洋)は2015年暦年(2015年1月~2015年12月)の国内携帯電話端末の出荷台数(※1)調査結果を発表した。総出荷台数(従来型携帯電話【以下、フィーチャーフォン】及びスマートフォン)は前年比6.6%減の3,577万台となり、4,375万台を出荷した2012年から3年連続で減少した。対2012年比では18.2%減となった。

※1:本リリースにおける出荷台数はドコモ、au、ソフトバンク、ワイモバイルの主要4キャリア向けに出荷されるフィーチャーフォンおよびスマートフォン。SIMロックフリー(以下、SIMフリー)の端末は含まない。

フィーチャーフォン出荷が初の1,000万台割れ

 スマートフォン出荷台数は2,758万台(前年比0.4%減)となった。過去最高となる3,042万台を出荷した2012年から3年連続で減少、対2012年比でみると9.3%減に落ち込んだ。
フィーチャーフォン出荷台数は819万台(22.6%減)と大幅に減少した。
総出荷台数に占めるスマートフォン出荷台数比率は77.1%(前年比4.7ポイント増)、フィーチャーフォンは22.9%(4.7ポイント減)となった。
 MM総研が携帯電話出荷統計を開始した2000年以降、年間フィーチャーフォン出荷台数が1,000万を下回るのは初。2014年のフィーチャーフォン出荷台数は、スマートフォン利用者がフィーチャーフォンに戻るユーザー層の存在などにより2013年を上回った。しかし、再び減少する結果となった。



 MM総研では2015年のスマートフォンが前年同規模で推移した理由として、①価格を抑えた中価格~低価格Androidスマートフォンが人気を集めたこと、②買い替えサイクルの長期化が進む中でも、安定した買い替え需要があったこと――の2点と分析する。
 一方、フィーチャーフォンが前年比22.6%減と大幅に減少した理由として、①フィーチャーフォン利用者の買い替え需要が少ないこと(買い替えサイクルが長い)、②スマートフォンからフィーチャーフォンに戻るユーザー層が、一部MVNOサービス(MVNO SIM・SIMフリースマートフォン)を選択するようになった――と分析する。

2015年の総出荷台数・スマートフォン出荷台数1位はApple

 2015年のメーカー別出荷台数シェア1位はAppleで総出荷台数に占めるシェアは41.2%となった。2012年以降4年連続1位を獲得したが、初めて前年を下回る結果となった。以下、2位ソニー、3位シャープ、4位京セラの順。
 スマートフォン出荷台数に占めるOS別シェアはiOS 53.4%:Android 46.6%となり、Androidシェアが拡大してiOSとの差を縮めた。



2015年度通期(16年3月期)総出荷台数は3,650万台、スマートフォン2,860万台と予測

 年度ベースでみる2015年度(16年3月期)の総出荷台数は3,650万台(前年度比3.6%減)。うちスマートフォン出荷台数は2,860万台(4.1%増)、フィーチャーフォン790万台(24.0%減)と予測。2016年度以降は「携帯料金タスクフォース」の影響などによるキャリアの販売施策の変化から、端末出荷台数は減少が避けられない状況である。特に他キャリアからの乗り換え購入時において、端末価格の優遇が著しいiPhoneの台数・シェアが減少すると予測する。

リリース詳細はM&Dレポートに掲載予定


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