ITデジタル家電購入意向調査(2011年冬ボーナス商戦編)

2011年12月14日

■ボーナス額・購買意欲ともに再び改善傾向へ、震災のショックも落ち着く
■購入意向は国内旅行・海外旅行が大幅増、ITデジタル家電は横ばい
■ITデジタル家電では、スマートフォンが2位に躍進~薄型テレビの急減を穴埋め~

 MM総研(東京都港区、所長・中島 洋)は12月14日、インターネットアンケート・サービス「gooリサーチ※」の会員モニターを使い、全国の20歳以上の就業者1,146人を対象とした「冬のボーナス商戦に関するアンケート」を実施、結果をまとめた。

 
 Webアンケートの結果によると、この冬のボーナス支給額が「昨冬より増加する」と答えた就業者は9.2%と今夏の8.2%からやや増加し、「昨冬より減少する」と答えた就業者は16.3%と今夏の16.9%からやや減少するという結果となった。今冬のボーナスによる購買意欲については、「昨冬と比べ上がった」と答えた就業者が13.0%と、今夏の10.3%からやや増加したのに対し、「下がった」と答えた就業者は31.7%と、今夏の39.5%に比べ大きく減少する結果となった。今年3月に発生した東日本大震災が今夏のボーナス額・購買意欲に影響し、景気回復に一旦ブレーキがかかる形となったが、今冬ではそのショックも落ち着き、ボーナス額・購買意欲ともに改善傾向が再びはっきりと現れる結果となった。

【表1】購買意欲の推移(09年冬/10年夏/10年冬/11年夏/11年冬ボーナス)

 また、今冬のボーナスでの使い途を尋ねたところ、「商品・サービスを購入する」と答えた就業者は40.4%と、昨冬の46.3%からは減少したが、今夏の37.7%から2.7ポイント増加した。東日本大震災直後の自粛ムードの反動もあり、08年のリーマン・ショック以降続いていた減少傾向には歯止めがかかった形となった。

 この冬のボーナスの使い途について複数回答で聞いたところ、冬のボーナスの使い途で目立って増加したのは、「国内旅行」「海外旅行」であった。「国内旅行」は昨冬の24.7%から今冬は30.3%と5.6ポイント増加し、「海外旅行」も昨冬の7.7%から今冬は9.7%と2.0ポイント増加した。その他「遊園地・娯楽施設」が昨冬比1.9ポイント増加の6.4%、「健康・美容家電」が昨冬比1.7ポイント増加の4.8%となった。これに対して「衣類・服飾品」は昨冬比1.6ポイント減の28.5%、「外食」は昨冬比8.7ポイント減の19.7%となり、明暗が分かれた。「ITデジタル家電」は40.6%と、昨冬比では変わらずという結果となっている。「国内旅行」は自粛ムードの反動や、九州新幹線の開業に伴う九州方面への旅行の増加、東日本大震災後に大きく落ち込んだ東北方面への旅行需要の回復が購入意向増加に寄与しているとみられる。一方「海外旅行」は記録的な円高や国内空港でのLCC(格安航空会社)就航の増加などにより、海外旅行費が割安になっていることが寄与しているとみられる。

 今年の冬ボーナスで購入したいITデジタル家電は、「パソコン」が14.8%を占めトップ、次いで「スマートフォン」が10.6%で2位、「デジタルカメラ」が7.0%で3位、「薄型テレビ」が5.2%で4位、「ブルーレイディスクレコーダー」が4.2%で5位という結果となった。昨冬と比較すると、「パソコン」「スマートフォン」の購入意向が大きく増加した一方、「薄型テレビ」「ブルーレイディスクレコーダー」の購入意向は大幅に減少し、明暗が分かれる形となった。「パソコン」に関しては、全般的な価格の下落による値頃感や、インテルが提唱する薄型・軽量・省電力の新しいノートパソコン規格「ウルトラブック」の新商品が今秋から年末商戦にかけて続々と登場していることが購入意向の増加に寄与している。また、「スマートフォン」に関しては、iPhone4Sや高速データ通信サービスXiやWiMAXに対応したAndroidスマートフォンが登場したことで、従来型の携帯電話からスマートフォンへのシフトがさらに進んでいることが影響していると思われる。一方「薄型テレビ」の購入意向の大幅な減少については、昨年12月のエコポイントが半減される直前や今年7月の地上デジタル放送への移行直前に駆け込み需要が発生したことの反動が強く影響しているものと思われる。なお、6位以降は「家庭用ゲーム機(据置型)(3.9%)」、「プリンター(複合機を含む)(3.6%)」と続いている。

【表2】2011年冬ボーナス ITデジタル家電 購入意向ランキング

※1人5つまでの複数回答
※上位15製品を掲載
※回答者数(母数)は330人

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■gooリサーチについて
NTTレゾナントが運営するポータルサイト「goo」で提供中の、高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービス。携帯電話でアンケートに答える 「gooリサーチ・モバイル」モニター(13.8万人)、キーパーソンのビジネスマンを中心とする「gooリサーチ・ビジネス」モニター(8.7万人)、団塊世代・シニア層、ならびに若年層を中心とした郵送調査手法で回答する「郵送調査専属モニター」(3.5万人)を含め、延べ674万人の登録モニターを擁し、消費者向け調査から、法人向け調査、グループインタビューまで、様々な市場調査ニーズに対応する。(モニターの人数はいずれも2011年12月現在)


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