国内法人における地球観測データ×GISアプリケーション利用状況調査

2018年04月24日

■ GISアプリケーション利用率は6.9%、 地球観測データ利用率は1.2

■ 地球観測データの利用シーンは交通状況モニタリング、環境モニタリング、農業モニタリングなど

■ 地球観測データ利用拡大には、GISアプリケーション、地球観測データとも利用者目線に立つことが必要

  MM総研(東京都港区、所長・中島 洋)は4月24日、地球観測データ及びGISアプリケーションの利用状況と利用時の課題についての調査結果を発表した。国内法人の10,751人を対象にWebアンケートを実施し、回答者の中から、「GISアプリケーションを利用している」担当者742人を対象に詳細な調査を実施した。2017年12月現在、国内法人における「GISアプリケーション」の利用率は6.9%であった。GISアプリケーションで利用されているデータは、民間・政府系の地図データのほか、顧客データ、衛星から取得された地球観測データのほか民間・政府系オープンデータを取り込んで活用しているケースが見られた。GISアプリケーションを利用することで、様々なデータの可視化が容易になるため、データを可視化するためにも活用されるケースがあると考えられる。

【データ1】GISアプリケーションで利用されているデータの利用状況(n=742)
 データの利用率

■各種データの利用分野

 GISアプリケーションで利用されている各種データがどのような分野で利用されているのかを分析した。各種データの利用率は3.9%であった。GISアプリケーションを利用しているが、データ等を取り込んでいないと認識しているケースがあることがわかった。一般的にGISアプリケーションでは何らかのデータを取り込んで業務を行うケースが多いため、GISアプリケーションユーザーは特に意識してデータを取り込んで業務を行っていないということが伺える。

 一方で、データ利用分野に焦点を当てると、交通状況の把握や小売・マーケティングで利用、構造物/地形/建設状況把握で利用しているケースが20%を超えている。これは地図データ、顧客データ、オープンデータ等を利用して分析したということが考えられる。

【データ2】各種データの利用分野(n=415)
データの利用分野

 

■衛星から取得された地球観測データの利用状況は1.2%

 次に各種データのうち地球観測データはどの分野で利用されているのかに焦点を当てた分析を行った(※1)。

 GISアプリケーションでの衛星から取得された地球観測データの利用率は1.2%であった。近年ではリモートセンシング法の整備や宇宙産業ビジョン2030、政府衛星のオープン&フリーや、S-NET・S-Boosterといった宇宙を利用した各種イベントなど宇宙・衛星関連の施策が多くはなっているが、実際のビジネス現場での利用はまだ喚起されていないことが伺える。

 一方で、地球観測データを利用しているユーザーは、交通状況の把握、環境監視、農作業モニタリング/農作物の健康状態モニタリング、構造物/地形/建設状況の把握等で利用しているケースが多く見られた。広範囲の交通状況把握、環境監視、農作業モニタリング/農作物の健康状態モニタリング、構造物/地形/建設状況の把握等は、地球観測データの特徴を利用したものであり、民間や政府等をはじめ盛んに、様々な分野で利用できると発表されている。そのようなことから、今後は衛星から取得された地球観測データが様々な場面で利用できる可能性増えると期待される。

【データ3】衛星から取得された地球観測データの利用分野(n=134)
EOデータの利用分野

■ 地球観測データの利用障壁は、「GISアプリケーションの利用方法がわからない」、「地球観測データの利用方法が分からない」が上位に

 GISアプリケーションで地球観測データを利用しているユーザーに、GISアプリケーション利用時に苦労したこと、地球観測データ利用時に苦労した点を聞いた。その結果GISアプリケーション利用時には「値段が高価」という回答が最上位であったが、次点では「マニュアルが分かりづらい」や「どのような機能をつかっていいのかわからない」といった、ソフトウェア利用に関する回答が多く見られた。

 また、同じユーザーに地球観測データ利用時に苦労した点を聞いたところ、「地球観測データをどのように使っていいのかわからない」、「値段が高価」、「他のデータとの連携が困難」、「必要なデータがどこで手に入るかわからない」といった点が上位であった。

 地球観測データはそれ自体で利用できるデータではほとんどなく、GISアプリケーションを利用してデータを取り込んで利用する環境をつくることが重要と言われている。そのため、地球観測データがそれほど利用されない背景として、GISアプリケーションと地球観測データの両方に理由がある可能性が考えられることが分かった。

 

【データ4】GISアプリケーション利用時に苦労した点(n=134)
 EOデータ(GISソリューション)利用時の課題

【データ5】地球観測データ利用時に苦労した点(n=134)
EOデータ等データ利用時の苦労点

 

<調査概要>

1.調査対象  :国内法人ユーザー

2.回答件数  :予備調査(n=10,751)、本調査(n=742)

※全業種を対象に情報システムやネットワークの管理・運用担当者または、決裁や選定に関与する立場

※本調査はGISアプリケーションの利用・検討者を対象

3.調査方法  :Webアンケート

4.  調査期間 :2017年12月7日~2017年12月13日

 

※1地球観測データに焦点を当てて分析した理由は、宇宙ビジネスコート(https://www.bizcourt.space/#)を通した一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構との共同調査結果であるためである。一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構は、衛星リモートセンシングをはじめとした各種宇宙システムに関する研究開発、調査研究、国際協力、普及啓発等を行っている財団である。

 

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調査の詳細な分析および地球観測データの利用事例を加えたレポート「地球観測データ×GISアプリケーション市場 (2017年版)(仮)」を2018年5月末に発刊予定です。

※レポートの価格、内容等詳細についてはお問い合わせください。

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