2017年度上半期PCサーバー出荷概況

2017年12月25日

■ 出荷台数は前年同期比2.4%減の19 万8,314 台

■ 出荷金額は同2.3%増の1,147 億円

■ 出荷台数は7 半期連続減少、出荷金額は3 半期ぶりに回復に転じる

 MM総研(東京都港区、所長・中島 洋)は12月25日、17年度上半期(17年4~9月)のPCサーバー国内出荷実績をまとめた。それによると、PCサーバー出荷台数は前年同期比2.4%減の19万8,314台となった(グラフ1)。出荷金額は同2.3%増の1,147億円。出荷金額は2016年度に2半期続けて減少したが、今期は3半期ぶりに回復した。
 金額の下げ止まりは、サーバー仮想化が浸透する中で、台数集約に伴い単価の高い製品に需要がシフトするとともに、ラックタイプの増加や大学、研究所等の科学演算用途(HPC)の大型案件があったことによる。

 2017年度下期は台数、金額ともにやや減少となる見通し。フィンテック用途では更なる需要拡大が見込まれるが、前年にあった大口案件の反動が予想され、金額で前年同期比1.9%減の1,310億円になる。17年度年間では出荷台数43万114台(前年度比3.5%減)となる一方、出荷金額は2,457億円と前年度比0.0%増と横ばいに留まると見られる。 

2017年度上半期のポイント

■17年度上半期 出荷台数は2.4%減の198,314台
 国内PCサーバー市場は、2017年4-6月期は前年同期比2.6%減 の8万7,980台、7-9月期は同2.2%減の11万334台で、上半期合計では同2.4%減 の19万8,314台と縮小した。出荷金額は4-6月が0.2%増の502億円、7-9月が4.0%増の645億円と縮小に歯止めがかかった。7-9月期のHPC案件が歯止めをかけた。 

今後の見通し

■クラウド向けなどで成長の余地も
 17年度通期では台数減少傾向が続くものの、金額面では16年度並みの実績となる見込みである。働き方改革やIoT等のニーズが拡大していることで、パブリッククラウドの利活用が進んでいる。オフィスなどでサーバーを分散所有するニーズが縮小しているものの、AIやデータ分析のニーズや、セキュリティ対策などサーバー需要を押し上げる需要も顕在化している。特にフィンテック分野、HPCの分野の需要拡大が期待されている。

 これまで高額だったストレージを仮想ストレージ技術でPCサーバーに置き換えていく需要も顕在化しており、市場ではこれらのニーズに適した製品サービスの提供競争が激しくなることが予想される。中長期でみると、放送分野での4K/8K化にともなうサーバー、ストレージおよびクラウドサービスのニーズはさらに拡大していくことが予想され、踊り場を迎えていたサーバー市場も再び緩やかに成長軌道に向かっていくと見られる。

 

 


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