ブロードバンド回線事業者の加入件数調査(2017年3月末時点)

光コラボレーション契約数は874.4万件

2017年06月08日

■ 2016年度のFTTH純増は149.1万件と前年度を大きく上回る

■ 光コラボレーション契約数は874.4万件でFTTH市場に占める割合は約3割に

■ 光コラボレーションにおけるNTTドコモのシェアは約4割まで拡大

■ FTTH契約数は2017年度中に3,000万件を超える見込み

 MM総研(東京都港区、所長・中島 洋)は6月8日、2017年3月末のブロードバンド回線事業者の加入件数調査結果を発表した。2017年3月末時点のFTTH(光回線サービス)の契約数は2,933.1万件で、2016年度(2016年4月~2017年3月)では149.1万件増加した(伸び率は5.4%)。携帯キャリアによる光コラボレーションモデル(以下、光コラボ)での新規顧客獲得を中心として、CATVのFTTH化なども進んでいることから、2015年度の年間純増数119.3万件を大きく上回る結果となった。
 光コラボ契約数は2017年3月末874.4万件で、FTTH市場全体に占める割合は29.8%となった。

 

FTTH(光回線サービス)事業者の動向

NTTの光回線が2,000万件を突破、光コラボはドコモが引き続きシェア首位

 NTTの光回線(フレッツ光および光コラボ)は、2017年3月末の東西合計の契約数が2,005.3万件と2,000万件を超えた。FTTH市場におけるシェアは合わせて68.4%で前年3月末から0.8ポイント減少した。
 光コラボの2017年3月末総契約数は874.4万件でFTTH市場全体に占める割合は29.8%、NTTの光回線に占める割合は43.6%となった。光コラボの加入において、2015年度8割だった転用(フレッツ光からの乗り換え)の比率が2016年度は6割まで下がり、携帯キャリアを中心とする事業者の積極的な販売で新規開通が比率・件数ともに上昇した。
 光コラボの契約数シェアではNTTドコモが38.9%で引き続き首位となり、シェアは拡大傾向にある。携帯電話の顧客基盤や店舗チャネルを活かし、スマートフォンとのセット提案により顧客を増やしている。NTTドコモとソフトバンクを合せた携帯2キャリアのシェアは7割弱まで拡大。大手ISP等を含めた上位10社のシェアで9割を占めるが、携帯2キャリア以外のシェアは減少傾向にある。光コラボ参入事業者は2016年度末時点で500社を超え、まだ増加している状況にあるが、大手通信事業者に会員が集中している状況が続いている。

 

KDDIは苦戦、アルテリアが賃貸物件の開拓で大幅増

 「auひかり」等を提供するKDDIグループは、2017年3月末の契約数が389.0万件(シェア13.3%)で前年3月末からシェアを0.2ポイント落とした。他の携帯キャリアによる光コラボ獲得の影響で、拡大傾向に歯止めがかかっている。携帯電話とのセット割引「auスマートバリュー」や3年間の継続利用を条件に段階的に月額料金を割り引く「ずっとギガ得プラン」による新規顧客獲得と解約抑止を継続する。マンション向けにサポートを組み込んだ新料金「お得プランA」や電気とのセット「auでんきセット割」を中心とした料金施策により、顧客拡大をめざす。
 近畿エリアを中心に「eo光」を展開するケイ・オプティコムは、2017年3月末で162.5万件と緩やかに拡大。新規加入で最大1年間月額料金を2,000円割り引く「新スーパースタート割」を継続的に訴求する。2016年10月から開始した長期利用者向け特典「eoプレミアムクラブ」で顧客の囲い込みも強化。試験提供を開始した上り下り最大10Gbpsの超高速インターネットは2018年春からの提供開始をめざす。
 マンション全戸一括加入型の光回線サービス最大手のアルテリア・ネットワークスは、2017年3月末で65.4万件となり、年間で13.1%増と大きな伸びを示した。主力の全戸一括加入型サービス「UCOM光レジデンス」で、新築分譲のほか既築賃貸物件の開拓により、契約数を大幅に増やした。さらに、2017年3月に同業大手で「e-mansion」を提供する「つなぐネットコミュニケーションズ」を傘下に収め、マンション向け事業の競争力を一層高める。

 

 

ISP事業者の動向

ソフトバンクやドコモ光のISPが顧客を拡大

 2017年3月末のISP事業者のFTTH契約数シェアでは、Yahoo! BB(SoftBank光含む)がソフトバンクショップや家電量販店などでスマートフォンと「SoftBank光」によるセット販売を訴求。シェアを1.3ポイント拡大させた。

 So-netやplalaは、ドコモ光(タイプA)による新規獲得効果により、大幅に純増。シェアを伸ばした。4位のBIGLOBEは堅調に顧客を増やし、シェアはほぼ横ばいとなった。

 

今後の動向

FTTH契約数は2017年度中に3,000万件を超える見込み

 固定ブロードバンド(FTTH、ADSL、CATVの合計)市場は、ADSLの減少が続くもののFTTHの増加が続き、緩やかに拡大すると予測する。

 FTTH市場は光コラボによる新規需要創出やADSLからの移行、CATVのFTTH化等により、2018年3月末に3,064万件と年間で4.4%の成長、純増数は前年度をやや下回る130万件を予測。2017年度中に3,000万件を超える見込みとなる。
 中長期では、2020年3月末に3,262万件、2022年3月末に3,385万件を予測する。高速モバイル通信の普及拡大やFTTHの世帯普及率上昇に伴い、2017年3月末からの5年間は年平均2.9%と成長鈍化を見込む。固定ブロードバンドに占めるFTTHの割合は、2022年3月末に80.3%と8割を超える見通し。
 光コラボ市場は転用のペースが落ちるものの、一定の新規需要を取り込んで2018年3月末に1,189万件、FTTH市場に占める割合は38.8%になると予測。携帯キャリアや大手ISPによる獲得を中心に2022年3月末に1,814万件まで拡大し、同割合は53.6%まで拡大すると予測する。

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