2016年度 国内パソコン出荷概要

2017年05月24日

■出荷台数は1,011.2万台で、前年度比2.1%増と下げ止まった

■WindowsXP特需の反動が収まり、法人市場は9.8%増と回復

■個人向けは7.9%減少したが、17年度プラス成長の見込み

出荷台数 1,011万2,000台 前年度比 2.1%増

出荷金額 8,704億円            前年度比 0.4%

 

 MM総研(東京都港区、所長・中島洋)は5月24日、2016年度(16 年4月~17年3月)の国内パソコン出荷実績調査の結果を発表した。それによると国内パソコン出荷台数は前年度比2.1%増の1,011万2,000台となった。13年度に発生したWindows XP搭載機の更新需要に伴う反動減の影響がおさまり、法人向け出荷台数が回復した。半期別にみると上半期は前年同期比2.3%増の485.2万台、下半期は同1.8%増の526万台となった。

 流通ルート別実績では、個人向けルートが前年度比7.9%減の396.8万台、法人向けルートが9.8%増の614.4万台となり、減少を続ける個人需要を、法人需要が支える結果となった。

 メーカーシェアでは、首位がNECレノボ、2位が富士通、3位が日本HP、4位がDELL、5位が東芝となった。個人向けの事業等を縮小した東芝が3位から5位となり、日本HPとDELLが順位を上げた。また、富士通、日本HP、DELLの3社は前年度比で出荷台数が増加しており、特にHP、DELLは二けたの増加となった。

 出荷金額は前年度比0.4%減の8,704億円。出荷平均単価は前の年度の8.8万円から16年度は8.6万円と2,000円の減少。16 年前半に円高の影響で原材料費が下がり、パソコン販売価格にも好影響が出たことで、市場での売れ行きに勢いがついた。

 16年度は予想通り、個人市場は停滞、法人市場で回復局面となった。回復の度合いは予測を上回り、全体の出荷台数はプラスに転じている。Windows7搭載機のメーカー出荷が2016年10月末に終了する予定であったことから、法人市場では特に上半期に同OS搭載機の駆け込み需要が発生した。ただし、マイクロソフトが方針を変更し、Windows7搭載機の供給を延長したことで、現在もWindows7の供給は続いている。法人ユーザーは、2020年1~3月期中に予定されているWindows7のサポート終了を控え、最新OSであるWindows10への移行を検討する必要がある。強化されたセキュリティやタブレットやスマホ兼用での生産性革新といった機能メリットもあるが、特に中堅中小企業ユーザーにとってコストのかかる業務アプリケーションの安定稼働検証をどう抑えるかなど課題が山積しており、スムースな移行を支援することが特に重要になっている。

 

2016年度のポイント

■出荷台数はOS更新需要の反動がおさまり、法人市場は回復局面

 2016年度は、2013年度に発生したOS 入れ替えに伴う特需の反動から抜け出し、回復局面となった。半期別でも、上半期では485.2万台で前年度比2.3%増、下半期は526万台で前年度比1.8%増と安定した回復を見せている。流通ルート別に見ると個人市場が前年度比7.9%減の396.8万台、法人市場が同9.8%増の614.4万台と特に法人市場の回復が顕著となった。

 出荷金額は0.4%減の8,704億円。出荷単価は、8.6万円と前の年度から2,000円の減少となった。2016年前半の円高で部材費等原価が下がり、法人市場を中心にパソコンの価格が下がったことが販売に勢いをもたらした。個人市場は、モバイルノートや高価格帯機種にシフトしており単金は上昇している。各社が軽量化、薄型化のほか、いわゆる2in1タイプの機種開発を強化したことに加え、スマホやMVNO(格安SIM)の普及でパソコンの通信環境も広がっており、宅内外でパソコンとスマートデバイスを使い分けるスタイルが広がっている。

 

 国内パソコン出荷台数シェア

2017年度の見通し

■個人市場、法人市場ともに回復局面に

 2017年度のパソコン需要は、引き続き回復局面に向かうと予想される。通期では1,057万台、前年度比4.5%増を見込み、個人市場は1.8%増と6年度ぶりのプラスを見込む。2018年~19年度にかけて、法人市場を中心に2013年のWindowsXPサポート終了により導入したWindows7搭載パソコンの入れ替え需要が徐々に発生し、日本のパソコン市場全体もプラス成長が続くと予想される。

 特に注目すべき点として、①教育市場におけるパソコン、タブレットの活用推進が政府計画通りに進むのか②官民を挙げての取り組みとなりつつある働き方改革が、市場押し上げ効果にどの程度つながるかーーの2点を挙げる。モバイルなどを活用したリモートワークや在宅勤務など多様な働き方を支える端末としての役割がパソコンに期待されている。大企業中心に働き方改革への取り組みは盛り上がっているが、パソコンにとっても、日本経済にとっても重要な、中堅中小企業へこれらの取り組みが波及すれば、通期の予測を上回る実績が出るものと期待される。

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