2010年度上半期 国内PCサーバー出荷概況

2010年12月09日

■出荷台数12.2%増の25万1,070台、出荷金額も13.6%増の983億円に回復
■富士通がシェア拡大、NEC、日本HPと3強時代に突入
■PCサーバーがハイエンド用途に浸透、単価下げ止まりの傾向が続くと予測

 MM総研は12月9日、10年度上半期(10年4~9月)のPCサーバー国内出荷実績をまとめた。それによると、日本のPCサーバー市場規模は、対前年同期比12.2%増の25万1,070台となった。半期ベースで過去最大の落ち込みとなった09年度上期の反動で06年度上期以来、4年ぶりとなる台数の二ケタ増加を記録した。出荷金額も13.6%増の983億円となり、台数同様二ケタの増加を記録した。

 リーマンショック後の不況の影響で09年度は大幅な減少となったPCサーバー市場だが、10年度上期に急回復しており、通期でも6.5% 増の54万1,070台まで回復する見通しだ。ただし、市場規模はリーマンショック前の水準(07年度:55万6,120台/2,238億円)までは回復していない状況であり、メーカー間の競争は激化している。11年度以降も、サーバー一台あたりの性能向上に加え、仮想化ソリューションの普及で2000年代のような大幅な拡大は見込めない中で、信頼性や電力、管理やセキュリティ性能などの付加価値提供が鍵となる。


■2010年度上半期のポイント

①出荷台数12.2%増の25万1,070台

 国内PCサーバー市場は、2010年4~6月は前年比19.3%増、7~9月は同7.2%増、4~9月合計で12.2% 増の25万1,070台まで回復した。四半期別の伸び率は鈍化傾向に見えるが、これは09年の減少幅の影響が強く、第1四半期、第2四半期とも回復傾向トレンドが続いていると見てよい。また、市場で活性化しているサーバー仮想化による台数集約案件では、ブレードサーバーや、2Way以上のミッドレンジサーバの活用につながり、全体で見ても単金下げ止まりの要因となっている。

②NEC、日本HP、富士通で3強を形成

 NECは、6万3,100台を出荷し、シェア25.1%で首位となった。国内事業に軸足を置いた強みを活かし、国内ユーザーや国内IDC事業者のカスタマイズニーズやオフィスニーズに迅速に応える製品展開で首位を固めている。しかし、長期的には国内市場の大幅な拡大が期待できないため、海外展開などによる出荷量の維持・拡大のための施策が必要となるだろう。

 2位の日本HPは、製造業や情報通信業等の主要顧客の投資回復に呼応して出荷台数を回復した。3位の富士通は、09年度から一貫してPCサーバーの拡販に取り組んでおり、10年度上半期も市場全体の伸び率を10ポイント以上も上回りシェアを拡大している。下期に入り、中堅中小企業向けのブレードサーバーのラインアップを強化するなど品揃えを広げ、さらなるシェア拡大に向けた投資を継続している。
 

■今後の見通し 
~下半期は成長率鈍化も、08年度並の水準まで回復

 10年度下半期は、上半期と同じく回復基調が続くものの伸び率は鈍化し、台数は2% 増の29万台、通期合計では54万1,070台と08年度(54万2,230台) 並みの水準まで回復すると予測する。

 出荷金額も下げ止まる見込みである。特に、仮想化によるサーバー集約時にブレードサーバーや2Way以上のミッドレンジサーバ活用が主流となり、付加価値の高い本体の構成比が増加しているためである。またリーマンショックを境に、サーバー設備投資に対するユーザーのコスト意識が変わり、PCサーバーによるUNIX機やメーンフレームの代替用途としての置き換え検討や導入が進んでいる点も挙げられる。海外先進国では2000年代の中盤よりPCサーバーがUNIXサーバーやメーンフレーム市場を侵食している状況であり、このトレンドは11年度以降も継続するものと見られる。

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