ITデジタル家電購入意向調査 (2012年冬ボーナス商戦編)

2012年12月11日

■ボーナスによる購買意欲は昨年冬に比べダウン
■ITデジタル家電では、タブレット端末・電子書籍端末が3位に躍進
■購入意向は海外旅行、住宅(頭金など)、健康・美容家電が増加

 MM総研(東京都港区、所長・中島 洋)は12月11日、インターネットアンケート・サービス「gooリサーチ」の会員モニターを使い、全国の20歳以上の就業者1,150人を対象とした「冬のボーナス商戦に関するアンケート」を実施、結果をまとめた。


■今冬の購買意欲は昨冬に比べダウン

 Webアンケートの結果によると、この冬のボーナス支給額が「昨冬より増加する」と答えた回答者は8.1%を占め今夏の10.2%からやや減少した。「昨冬より減少する」との回答は16.2%で今夏の12.9%から増加するという結果となった。今冬のボーナスによる購買意欲については、「昨冬と比べ上がった」との回答が10.1%と、今夏の14.0%から減少したのに対し、「下がった」との回答は31.6%と、今夏の28.4%に比べ増加する結果となった。今夏まで続いてきた就業者のボーナス額・購買意欲の改善傾向にブレーキがかかる形となった。
今冬のボーナスでの使い途を尋ねたところ、「商品・サービスを購入する」との回答は全体の36.9%で今夏の35.1%からはやや増加しているものの、昨冬の42.3%から大きく減少した。例年夏よりも冬のボーナス商戦の方が消費者の購買がより積極的になる傾向があるため、今年もその影響が出たものと考えられる。

【表1】購買意欲の推移(10年夏/10年冬/11年夏/11年冬/12年夏ボーナス)


■ボーナスの使い途で「海外旅行」は3ポイント上昇

この冬のボーナスの使い途について複数回答で聞いたところ、目立って増加したのは、「海外旅行」「住宅(頭金など)」「健康・美容家電」であった。特に「海外旅行」は昨冬の8.8%から今冬は11.8%と3.0ポイント上昇している。13年1月4日に休みをとれば9連休となり暦の並びがよくなることなど、例年冬に比べて長期休暇がとりやすい傾向にあることが、海外旅行意向の増加につながったものとみられる。「住宅(頭金など)」も昨冬比2.4ポイント増加の3.9%、「健康・美容家電」は昨冬比2.2ポイント増加の5.2%となった。
「住宅(頭金など)」に関しては、消費税アップを控えた駆け込み需要の顕在化や、住宅金融支援機構が提供する長期固定金利の住宅ローン「フラット35」が過去最低水準の金利となるなど住宅購入に踏み切りやすい環境が整ったことが影響しているとみられる。
一方、「ITデジタル家電」は昨冬比0.1ポイント減の35.6%となり、ほぼ横ばい。「衣類・服飾品」は昨冬比5.7ポイント減の29.7%、「外食」は昨冬比9.1ポイント減の19.6%となり、明暗が分かれた。


■ITデジタル家電では、「タブレット端末・電子書籍端末」が3位に躍進

ITデジタル家電の購入意欲ランキングを見ると、「パソコン」が全体の12.7%を占めトップ、次いで「スマートフォン」が8.2%で2位、「タブレット端末・電子書籍端末」が3位(6.2%)だった。以下、「デジタルカメラ」(4.2%)「薄型テレビ」(3.9%)が続いた。
昨冬と比較すると、「タブレット端末・電子書籍端末」の購入意向の増加率が高い。アップルの「iPad mini」をはじめグーグル「Nexus7」やアマゾン「Kindle Fire」シリーズなど7インチ台の人気タブレット端末が日本市場でも出揃い、競争が激化していることが購入意向の大幅増加に繋がっている。電子書籍端末でも、アマゾンの「Kindle Paperwhite」や楽天の「kobo」シリーズを筆頭に、国内の電子書籍ストア事業者からも次々電子書籍端末が発売されている。
6位以降は「プリンター(複合機を含む)」(3.6%)、「家庭用ゲーム機(携帯型)」(3.3%)、「ブルーレイディスクレコーダー」(2.0%)「家庭用ゲーム機(据置型)」(同)と続いている。

【表2】2012年冬ボーナス ITデジタル家電 購入意向ランキング

※1人5つまでの複数回答
※上位15製品を掲載
※回答者数(母数)は306人

【表3】12年冬の上位5製品における比率変動

===================================
■調査概要
1.調査対象:全国の男女20代以上の就業者
2.回答件数:1,150件
 ※男女比 男性(57%)/女性(43%)
 ※年代構成 
  20~24才(15%)/25~29才(15%)/30~34才(15%)/
  35~39才(14%)/40~44才(14%)/45~49才(14%)/50才以上(14%)
3.調査方法 :Webアンケート
4. 調査期間 :2012年11月29日(木)~12月2日(日)

===================================

(調査レポート全文は12月末発行のM&Dレポート199号に掲載します)

■gooリサーチについて
 NTT コム オンライン・マーケティング・ソリューションが提供する、高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービス。goo リサーチの厳しい管理基準をクリアした「goo リサーチ・消費者」モニター(72万人)、キーパーソンのビジネスマンを中心とする「goo リサーチ・ビジネス」モニター(8.8 万人)、携帯電話でアンケートに答える 「goo リサーチ・モバイル」モニター(14.7 万人)のほか「Potoraアンケート」モニター(116万人)を含め、延べ215 万人の登録モニターを擁し、消費者向け調査から、法人向け調査、グループインタビューまで、様々な市場調査ニーズに対応する。(モニターの人数はいずれも2012年12月現在)


■注意事項
1. 本プレスリリースは、MM総研が実施した市場調査の結果と分析から一部または全部を抜粋したものです。
2. 報道機関が引用する場合は、出典を「MM総研」と明記してください(MMは全角)。数値等は表ではなくグラフ化して掲載してください。
3. データ掲載時または調査方法掲載時には「gooリサーチのモニターを活用した調査」である旨も明記してください。
4. 報道機関以外が本プレスリリースの内容を引用・転載する場合は、MM総研による承諾が必要です。
5. MM総研の独自調査結果であり、公的機関の統計や企業の公表数値等と異なることがあります。また、データ・資料は、作成時点におけるものであり、今後予告なしに変更されることがあります。
6. 本データを報道以外の以下用途で無断利用することを固く禁じます。
 -プロモーション(広告・販売促進資料・ホームページ掲載・チラシなど外部に発信する資料・データ)
 -セミナー・講演会
 -その他、営業目的・営利目的での使用
7. 調査の詳細、研究員コメント、データ利活用などについては、担当者までお問い合わせ下さい。

■MM総研について
株式会社MM総研は、ICT分野専門の市場調査コンサルティング会社です。日本におけるデジタル産業の健全な発展と市場拡大を支援することを目的として1996年に設立し、四半世紀にわたって経験と実績を重ねてきました。ICT市場の現状と先行きを的確に把握する調査データに加えて、新製品・新サービスを開発するためのコンサルティングサービスも提供しています。

本件に関するお問い合わせ先

(株)MM総研

担 当 : 上田/鈴木/山口

所在地 : 105-0011 東京都港区芝公園2-6-3 芝公園フロントタワー

連絡先 : 03-5777-0161

電話をかけるお問い合わせ

おすすめのプレスリリース