MM総研大賞2025表彰式を開催 大賞はSkyDriveの"空飛ぶクルマ”(2025年7月号 No.350)
【特集1】経済圏競争の本格化に備え、顧客接点のさらなる強化を推進― 携帯販売代理店の動向
通信事業者による経済圏競争がこれまで以上に本格化する兆しを見せている。金融・決済サービスを軸とした他業種との連携が進み、新たなサービス商材の開発と提供が加速する見込みだ。こうした動きに連動してキャリアショップに求められる役割も大きく変容することが予想される。通信商材の販売にとどまらず、顧客のライフスタイルを長期にわたって支えるサービスやサポートを提供する拠点としての役割だ。携帯代理店各社は顧客接点の強化を軸に通信事業者の施策に対応できる経営基盤の強化を進めている。
【データ1】中古スマホ販売台数は6年連続最高の321.4万台― 2024年度中古スマートフォン市場規模の推移・予測
MM総研は中古スマートフォンの国内市場規模の推移・予測をまとめた。調査結果から2024年度の販売台数は6年連続で過去最高を更新し、321.4万台となった。市場規模の算出にあたり、Webアンケートによるユーザー調査と中古端末販売事業者への取材などに基づき、MM総研が推計した。主要な取引チャネルのひとつであるオンラインフリーマーケットサービス(以下フリマサービス)のデータは、中古スマートフォンのEC サイト「にこスマ」を運営する伊藤忠商事グループのBelong(東京都港区、西村耕一郎代表取締役社長)のデータも参考にし、MM 総研が推計した。
【データ2】バッテリー関連と接続デバイスのさらなる拡大を見込む― スマートフォンアクセサリー市場規模調査(2024年度)
MM総研はスマートフォン利用者を対象としたWebアンケート調査及び独自の調査分析に基づき、国内のスマートフォン向けアクセサリー市場の実態をまとめた。市場規模は製品ごとの販売台数及び平均単価を分析して金額を試算した。その結果、2024年度のスマートフォン向けアクセサリー市場規模は5325億円となった。
【データ3】個人事業主のクラウド会計利用率は38.3%へ、拡大基調続く― クラウド会計ソフトの利用状況調査(2025年3月末)
MM総研は個人事業主を対象にWebアンケート調査を実施し、2025年3月末時点のクラウド会計ソフトの利用状況をまとめた。本調査では2024年分の確定申告を実施した個人事業主(22,575事業者)を対象とした。調査結果によると会計ソフトを利用している個人事業主は40.3%となった。そのうち、インターネット経由で会計ソフトの機能を利用するクラウド会計ソフの利用率は38.3%で、前回調査(2024年3月)の33.7%から4.6ポイント増加した。前回調査時の2.7ポイント増よりも拡大が加速しており、クラウド会計利用率は引き続き拡大基調にある。
【トレンド1】大賞はSkyDriveの空飛ぶクルマ「SKYDRIVE(SkyDrive式SD-05型)― MM総研大賞2025
MM総研は2025年7月15日、都内ホテルで「MM総研大賞2025」の表彰式を開催した。大賞を受賞したのはSkyDrive(愛知県豊田市)の電動垂直離着陸機(eVTOL)「SKYDRIVE(SkyDrive式SD-05型)」。スマートソリューション部門(次世代モビリティ分野)との同時受賞であり、従来の航空機が直面してきた移動の壁を突破しうる可能性を示した。福澤知浩代表取締役CEOは「日常的な移動や緊急時の輸送を含めて、快適で楽しい輸送を提供していきたい。日本から新しいイノベーションを海外に向けて起こしていきたい」と語った。
【経営1】ネットワークセキュリティを向上させる「VPN as a Service」― 網屋・IIJ・NTT ドコモビジネス・パロアルトネットワークス
近年、リモートワークの普及やサイバーセキュリティ対策強化により、ネットワークセキュリティのあり方、特に仮想プライベートネットワーク(Virtual Private Network=VPN、仮想私設網)を見直す企業が増加している。VPNのスケーラビリティや利便性、柔軟性を高めるものとして特に注目されるのが、VPN機能をソフトウエア利用の観点からクラウドゲートウエーやエージェントソフトウエアなどを介して提供する「VPN as a Service(VPNaaS)」だ。VPNaaSは VPNルーター(エッジ)の管理をサービスプロバイダー側が主導でマネージすることで、結果として個々のVPN装置単位でVPNポートをネットに公開せずVPN接続を確立することができる点で、脆弱性回避に有効な手段とみられる。多くの場合、通信、アクセスログ管理、またVPN装置のソフトウエア脆弱性の回避などをメーカーが無償や有償で提供しており、企業ネットワーク網全体のセキュリティを向上させる。VPNaaS関連の4つの製品を紹介する。
【経営2】クラウド技術で宇宙産業のソフトウエア化を推進― Space Innovation⑫Fusic
日本でも民間主導の宇宙産業が興り、スピーディーな開発や生産のためにクラウド基盤を持つ重要性が増している。その最前線で注目を集めているのが、福岡のシステム開発企業Fusicだ。米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)パートナーとして、着実に実績を積む。事業本部先進事業部門の吉野雅耶部門長プリンシパルエンジニアと同事業部門AI×宇宙事業開発チームの室井慎太郎コンサルタント・エバンジェリストに話を聞いた。
【経営3】10Gbpsサービスの訴求を各社強める― 西日本通信事業者の動向
MM総研の「ブロードバンド回線事業者の加入件数調査」(2025年3月末)によると、FTTH(光回線)市場は2021年度下期以降の成長鈍化トレンドが続いているものの、純増数の落ち込みが緩やかになり、下げ止まりの兆しも見えてきた。通信速度が最大10Gbps(ギガビット毎秒)の光回線サービスの契約数が100万件を突破するなど、高速回線サービスも着実に広がってきている。ますます競争が激化する西日本の通信事業者各社の取り組みを取材した。
【経営4】中古スマホ事業者の戦略に見る市場の進化と消費者ニーズ― 中古スマホ市場の最新動向①
円安や物価高騰による生活費の圧迫がスマートフォンの購買意欲にも影響している。そうした中で注目を集めているのが中古スマートフォンだ。総務省の有識者会議でも中古スマートフォンのネットワーク利用制限の原則撤廃や、返却を条件とした新品端末の購入価格割引のガイドライン化を打ち出すなど、中古スマートフォン取り扱い事業者にとって追い風となっている。中古スマートフォン市場をけん引する6社を取材し、MMレポート350号ではそのうちの3社について紹介する。
【経営5】店舗運営を変えるスマートストア化― リテールテックの最新動向②東芝テック
小売業界では労働人口の減少と消費者ニーズの多様化を背景に、接客や精算業務、販促などのデジタルトランスフォーメーション(DX)化が急速に進んでいる。東芝テック(東京都品川区)はセルフレジやAI(人工知能)を駆使した防犯・省人化技術を推進し、店舗運営の変革を後押ししている。現場での実証実験を重ね、テクノロジーと店舗運営を一体化させる同社の取り組みは省力化だけにとどまらず、顧客体験の向上にもつながる。
【経営6】高速なデータ転送ニーズにソフトウエアで応える― IBM Aspera
映像配信や災害監視など、高解像度データを即時に高速転送するニーズが高まっている。さらに、AI(人工知能)の開発・活用やゲノム研究など、研究開発分野でもサイズの大きなファイルの転送が求められるようになってきた。しかし、大容量の回線を用意しても、思うような転送速度が出ないこともある。そこで注目されるのが、通信プロトコルなどに工夫を凝らした高速データ転送のためのソフトウエアだ。その代表例として、国内外で多数の実績を持つ米IBMの「Aspera」を紹介する。
【デジタル深層流】「Windows 11」にかけるマイクロソフトの想い― MM総研 代表取締役所長 関口和一
マイクロソフトのパソコン向け基本ソフト(OS)「Windows 10」のサポート打ち切りまで残すところあと3カ月となった。10月14日を過ぎるとセキュリティソフトなどのアップデートが受けられなくなり、パソコンがサイバー攻撃などのリスクにさらされることになる。マイクロソフトはセキュリティ機能を強化した「Windows 11」へのアップグレードを呼びかけるが、完全移行にはまだしばらく時間がかかりそうだ。
【ICT道標】三井住友カードとソフトバンクがデジタル戦略連携― MM総研 研究部長代理 作山哲二
2025年5月15日、三井住友カード、ソフトバンク、PayPayの3社は、デジタル領域における包括的業務提携を発表した。本提携は、金融・通信・フィンテックのリーディングカンパニーが連携し、キャッシュレス社会のさらなる進化と、デジタルサービスの高度化を推進する狙いがある。
MM Report購入のご案内
MM Reportは年間購読制となっており、書店ではお求めになれません。年間購読(年間購読料9万6000円(税別))を希望される方は、「購読申し込みフォーム」よりお申し込みいただくか、購読申し込み書に必要事項記載の上、FAXでお申し込みください。
お申し込みに際してのご質問などがありましたらお気軽にお問い合わせください。
Webでのお申し込み

Webからのお申し込みは以下の購読申し込みフォームにて受け付けております。
TEL 03-5777-0161
受付時間 9:00~18:00
(土・日・祝日定休、年末年始休業)
FAXでのお申し込み

購読申し込み書をプリントアウトし、必要事項をご記入の上、下記FAX番号宛にお送りください。
FAX 03-5777-0163
お問い合わせに際し、電話・お問い合わせフォームでのご連絡及びFAXの 弊社への送信により、お客様よりお預かりいたします個人情報(お名前、電話番号、メール等の連絡先)に関しましては、お問い合わせいただいた当該案件に関するご連絡・ご説明に関してのみ利用させていただき、第三者への提供は行いません。
当社がお客様の個人情報を利用するにあたり第三者に委託する場合があります。委託先へは個人情報を厳重に管理することを義務付け、監督します。
個人情報を提供いただけない場合は、弊社からご連絡できない場合もございますことをご了承ください。
本サイト/フォームでは、Cookie等の本人が容易に知覚できない方法による個人情報の取得はしておりません。
お預かりした個人情報につきましては、ご本人からの求めにより、利用目的の通知・開示・内容の訂正・追加または削除・利用の停止・消去(以下、開示等)に応じます。開示等に関するお問い合わせは下記までお願い致します。
株式会社 MM総研 総務部長(個人情報保護責任者)
住所 : 東京都港区芝公園2-6-3 芝公園フロントタワー
電話 :03-5777-0161(代表)
時間 :9~18時[土・日・祝日定休、年末年始休業]