生成AIサービスの個人利用率は12.5%

「生成AIの個人利用状況調査」(2024年8月時点)

2024年08月21日

■生成AIの個人利用率は12.5%、認知率は75.4%

■生成AIの活用としては「文章の作成・編集・要約/議事録作成」が51.9%で最も高い

■サービス別ではChatGPT(OpenAI)の利用が最も多く、Copilot(マイクロソフト)、Gemini(グーグル)が続く

■Apple Intelligenceの登場でさらなる利用拡大が期待される

ICT市場調査コンサルティングのMM総研(略称 MMRI、東京都港区、関口和一所長)は8月21日、一般消費者(21,848人)に対する個人向けWebアンケート調査を実施し、生成AI(人工知能)の認知度や利用経験についてまとめた。生成AIとは「Generative AI(ジェネレーティブAI)」とも呼ばれ、文章・音声・動画・画像・音楽など様々なコンテンツを生成する学習能力を有するAIである。

生成AIの認知度は75.4%

米OpenAI(オープンAI)が2022年11月にChatGPTを発表して以降、生成AIが注目を集めている。数多くの生成AIサービスが登場し、AIパソコンやAIスマートフォンとして製品を訴求する企業も目立っている。今回、生成AIの認知度を聞いた結果は「利用したことがある」(12.5%)、「興味はあるが利用したことがない」(21.8%)、「聞いたことがある程度」(41.1%)、「知らない・わからない」(24.6%)となった。生成AIの利用経験者は1割強だったが、認知率は75.4%と高く、4人に3人以上が認知していることが明らかとなった。

生成AIの認知度・利用経験(n=21,848)

文章の作成や要約の利用が生成AI利用で最多

生成AIの利用経験があると回答した人に利用用途について聞いた結果、最も多かったのは「文章の作成・編集・要約/議事録作成」で51.9%となった。次いで「検索機能」、「画像生成・編集」、「音声生成/翻訳」と続いている。文章関連の活用は、個人用途・ビジネス用途どちらでも重宝する機能であり、テスト運用を含めて幅広いユーザーの興味関心を集めていると分析する。

生成AIの利用用途(n=2,727、複数回答)

利用経験のある生成AIはChatGPTが最多

生成AIの利用経験があると回答した人に利用経験のある生成AIのサービス(個人向け)について聞いた。最も多かったのは米OpenAI「ChatGPT」で66.2%だった。次いでマイクロソフト「Copilot」、グーグル「Gemini」、豪Canva「Canva」、英Stability AI「Stable Diffusion」と続く。

利用経験のある生成AIサービス(n=2,727、上位10サービス、複数回答)

Apple Intelligenceが生成AI本格普及の起爆剤となるか

今回Webアンケートを実施した結果、年代別の生成AI利用経験者は10代が26%と最多で、次いで20代、30代と年代が若いほど生成AIを活用する割合が高い結果となった。また若年層ほど「画像生成・編集」を、年代が高くなるにつれ「検索機能」を利用する割合が高い結果となった。

利用している生成AIサービスとしては火付け役となったChatGPTに加えて、Copilot(マイクロソフト)、Gemini(グーグル)といった米大手企業が先頭集団に位置している。これらサービスは様々な機能(検索機能、対話、画像・動画・文章生成など)を総合的に備えている点と大手プラットフォーマーとしての強みが活かされている。次いで、CanvaやStable Diffusion、Adobe Firefly といった画像や動画の生成・編集を強みとするサービスが人気となっている。その要因として、30代以下ではSNS投稿が多いことから、これらサービスとの親和性が高いためと分析する。今秋には米アップルによる新型iPhoneの発売とあわせたApple Intelligenceの登場が想定されている。OpenAIとの提携も発表している同社の生成AIサービス動向に注目が集まっている。

MM総研では今後のICT市場においてAIを最重要テクノロジーのひとつとして位置付けており、今後も関連企業やサービス動向及びユーザーの利用状況を継続的に追っていく。


 ■調査概要

  1. 調査対象:15~69歳の男女
  2. 回答件数:21,848人
  3. 調査方法:Webアンケート
  4. 調査時期:2024年8月

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