中古スマホ販売台数は272.8万台で、5年連続過去最高

2023年度 中古スマートフォン市場規模の推移・予測

2024年07月25日

■2023年度の中古スマートフォン販売台数は272.8万台(前年度比16.6%増)で過去最高

■新品端末の値上げ、ネットワーク利用制限の撤廃などが中古市場に追い風

■新品・中古スマートフォンの合算台数に占める中古比率は9.7%

ICT市場調査コンサルティングのMM総研(略称 MMRI、東京都港区、関口和一所長)は、2023年度の中古スマートフォン国内市場規模の推移・予測を発表した。市場規模は、Webアンケートによるユーザー調査と中古端末販売事業者への取材などに基づき、MM総研が推計した。主要な取引チャネルの一つであるオンラインフリーマーケットサービス(以下、フリマサービス)のデータについては、中古スマートフォンのECサイト「にこスマ」を運営する伊藤忠商事グループの株式会社Belong(東京都港区、井上大輔代表取締役社長、以下 Belong)のデータを参考にMM総研が推計している。

2023年度の中古スマートフォンの販売台数は過去最高の272.8万台で前年度比16.6%増となった(データ1)。これまで店頭販売が主流だった中古端末市場だが、コロナ禍をきっかけにオンラインでの購入も増加した。円安や部材費高騰に伴う新品価格の値上げや実質賃金の減少で中古スマートフォン需要はますます増加傾向にある。またメイン端末としてだけではなく、用途に応じて端末を使い分ける複数端末利用の増加や、訪日外国人による購入、法人による利用増加も市場拡大をけん引した。MM総研では、2024年度の市場規模を315万台(15.5%増)と予測、その後も拡大基調は続き、2028 年度には438 万台に拡大する見込みである。

中古スマートフォン販売台数の推移・予測

 

2023年度は円安や物価高騰による生活費の圧迫が中古スマートフォンの購買意欲にも影響している。海外からの旅行者数もコロナ禍前の水準まで戻りつつあり、都心部の一部店舗では外国人観光客が中古スマートフォンを購入するケースも増えてきている。 

法人ユーザーも中古スマートフォンと相性が良い。社員への端末貸与や店舗利用(決済や飲食店などでの注文受付)としての活用で需要が増加傾向にある。新品でなくとも、必要最低限の機能・スペック・セキュリティの条件さえクリアできていれば良いという声もあり、SDGs(持続可能な開発目標)の観点からもあえて中古端末を選択する法人も出てきた。
新たな流れとして、法人向けのレンタルサービスを提供する中古事業者も目立つ。数日~年単位といった様々な期間での利用や、数百~数千台の端末を導入する際の初期コスト抑制、端末サポートサービスなど、様々な理由からレンタル需要が増えている。

本件に関するお問い合わせ先

(株)MM総研

担 当 : 横田、篠崎、原、村田

所在地 : 105-0011 東京都港区芝公園2-6-3 芝公園フロントタワー

連絡先 : 03-5777-0161

電話をかけるお問い合わせ

おすすめのプレスリリース