飽和する個人市場とは対照的に法人市場は拡大傾向

「法人スマートフォン市場規模と利用実態」(2023 年3 月末)

2023年11月14日

■2023年3月末の法人スマートフォン契約数は1357万件(法人比率11.6%)

■会社員のスマートフォン支給率は19.2%、BYOD(個人端末業務利用)は23.8%

■端末支給のないBYODユーザーは端末支給よりもBYOD継続を希望

■今後の法人スマートフォン市場は会社支給もBYODもどちらも拡大と予測

ICT市場調査コンサルティングのMM総研(略称MMRI、東京都港区、関口和一所長)は、法人スマートフォンの市場規模と利用実態を調査し、その結果を発表した。2023年3月末のスマートフォン契約数は1億1663万件、うち法人契約数は1357万件(法人比率11.6%)と推計する。2017年3月末と比較すると、スマートフォン契約数に占める法人比率は1.5ポイント上昇した。一人一台の普及による飽和状態、端末機能の成熟化、買い替えサイクルの長期化で苦戦する個人市場と比較すると、今後も拡大が見込まれる法人市場に対する注目度は高い。本リリースでは個人所有端末の法人利用を意味するBYOD※1についても調査した。

※1:Bring Your Own Deviceの略で個人所有端末(スマートフォンやパソコンなど)を仕事に使う利用形態を意味する

2023年3月末の法人スマートフォン契約数は1357万件(法人比率11.6%)

MM総研が推計する2023年3月末のスマートフォン法人契約数は1357万件で、スマートフォン契約数全体(1億1663万件)に占める法人比率は11.6%となった。2017年3月末の法人比率は10.1%で、6年間で法人比率は1.5ポイント上昇した。

会社支給のスマートフォン利用率は19.2%

経営者・会社員(以下、会社員)に対して仕事での携帯電話利用状況について質問した結果、最も多かったのは「会社支給のスマートフォンを利用している」で19.2%となった。次いで「会社支給の端末や料金補助はないが、自分の携帯電話を利用している」13.4%、「会社支給のフィーチャーフォンを利用している」4.2%と続いた。スマートフォンとフィーチャーフォンをあわせた会社からの端末支給は23.4%となった。会社支給と個人所有を含めた携帯電話の仕事利用率は41.5%となった。一方で「会社で携帯電話は利用しない」は58.2%となり、仕事で携帯電話を利用しない会社員が過半であった。

会社支給スマートフォンに占める内線ソリューション導入率は21.8%

会社支給のスマートフォン利用者に対して、①内線電話の受発信が可能なIPセントレックス・クラウドPBXサービスの内線ソリューション(以下①内線ソリューション)②MDM(Mobile Device Management)やEMM(Enterprise Mobility Management)などモバイルデバイス管理(以下②モバイルデバイス管理)――の導入状況について質問した。その結果、導入率は①内線ソリューションで21.8%、②モバイルデバイス管理で23%となった。

仕事で最も利用する機能は「携帯電話」で81.7%

会社支給・個人端末を問わず、仕事で携帯電話を利用する会社員に対して、各種機能の利用状況について質問した。月に1日未満でも利用すると回答した場合を利用率として算出すると、最も高かったのが「携帯電話(070・080・090番号)」で利用率81.7%となった。次いで「Eメール」、「インターネット検索」、「ショートメッセージ」の順となった。総じて、通話・メール・メッセージといったコミュニケーション機能の利用率が高かった。

BYOD(個人所有端末の仕事利用)は23.8%。

会社支給のスマートフォンを利用する会社員(19.2%)に対して、会社支給端末とは別に個人所有端末の仕事利用について質問した結果、「利用する」は29.6%となった。会社支給がない会社員とあわせた個人所有端末の仕事利用率は23.8%となり、会社員の約4分の1が個人所有端末を仕事利用している(BYOD)と推察できる。

また、会社支給スマートフォンの有無に関係なく、BYOD利用者に対して、セキュリティ面で気をつけていることを質問したところ、「不明なメールやメッセージ・添付ファイル・URLは開かない」が32.6%で最も高かった。次いで、「ID・パスワードの設定」、「最新のOS・ファームウェア・ブラウザにアップデート」と続いた。「特に意識していない」も31.5%と高く、BYOD利用者の3割以上はセキュリティ面の対応策を講じていないと推察できる結果となった。

今後の法人スマートフォン市場は会社支給とBYODどちらも拡大と予測

MM総研が11月9 日に発表した2023年度上期携帯電話出荷台数調査(補足1)においても言及しているが、円安や物価高騰といった経済環境の変化とスマートフォン市場の成熟化により、買い替えサイクルは長期化が進んでいる。そうした中で、携帯キャリアは今後の成長ドライバーとして法人事業を強化している。スマートフォンの販売にとどまらず、内線ソリューション・モバイルデバイス管理・業種特化型サービスなどの多様なメニューを用意している。BYODはセキュリティ面での懸念を理由に、導入をためらう企業の動きもあるが、利用者意識の結果にも表れたとおり、BYODは会社と個人の複数端末を管理する必要がないというメリットが評価されているのではないかと分析する。総じて今後の法人スマートフォン市場は会社支給端末とBYODのどちらも拡大すると予測でき、セキュリティやAIの進化により新たな法人需要が掘り起こされることも期待できる。MM総研では個人・法人市場を問わず、今後のスマートフォン市場の発展に注目していく。

 

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■スマートフォン法人市場の定義
①購入や契約する場所に限らず契約名義が法人のスマートフォン
②スマートフォン購入を伴わないSIMカード(eSIM)の回線契約のみを含む
③大企業~中小企業及び個人事業主まで企業規模を問わない 

補足1:2023年度上期 国内携帯電話端末の出荷台数調査
https://www.m2ri.jp/release/detail.html?id=602 

■Webアンケート調査概要
調査対象:15~69 歳の男女
調査方法:Webアンケート
回答件数:プレ調査 27,543 人/本調査 1,807 人
本調査対象:仕事でスマートフォンを利用している会社員
(会社からの端末支給・金銭補助の有無を問わない)
調査時期:2023 年 7月 

■報道に際しての注意事項
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株式会社MM総研は、ICT分野専門の市場調査コンサルティング会社です。日本におけるデジタル産業の健全な発展と市場拡大を支援することを目的として1996年に設立し、四半世紀以上にわたって経験と実績を重ねてきました。ICT市場の現状と先行きを的確に把握する調査データに加えて、新製品・新サービスを開発するためのコンサルティングサービスも提供しています。

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