メディカロイドの「hinotoriサージカルロボットシステム」が大賞

「MM総研大賞2023」審査結果を発表

2023年06月21日

■大賞は、メディカロイドの国産手術支援ロボット「hinotori サージカルロボットシステム」

■スマートソリューション部門賞は楽天シンフォニー、NTTドコモ/NTTコミュニケーションズ、
  富士通、NEC、グーグル合同会社、KDDI、Apple Japan、三菱地所、日本郵便、
  ファーストアカウンティング、Pudu Roboticsなど12件

■D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)賞はソニー、話題賞はAbemaTVが受賞

ⅠCT市場調査コンサルティングのMM総研(略称MMRI、東京都港区、関口和一所長)は、「MM総研大賞2023」(審査委員長:村井純慶應義塾大学教授)の最終審査を終え、「大賞」「スマートソリューション部門賞(分野別最優秀賞)」「D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)賞」「話題賞」を決定した。MM総研大賞はICT分野の市場、産業の発展を促すことを目的に2004年に創設した表彰制度。今回で20回目となる。

栄えある「MM総研大賞」は、受賞対象の中から最もICT産業の発展に寄与すると評価できる製品・サービスを選んだ。次世代のスマート社会を支える製品やサービスを表彰するスマートソリューション部門では、設定した12分野ごとに「最優秀賞」を選定。ICT分野にとどまらず社会的に大きな話題になった製品やサービスを「話題賞」として選出した。さらに今回、多様性を尊重し、受容する社会を目指す取り組みを推進する企業・団体を評価対象とする「D&I賞」を新設した。

最終選考では村井純氏を審査委員長とする審査委員会での厳正な審査の結果、下記14の製品・サービスが選出された。

1. 大賞  

 メディカロイド/『hinotori サージカルロボットシステム』
メディカロイド(川崎重工業とシスメックスの共同出資企業)が開発した『hinotori サージカルロボットシステム』は国内初の手術支援ロボットとして2020年8月に製造販売の承認を得た。川崎重工業の産業用ロボット技術、シスメックスの医療分野で培われた知見を掛け合わせ、コンパクトなロボットアームで手術者の繊細な動きを実現。遠隔地手術に対応しやすい設計としていること、通信事業者と共同で5G通信での実証実験を行うなど、汎用性の高い遠隔医療ソリューションへの積極的な姿勢が高く評価された。

これによりメディカロイドの『hinotori サージカルロボットシステム』は、スマートソリューション部門の「医療ICT分野」での最優秀賞に加え、今回選出された全14製品・サービスの中で最高の評価に値すると判断し、MM総研大賞2023の「大賞」を獲得した。

2. スマートソリューション部門賞

スマートソリューション部門では12分野で、下記12製品・サービスが最優秀賞に選出された。

■5Gインフラ分野 最優秀賞

楽天シンフォニー/『Open RAN推進の取り組み』
5Gインフラの整備が世界的に進むなか、基地局などの無線アクセスネットワーク(RAN)の仕様をオープン化し、様々なベンダーの機器やシステムを相互接続できるようにする動き(Open RAN)が加速している。楽天シンフォニーは設立以来、Open RAN関連の売上収益が2億ドルを超えるなど、世界的に市場をけん引している点が評価された。

■5Gソリューション分野 最優秀賞

NTTドコモ/NTTコミュニケーションズ/『docomo MEC(TM)
MEC(Multi-access Edge Computing)は5Gの高速大容量・多数同時接続・超低遅延という特性を最大限に引き出す技術。スマートフォンやIoT機器などの近くにサーバーを分散配置することによってデータ処理や通信の高速化・最適化を実現する。NTTドコモ/NTTコミュニケーションズが提供する『docomo MEC(TM)』は全国9ヵ所の拠点からサービス提供可能で製造業、医療、放送など様々な業界で250を超える利用実績があり、サービスの信頼性・品質などが評価された。

■光伝送機器分野 最優秀賞

富士通 /光伝送システム『FUJITSU Network 1FINITYシリーズ』
光伝送装置のオープン化や機能分離の動きが世界的に加速している。特定のベンダーに依存することなく柔軟に最適な機器を組み合わせることができ、通信事業者での採用が進んでいる。この光伝送機器分野で最優秀賞を獲得したのが富士通の光伝送システム『FUJITSU Network 1FINITYシリーズ』だ。WDM、トランスポート、スイッチなどの機能をブレードで提供。必要な機能を選択してネットワークを構築できるため、低コスト化や低消費電力化に貢献。持続可能な社会を実現する製品として評価された。

 ■セキュリティ分野 最優秀賞

NEC /『データドリブンサイバーセキュリティ』
サイバーセキュリティへの対応は重要な経営課題のひとつとなっている。部分最適にとどまらない、経営的な視点から企業のセキュリティ対策を支援するサービスも登場している。このセキュリティ分野で最優秀賞に輝いたのがNECの『データドリブンサイバーセキュリティ』だ。セキュリティの運用監視データを俯瞰的に分析して、見える化やセキュリティ戦略策定支援などにつなげるセキュリティリスクマネジメントの新サービス。大手顧客と自社運用で培ったノウハウを汎用サービス化した点が評価された。

 ■スマートデバイス分野 最優秀賞

グーグル合同会社 /『Google Pixel シリーズ』
国内スマートフォン市場で着実にシェアを伸ばし、その存在感を高めているのがグーグル合同会社の『Google Pixel シリーズ』である。スマートフォン、ワイヤレスイヤホンに加え、スマートウオッチ、タブレットとラインアップを拡大。スマートフォンでは音声録音と同時の文字起こしなどの便利機能を搭載する高い技術力が評価された。

■メタバース分野 最優秀賞

KDDI/『αU(アルファユー)』
個人利用のみならず、ビジネス領域におけるメタバースの活用が本格化の兆しを見せている。このメタバース分野で最優秀賞を獲得したKDDIの『αU(アルファユー)』は、アバター交流、360度ライブ、バーチャル購入、NFTなど新世代に寄り添うメタバース・Web3サービス。グローバル展開に向けたアライアンス戦略や誰もが使いやすいWeb3の構築といった将来性が評価された。

■EdTech分野 最優秀賞

Apple Japan合同会社/Appleの教育者向け『プロフェッショナルラーニング』
GIGAスクール構想で配備された端末や様々なコンテンツの利活用促進が課題となっている。このEdTech分野で最優秀賞に選出されたのがAppleの教育者向け『プロフェッショナルラーニング』だ。40年以上教育に携わってきた知見を生かし、GIGAスクール構想が目指す新しい学びの実現に取り組む。児童生徒1人1台端末の活用に向け、教員研修や認定プログラムなど多様な支援策が評価された。

 ■スマートホーム分野 最優秀賞

三菱地所/『HOMETACT』
IoT対応の住設機器や家電が増加する中で、特定のブランドやメーカーに依存しない、自由かつ柔軟な連携、より簡便な操作性を実現しようとする動きが広がっている。三菱地所の『HOMETACT』はスマホアプリやスマートスピーカーを使い、住設機器・家電などをまとめて操作・管理できる総合スマートホームサービス。特定のブランドやメーカーに依存せず日本の住環境に導入しやすい利便性の高さが評価された。

 ■モビリティ革新分野 最優秀賞

日本郵便/本田技研工業/三菱自動車/『配送車両のEV化の取り組み』
環境配慮への意識の高まりや持続可能な社会の実現に向けて物流・配送業界におけるEV(電気自動車)採用の動きが進んでいる。日本郵便は2019年以降、配送用車両にEV(本田技研工業と三菱自動車の車両)を本格導入。この『配送車両のEV化の取り組み』は、エネルギーマネジメントの観点からも高い評価を集めた。

■DX支援ソリューション分野 最優秀賞

ファーストアカウンティング/経理DXを実現するAIソリューション『Remota/Robota』
企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するサービスが数多く登場するなか、DX支援ソリューション分野で最優秀賞を獲得したのがファーストアカウンティングの経理DXを実現するAIソリューション『Remota/Robota』だ。請求書・領収書を読み取り、仕訳、照合を行うAIソリューション。ERPやRPAと連携し、経理DXを実現する。2023年から本格始動のインボイス制度・電子帳簿保存法改正への対応に向け、その話題性も評価された。

■リテールテック分野 最優秀賞

Pudu Robotics /ネコ型配膳ロボット「BellaBot」
流通・飲食・小売業などではバックヤード業務を中心に作業の自動化・ロボット化が加速している。このリテールテック分野で最優秀賞に選出されたのが、Pudu Roboticsのネコ型配膳ロボット『BellaBot』だ。革新的なバイオニックデザインによりネコ型のキュートな外観を備えた配送ロボット。最新のAI音声機能、無指向性3D障害物回避機能、SLAM技術を搭載する。その独自性、品質・信頼性の高さが評価された。

※Simultaneous Localization and Mappingの略称。自己位置の推定と環境地図作成を同時に行う技術。

■医療ICT分野 最優秀賞

 ※「大賞」を参照

3.D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)賞

ソニー/障がい者や高齢者に配慮した『インクルーシブデザインの取り組み』
多様性を尊重し、受容する社会を目指す取り組みを推進する企業・団体を表彰するD&I賞では、ソニーの「インクルーシブデザインの取り組み」が受賞した。障がい者らの意見を企画・開発段階から取り入れるインクルーシブデザインを2025年度までに原則全ての商品やサービスに導入する。同手法を全社的に展開する取り組みが先進的であるとして高い評価を集めた。

4. 話題賞

AbemaTV/新しい未来のテレビ『ABEMA』
ICT産業に大きなインパクトを与え、大きな話題を集めた製品・サービスを表彰する「話題賞」は、AbemaTV社が提供する新しい未来のテレビ『ABEMA』が受賞した。無料でさまざまな動画コンテンツを提供しており、「FIFA ワールドカップ カタール 2022」では全64試合を無料で生中継した。安定かつ高品質な視聴体験をユーザーに提供したことが高く評価された。


以上、MM総研大賞2023は、大賞 兼 スマートソリューション部門賞1件、スマートソリューション部門賞11件、D&I賞1件、話題賞1件の合計14件となった。

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「MM総研大賞2023」概要

 【参考1】 MM総研大賞2023の開催主旨
「MM総研大賞」は、ICT分野の市場、産業の発展を促すきっかけとなることを目的に、MM総研が2004年に創設した表彰制度です。2023年度の今回が20回目になります。優れたICTの技術で積極的に新商品、新市場の開拓に取り組んでいる企業を表彰するものです。

【参考2】 表彰対象
スマートソリューション部門 (12分野)
 ①5Gインフラ分野
 ②5Gソリューション分野
 ③光伝送機器分野
 ④セキュリティ分野
 ⑤スマートデバイス分野
 ⑥メタバース分野
 ⑦Edtech分野
 ⑧スマートホーム分野
 ⑨モビリティ革新分野
 ⑩DX支援ソリューション分野
 ⑪リテールテック分野
 ⑫医療ICT分野

2. D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)賞
3. 話題賞
4. 大賞

【参考3】 評価基準 /評価方法
◆スマートソリューション部門
スマート社会の核となるスマートソリューションが対象。その対象となる製品・サービス事業全般に対する「認知度」「信頼性」「使いやすさ」「先進性/革新性」「独創性」「価格妥当性」「市場性」に加え、将来性を図る評価軸として、「基盤製品・サービスとしての可能性」(一つの製品・サービスの上に大きな付加価値市場ができ上がる基盤サービス・製品となる可能性)などの項目を評価基準とする。個人消費者およびビジネスユーザーを対象としたインターネットアンケート(1,500件)、またノミネート企業に対するMM総研研究員による取材活動などによる評価を材料として、最終的には外部有識者からなる審査委員会の協議により、受賞企業を決定する。

◆D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)賞
「D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)賞」は、多様性を尊重し、受容する社会を目指す取り組みを推進する企業・団体を評価の対象とする。候補となる企業・団体は外部有識者からなる審査委員から推挙され、審査委員会の協議により決定する。

◆話題賞
「話題賞」は、ICT産業に大きなインパクトを与え、大きな話題を集めた製品・サービスを対象とする。2022年度の話題性などに加え、今後のICT業界全体への影響度の大きさも評価基準とする。個人消費者およびビジネスユーザーを対象としたインターネットアンケート(1,500件)を基に選出された製品・サービスに関し、外部有識者を含む審査委員会が、「話題性」や「今後のICT業界への影響度」などを選考基準に、「話題賞」を選定する。

 ◆大賞
スマートソリューション部門賞、D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)賞、話題賞に選出された製品・サービスの中から、外部有識者を含む審査委員会が、「スマート社会への貢献度」「今後のICT業界への影響度」などを選考基準に、大賞を選定する。

【参考4】 審査委員
審査委員長 村井 純       慶應義塾大学教授
審査委員  天野 肇     一般社団法人モビリティ・イノベーション・アライアンス理事長
審査委員  篠﨑彰彦   九州大学大学院 経済学研究院教授
審査委員  石戸奈々子  NPO法人CANVAS代表
審査委員  西田宗千佳    フリージャーナリスト
審査委員  横田英明     MM総研 取締役副所長

 

 

本件に関するお問い合わせ先

(株)MM総研

担 当 : 池澤、上田

所在地 : 105-0011 東京都港区芝公園2-6-3 芝公園フロントタワー

連絡先 : 03-5777-0161

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