2011年度上期国内携帯電話端末出荷概況

2011年10月27日

■ 2011年度上期出荷台数は前年比6.0%増2,028万台
■ 2011年度上期スマートフォン出荷台数は1,004万台、うちAndroidが799万台(79.6%)
■ 2011年度通期出荷台数は10.5%増の4,160万台、スマートフォンは2,330万台と予測

 MM総研(東京都・港区、所長・中島 洋)は27日、2011年度上期(11年4月~9月)の国内携帯電話端末の出荷状況を調査し、結果を発表した。総出荷台数は前年比6.0%増の2,028万台となった(表1)。半期別の出荷台数としては2007年度下期の2,563万台以来の2,000万台市場となった(表2)。MM総研では出荷台数増加の要因としてスマートフォン需要が市場を牽引したと分析する。その他、2010年度に引き続き周波数再編に向けた、au市場におけるトライバンド対応端末への買い替え促進効果もあげられる。
 2011年度上期のスマートフォン出荷台数は前年比4.5倍の1,004万台となり、総出荷台数の49.5%を占める結果となった。スマートフォン市場におけるメーカー別シェアではシャープが228万台で1位(スマートフォン市場シェア22.7%、以下SPシェア)、OS別ではAndroidが799万台で1位(SPシェア79.6%)となった(表3)。

 

<シャープが出荷台数およびスマートフォン市場シェア1位を獲得>
 2011年度上期のメーカー別出荷台数シェアは、シャープが2006年度上期以降の半期別台数シェアとして11期連続で1位を獲得した。出荷台数は394万台(前年比9.4%減)でシェアは19.4%(前年比3.3ポイント減)となった。2011年度上期スマートフォン市場1,004万台に占めるシャープのスマートフォン出荷台数は228万台でスマートフォン市場シェアでも22.7%で1位となった(表1,3)。

 2位は昨年度同様の富士通(富士通東芝モバイルコミュニケーションズ含む)で338万台(18.6%増)、シェアは16.7%(1.8ポイント増)となった。3位は昨年度6位のソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ(以下ソニー・エリクソン)で260万台(83.1%増)、シェアは12.8%(5.4ポイント増)となった。4位はパナソニック モバイルコミュニケーションズ(以下パナソニックモバイル)で209万台(19.9%減)、シェアは10.3%(3.3ポイント減)となった。5位はAppleで188万台(40.3%増)、シェアは9.3%(2.3ポイント増)、6位はNECカシオモバイルコミュニケーションズ(以下NECカシオ)で178万台(22.9%減)、シェアは8.8%(3.3ポイント減)。7位は京セラで159万台(27.1%減)、シェアは7.8%(3.6ポイント減)となった表1)。

<2011年度通期の総出荷台数は4,160万台、うちスマートフォンは56.0%の2,330万台と予測>
 今後もスマートフォンへのシフトが加速していくため、2011年度下期も2,000万台超の出荷台数が見込まれる。MM総研では、2011年度通期では前年比10.5%増の4,160万台となり、2007年度以来、4年ぶりの4,000万台市場になると予測する。うちスマートフォン出荷台数は2,330万台となり、総出荷台数の56.0%に達すると予測する。

■スマートフォン市場のメーカー別シェアはシャープが1位、OS別シェアはAndroidが1位
 2011年度上期スマートフォン出荷台数1,004万台に占めるメーカー別出荷台数・シェアは1位がシャープ(SPシェア22.7%)、2位がソニー・エリクソン(SPシェア22.2%)、3位がApple(SPシェア18.7%)、4位が富士通(SPシェア9.8%)、5位がSamsung(SPシェア8.3%)、6位がNECカシオ(SPシェア8.1%)の順となった。OS別にみると1位がAndroid(SPシェア79.6%)、2位がiOS(SPシェア18.7%)の順となった(表3)。

■2011年度通期の出荷台数は前年比10.5%増の4,160万台と予測
 2011年度下期はAndroidOSの最新バージョンを搭載した端末、auからも発売が開始されたiPhone、ドコモの次世代高速通信規格LTEに対応したXi(クロッシィ)スマートフォンなどが注目を集め、スマートフォンの更なる普及やキャリア間競争に伴う市場の活性化が期待される。

 MM総研では2011年度通期の出荷台数を前年比10.5%の4,160万台、スマートフォン出荷台数は前年比約2.7倍の2,330万台と予測する。スマートフォン出荷台数比率は56.0%となり、年度別では初めて過半数を超えると分析する(表2)。


 今後のスマートフォン市場では、OSのバージョン、CPUやディスプレイなどのハードウェアの進化に加えて、バッテリーと操作性の向上が重要であると分析する。昨今ではスマートフォン利用におけるネットワークの重要性が高まっており、端末メーカーやキャリアはより速い通信速度、より繋がるネットワークを目指す必要があるだろう。


【スマートフォンの定義 以下を条件としてMM総研による分類(2011年10月現在)
①以下OSを搭載(Android、iOS、Windows Phone、BlackBerry OS)
②音声通話が可能(画面5インチ以上でヘッドセット利用を想定した端末は含まない)
③高機能かつアプリやソフトウェア等のカスタマイズが可能
④OS環境として(アプリ)開発仕様が公開されていること
⑤キャリア及びメーカーがスマートフォンと位置づけている製品


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