「第2回ISPのサービス品質格付け」結果発表

-Webアンケート・サポート窓口への覆面調査から-

2010年03月16日

■総合評価ではAAAを獲得したぷららが第1位
■基本・付加機能はDTI、セキュリティはOCNが前回に続き第1位
■ホスピタリティではBIGLOBEが第1位

 MM総研(東京都港区、所長・中島 洋)は3月16日、国内の大手インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)のサービス品質について独自に調査を行い、分析・評価した「第2回ISPのサービス品質格付け」の結果を発表した。当調査は2008年8月に第1回調査を実施し、今回で第2回目となる。
 
 常時接続サービスが普及しインターネットの重要度が増す中で、ISPはインターネット利用の結節点に位置し、果たすべき役割もまた大きくなっている。他方で、一般的な消費者が実際に加入するISPを選択するにあたり、十分な情報が与えられているとは言えない状況にある。

 そこで当調査は、通常消費者には一見わかりづらい各ISPのサービス提供品質を継続的に調査し、より明確で客観的な判断基準を提供することを目的として実施した。
調査にあたっては、ISPのサービス品質を「1.基本・付加機能」「2.セキュリティ」「3.利用支援・サポート」「4.人的対応」の4つの部門に分け、(1) 各ISPの利用者へのWebアンケート調査、(2) 調査員によるサポート窓口への覆面調査、(3) 各ISPの提供機能調査、の3つの調査を実施し、各部門の評価ポイントから最終的な格付けを決定した。

■総合評価AAAを獲得したぷららが第1位
 全ての評価項目を総合した「総合評価ランキング」では、ぷららが100ポイント中70.9ポイントを獲得し、調査対象ISPの中で第1位となった。次いで66.9ポイントを獲得した@niftyが第2位となり、上記の2社が総合格付けでAAAを獲得した。

 第1位となったぷららは、全ての調査項目を通してC評価が1つもなくAA以上の評価をバランスよく獲得したことが総合AAAにつながった。総合格付けを決める4部門中3部門で3位以内に入り、中でも評価が高かったのが「3.利用支援・サポート」の評価項目で、総合評価に加え同部門においても第1位を獲得している。
 
 第2位は、66.9ポイントを獲得した@nifty。「メールサービス」「ポータルサービス」「セキュリティサービス」など、提供サービスが充実している点で高評価を獲得したことに加え、利用し易さに対する一般利用者からの評価も高評価を獲得したことが総合AAAにつながった。ただ、一般利用者からの「接続安定性」や「電話窓口のつながりやすさ」に対する評価が第1位となったぷららを若干下回った結果、惜しくも総合第2位という結果となった。
 
 続いて第3位となったのは57.7ポイントを獲得したOCN。ISPにとって重要度の高い「2.セキュリティ」関連の調査項目での評価が特に高く、同部門第1位を獲得。総合格付けでもAAという結果となった。
 
■部門別評価
 総合評価の主要因となる「1.基本・付加機能」「2.セキュリティ」「3.利用支援・サポート」「4.人的対応」の4つの部門の結果をみると、接続品質やメールサービス、ポータルサービスなどを評価する「1.基本・付加機能」部門では、DTIが「接続の安定性」、「メールサービスの使いやすさ」でAAAと高評価を獲得。最大29.6ポイント中20.3ポイントを獲得し、前回調査に引き続き第1位となった。
 
 「2.セキュリティ」部門では、「セキュリティサービスの充実度」や「メールセキュリティサービスの充実度」、「SPAMメールの少なさ」、で評価が高かったOCNが最大27.2ポイント中25.1ポイントを獲得し第1位となった。

 「3.利用支援・サポート」部門では、ぷららが最大32.6ポイント中24.6ポイントを獲得し第1位となった。特に「電話窓口のつながりやすさ」や、HP上の問い合わせ窓口の分かりやすさ等を評価する「会話までのプロセス」でAAAと高評価だった。

 「4.人的対応」部門では、BIGLOBEが最大10.6ポイント中9.3ポイントを獲得し第1位となった。一般利用者が問い合わせた際のオペレーターの応対に対する好感度が高かったことに加え、専門調査員の覆面調査時での応対でも高い評価を獲得した。

■評価方法

 ISPのサービス品質を1.基本・付加機能、2.セキュリティ、3.利用支援・サポート、4.人的対応(ホスピタリティ)の4つの主要因に分類。主要因は9項目のサブ要因、17項目の個別評価指標から構成されるものとした。
総合評価ランキングは、(1)Webアンケート調査の結果判明した「一般利用者から見た重要度」をもとに項目間の重み付けを行った上で、それらを合計して算出した。

 なお、本格付けには価格・料金の要素は加味しておらず、あくまでもサービス品質のみを評価したものとなる。実際のISPの選択には当然、価格の要素が重要になるが、コストパフォーマンスはサービス品質と支払うべき料金を消費者が見比べて判断する必要があることから、本格付けではあくまで純粋なサービス品質のみを評価対象とすることとした。

 評価にあたって実施した3つの調査の概要は以下の通りである。
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■ 調査概要
(1)Webアンケート調査
1.調査対象:スクリーニング調査:一般のインターネット利用者男女 計7万1,481名
       本調査:大手ISP10社の継続利用者(6ヶ月以上)
        各ISPにつき300名以上の割付を実施、計 3,315名
2.調査方法:Webアンケート (モニター会社を利用)
3.調査時期:2010年1月22日~2月3日(スクリーニング調査を含む)

(2)サポート窓口への覆面調査
1. 調査対象:大手ISP10社のサポート担当窓口(電話・メール・Web)
2.調査方法:調査者に共通のタスクを設定し問合せを実施、各ISPの対応を評価した。
3.調査時期:2010年1月中旬~2月中旬にかけて実施
4.調査員 :MM総研スタッフが各ISPあたり2タスクを実施

(3)提供機能調査
1.調査対象:大手ISP10社
2.調査方法:MM総研による各ISPの提供機能の評価
3.調査時期:2010年1月中旬に実施
4.調査項目:メール関連付加サービス/ポータル関連付加サービス
メールセキュリティサービス/セキュリティサービス


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■MM総研について
株式会社MM総研は、ICT分野専門の市場調査コンサルティング会社です。日本におけるデジタル産業の健全な発展と市場拡大を支援することを目的として1996年に設立し、四半世紀にわたって経験と実績を重ねてきました。ICT市場の現状と先行きを的確に把握する調査データに加えて、新製品・新サービスを開発するためのコンサルティングサービスも提供しています。

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