法人向けネットワークサービスの市場動向Part2(2009年 04月号 No.154)

【特集】キャリアの法人向けネットワーク戦略を探る― 法人向けネットワークサービスの市場動向Part2

前号では、地域電力系事業者と大手キャリアとは異なるサービスラインナップを揃えている事業者の法人向けネットワークサービス事業者の動向に焦点をあてた。今号では前号に引き続き、法人向けネットワークを提供している大手通信事業者(以下、キャリア)の動向を探り今後の方向性などにスポットをあてる。

【データ】2008 年PC サーバー出荷概況― 出荷台数は3%増の56 万5,730 台も、下半期より台数減に転じる

08 年(1 ~ 12 月)の国内PC サーバー市場は、前年比3 %増の56 万5,730 台でプラス成長となった(データ1)。景気悪化の影響を受ける前の上半期(1 ~ 6 月)に、前年同期比で8.8 %増加したことが年間の成長を下支えしたが、下半期は前年比2.4 % 減の27 万8,115 台となり、上半期から一転してマイナス成長となった。出荷金額は、前年比6 %減の2,153 億円にとどまった。1 万円台の低価格サーバーに加え、下半期以降、メモリ、HDD 等の部材価格の下落により単価が減少に転じたことが影響した。

【トレンド1】業務効率化とコスト削減を実現するUC の真価を訴求― ユニファイドコミュニケーション市場の動向

近年「コミュニケーション」において、業務効率化やコスト削減につながるものとして、携帯電話やパソコン、IP 電話など様々なコミュニケーションツール同士や、業務アプリケーションと連携させるユニファイドコミュニケーション(以下、UC)が注目を集めている。北米・欧州市場ではすでに多数の企業が導入しており市場も順調に広がりつつあるが、日本では将来的な成長が見込まれながらも欧米ほどの広がりを見せておらず、普及が遅れている状態にある。今回は、外資系ベンダーに焦点を当て各ベンダーの現状をはじめ、日本と海外市場の違いなどについて話を聞いた。

【トレンド2】シンクライアント市場は未だ発展途上― シンクライアント市場の動向1:導入効果の明確化が急務

日立製作所、日本HP がシンクライアントソリューションを提供開始してから4 年が経過した。しかし市場は「ユーザー数は06 年以降倍々の伸びだが、現在100 数十社程度」(日本HP)、「シンクライアントの重要性から見ると、国内で稼動しているビジネス用PC 約4,000 万台の5 %(200 万台)はシンクライアントに入れ替わってもおかしくないが、現実の導入台数は100 万台にまだ届かない」(日立製作所)と、未だ発展途上の様子だ。初期負担額の大きさ以外に、問題点はないのか。本稿ではその点を明らかにし、市場拡大の起爆剤としたい。

【トレンド3】ネットブックの台頭で盛り上がる周辺機器市場―  

08 年暦年の国内パソコン出荷台数は2000 年の「IT 革命」といわれたブーム時の630 万台を越え、過去最高の635.7 万台を記録した。PC の世帯普及率が85 %(08 年6 月、総務省発表)を越えた中で、過去最高を記録するに至った原動力は、08 年だけで72 万台を出荷したネットブックだ(以上、各台数データはMM 総研調べ)。ネットブックのブームには改めて触れるまでもないが、それに伴い昨年のPC 周辺機器の新商品を見ると「ネットブックに最適」といった、ネットブック向け商品、ネットブックを意識した商品が多く登場した。本稿ではネットブックを軸にした、PC 周辺機器市場を考察する。

【トレンド4】環境に貢献するIT の実験が進む― グリーンIT 最新動向

社会全体の環境意識の高まりをはじめ、こと企業に関してはサブプライム問題以降の不況の打開策としても、環境に対する注力度を高めている。IT 業界も環境ブームの中にあって、「グリーンIT」のコンセプトのもと、08 年は環境に配慮した様々な製品やソリューションの発表が相次いだ。本稿では最近行われた、まだ完全に商品化はしていないものの、今後の実用化が期待できる実証実験を取り上げる。

【トレンド5】24 時間365 日、有人監視でコミュニティサイトを監視― Web サイト監視サービス動向

警察庁は今年2 月、インターネットなど情報技術を利用した「サイバー犯罪」の2008 年の状況を公表した。2008 年に全国の警察が検挙したサイバー犯罪の件数は6,321 件で、過去5 年間で3 倍に増加している。また、サイバー犯罪等に関する相談件数は、名誉毀損・誹謗中傷などに関するものが1 万1,516 件(前年比29.8 %増)となり、1 万件を超えた。コミュニティサイトの拡大に合わせて投稿規約に違反した投稿も増加傾向にあり、サイトを監視する人材が少ないコミュニティサイト運営者にとって死活問題となっている。このような状況の中、Web サイト監視業務を手掛けている事業者には問合せや依頼が急増しているという。本稿では、Web サイト監視事業を手掛ける2 社を紹介する。

【対談】安心安全なデジタル社会の実現に向けた取組み― ソフトウェア資産の効率的な管理・活用を支援 BSA(BUSINESS SOFTWARE ALLIANCE)

BSA は「安心で信頼できるデジタル社会の実現を推進する」非営利団体として1998 年に米国で設立され、日本では1992 年に活動を開始した。現在はアドビシステムズ、アップル、オートデスク、デル、HP、マイクロソフトなど、IT 業界を代表する企業39 社がメンバーとして名を連ねている。活動内容は「政策提言活動」「権利保護支援活動」「教育啓発活動」を三本柱としており、活動のフィールドは企業のみならず、教育機関や公共部門と幅広い。また最近は違法コピー問題の情報提供窓口への通報件数が増えてきているなど、BSA の活動内容に対する理解が広がっていることが伺える。今回はBSA の活動状況にいてBSA の松尾早苗日本担当事務局長と石原修 日本担当顧問に話を聞いた。

【経営1】富士通パソコン、高品質維持のための取り組み― 全社的にトヨタ生産方式(TPS)を導入することで、日々改善する風土づくりをめざす

国内のパソコンメーカーの多くが、中国等の人件費の安い地域へ製造拠点を移している中で、富士通は、日本国内での生産にこだわり、高品質を維持しながら圧倒的に低い不良率を維持した生産活動を継続している。また、同社の品質保証統括部では、ユーザーと工場両方からの改善要望に迅速に対応し、日々製品品質の向上に努めている。今回は、富士通の高品質な製品づくりの秘密に迫るべく、同社のノートパソコンにおける全世界向けの生産・出荷を担当している島根富士通と、同社のパソコン関連製品の品質管理を一手に担う富士通川崎工場の品質保証統括部に話を聞いた。

【経営2】ネット通販成功の鍵は、ユーザーの欲求解決にある― ネット通販市場の動向

PC やモバイルを利用した通信販売を行う事業者を対象とした展示会「ネット&モバイル通販ソリューションフェア2009」が、東京・池袋サンシャインシティ展示ホールを会場に、2 月25 日、26 日の2 日間に渡って開催された。年々日常化するインターネット通販市場の今年度の市場規模は5兆円を上回るとも言われ、カタログ通販や店舗販売とは違った販促手法ができるという特徴から新規参入事業者が増加している。しかし、その一方でサイトを立ち上げた後、「どのように運用していくか」に煮詰まり、せっかくの商品を殺してしまうことも多くない。当日行われたセミナーを中心にネット通販の課題解決法をレポートする。

【経営3】手軽さと安さで新たな需要を発掘― 小型プロジェクター市場の動向

映像やパソコンの画面などを大スクリーンに投影するプロジェクター市場に、最近ある変化が生まれてきている。手のひらに乗るほどの小型プロジェクターが人気を集めているのだ。メーカー各社も昨年後半以降、続々と小型プロジェクターの新製品を発売している。本稿では小型プロジェクター市場の現状と今後を考察する。

【経営4】トピックス― ● 3 月の携帯電話店頭情報/新機種が早くも人気 ● 3 月のパソコン店頭情報/ピークを迎える春商戦

 

IT 業界の深層流 大手企業が誤りに陥った「請負」問題

 

IT道標 不景気でも投資継続、病院のIT 化状況

 

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