働き方改革で広がる「DaaS化」の流れ(2019年9月号 No.279)

【特集1】広がるDaaS化の流れ― 働き方改革、生産性向上が加速

 MM総研はこれからのデバイス管理の在り方としてDaaS(デバイス・アズ・ア・サービス)が有力な選択肢になると見ている。DaaSはパソコンを所有せずに月額課金形式で利用するサービス。ユーザー側にとっては資産計上をせずに経費で処理できるメリットがあり、デバイスをOfficeソフト、セキュリティやID管理などのサービスと一緒に一元的に調達できる。今年5月から6月にかけて横河レンタ・リース、インテルが共同で開催したセミナーでは、当社研究部長の中村成希がDaaSの有用性を解説した。

【特集2】導入企業の8割が改善効果に満足― オフィスワークを効率化するAI-OCRの利用実態を調査

 MM 総研は、AIを活用した手書き文字認識のAI-OCR(Optical Character Recognition)サービスに関する利用実態調査をまとめた。AI-OCR サービスは大量の帳票類に書かれた手書き文字をAIで高速かつ高精度に識別するソリューション。調査はホワイトカラーの業務生産性の向上を推進する1,000社を抽出し、AI-OCRサービスの利用実態を聞いた。さらに有力なAI-OCRサービスを実際に操作検証する調査を実施。データ入力作業の生産性向上効果を比較したところ、NTT東日本「AIよみと~る」がトップの成績となった。

【トレンド1】日本版MaaS実装へ前進― 「スマートモビリティチャレンジ」対象地域決まる

 経済産業省と国土交通省は6月21日、「スマートモビリティチャレンジシンポジウム」を開催した。スマートモビリティチャレンジは今年4月にスタートしたプロジェクトで、自動運転やMaaSなどの新しいモビリティサービスによって、移動課題解決や地域活性化に取り組む自治体・企業を支援する。シンポジウムでは、支援対象に選定された自治体やMaaSに取り組む事業者代表が登壇した。

【トレンド2】世界のAI革命、後進国となった日本― SoftBank World 2019

 ソフトバンクグループは7月18日と19日、都内ホテルを会場に「SoftBank World 2019」を開催した。孫 正義代表取締役会長兼社長は基調講演で「日本はAI後進国になった」と言い切り、日本からも投資対象となるようなユニコーンが登場してほしいとの希望をにじませた。

【トレンド3】楽天モバイルのMNO革命― Rakuten OPTIMISM 2019

 7月31日から8月3日の4日間にわたり、パシフィコ横浜にて「Rakuten OPTIMISM 2019」が開催された。ビジネスカンファレンスでは楽天の三木谷浩史会長兼社長が「2カ月で世の中に通信ネットワークの革命を起こす」と約束した。ほかにも5G関連の展示、5Gの体験エリア、完全キャッシュレスのグルメ・ショッピングエリアがあり、ビジネスマンだけではなく、一般の人々も多く参加した。

【トレンド4】スポーツをテーマに展示内容をリニューアル― NTTドコモの5G体験空間「PLAY 5G 明日をあそべ」

 NTTドコモ(以下、ドコモ)は7月22日、第5世代移動通信方式(以下、5G)を活用したサービスやコンテンツを体感できる施設「PLAY 5G 明日をあそべ」(以下、PLAY 5G)のリニューアル内覧会を開催した。同施設はドコモが提供する「未来体験空間」という位置づけで2018年4月に東京ソラマチに開設。実際に5Gを使った通信環境ではないものの、5Gの特徴である高速大容量、低遅延を再現したコンテンツを展示している。今回2020年に開催される「東京2020 オリンピック・パラリンピック競技大会」を見据え、スポーツをテーマとした内容を取り入れた。

【トレンド5】OPPOが新ブランドのスマートフォン投入― 第一弾は10倍ズームレンズを搭載

 OPPOの日本法人、オッポジャパン株式会社(本社:東京都品川区、トウ・ウシン代表取締役)は7月3日、2019年夏の新製品発表会を開催した。スマートフォンの新ブランド「Reno」をシリーズで投入する計画で、第一弾として最高級モデルの「Reno 10x Zoom」を発表した。

【トレンド6】日本発の自動運転技術を世界へ― ZMPがイベントで戦略発表

 ロボットベンチャーのZMP(本社:東京都文京区、谷口恒代表取締役社長)は7月23日から26日までの期間で「ZMP World 2019」を開催、新たな取り組みや新製品を発表した。2009年に始まった「ZMP フォーラム」は今回から「ZMP World」にイベント名を改め、海外での新会社設立など、今後のグローバル展開に意気込みを見せる。

【トレンド7】[夏休み特別企画]Appleサマーキャンプを体験― コーディングの基礎とロボットのプログラミングを学ぼう

 毎年恒例となっているAppleサマーキャンプが今年も開催された。キャンプは8~12歳の子どもたちがiPad ProやSpheroなど最新のデジタルガジェットを活用し実践的なプロジェクトを通して、デジタルな創造力を広げるプログラム。メニューは4種類用意されており、1日90分、3日間にわたって選んだテーマに取り組み、最終日には成果を発表する機会も用意されている。
会場は渋谷、銀座、表参道、新宿、名古屋栄、京都、心斎橋、福岡天神の8カ所のApple Storeで開催。都内では、受付開始日に満席になるほどの人気ぶりだ。今年は8月6日、8日、9日に開催された③「コーディングの基礎とロボットのプログラミングを学ぼう」を体験したのでレポートする。

【対談1】富士通株式会社 古田英範 代表取締役副社長― 量子コンピューティングの研究融合で「組合せ最適化」に特化

 「富士通は社会課題を解決するためのITソリューションとサービスを提供する」―。富士通の古田英範代表取締役副社長は、企業としての価値を改めて強調した。同社の強みはハードウェア、ソフトウェア、ネットワークなど一気通貫で対応できるITの総合力だ。2018年には製品ポートフォリオに次世代アーキテクチャー「デジタルアニーラ」を加え、さらなる飛躍をめざす。デジタルアニーラは総合力でいち早く市場の期待に応えるプロダクトとして開発され適用範囲を広げている点が高く評価されている。MM 総研大賞2019の大賞およびものづくり優秀賞を受賞した。受賞記念対談では開発背景、今後の展望について聞いた。

【経営1】企業買収や提携でさらにセキュリティの対応範囲を拡大― NTTセキュリティ、NTTデータ

 IoTやクラウドがビジネスに浸透するほど、企業にとってセキュリティ対策の重要性が増す。攻撃者からすれば、アタックポイントが多くなるためだ。実際に、ここ数年でランサムウェアによる被害、IoT機器の脆弱性を突いた攻撃が登場するなど手口も多様化し、巧妙化している。企業のセキュリティ対策の一翼を担う大手SIベンダーやセキュリティ事業者はどう対抗していくのか、今号から特集していく。1回目となる今回はNTTグループのNTTセキュリティ、NTTデータを取材した。

【経営2】新たなライフスタイルの提案をめざす― イーブロードコミュニケーションズとラトックシステム

 家電コントロールやスマートロックなどのマンション向けIoTサービスは、賃貸オーナーや管理会社、デベロッパーなどにとって物件価値の向上や顧客獲得の有力な手段の一つとして注目を集めている。それに目をつけたのがインターネット接続事業者(ISP)だ。代表例として賃貸集合住宅に全戸一括型ISP事業を展開するイーブロードコミュニケーションズ株式会社(以下、イーブロード)が、デバイスを開発・製造するラトックシステム株式会社と協業したケースを報告する。

【経営3】IIJmioが個人向けeSIM対応データ通信サービスを提供開始― 同一端末でキャリアに次ぐ副回線として利用、最大30%料金下げ

 MVNO市場の成長率は鈍化傾向にあり、各社は厳しい戦いを迫られている。その中で、独自の試みで差別化を図るのがインターネットイニシアティブ(IIJ)だ。7 月4 日、eSIM搭載端末の普及を見据えたIIJは、国内初となるSIMロックフリー端末で利用できるeSIM対応の通信サービス「IIJmioモバイルサービスライトスタートプラン(eSIMベータ版)」を発表した。フルMVNOの強みを生かしたeSIM活用の市場戦略をレポートする。

【経営4】5G ・クラウドネイティブ時代における通信事業者の事業変革― HPEのネットワーク仮想化技術

 新しい通信規格の5G 時代を迎え、エンタープライズ向けの「デジタルサービスプロバイダー」(DSP)をめざす動きが活発化してきた。この動きに応えようと、ネットワーク仮想化ソリューションで新しいサービス構築に取り組む日本ヒューレット・パッカード(HPE)を取材した。

【経営5】NEC、空飛ぶクルマ試作機の実験に成功― 地上5mまで浮上

 NECは8月5日、空飛ぶクルマの浮上実験をNEC安孫子(千葉県我孫子市)の現地施設で実施し、地上5m の高さまで浮上することに成功した。

【経営6】年内にSaaS型アプリ提供へ― オラクル、東阪データセンター稼働で

 日本オラクルは東京リージョンのデータセンター(DC)稼働を受け、日本でのクラウド事業の深掘りに動き出した。本社内に構成員10人による「デジタルトランスフォーメーション(DX)推進室」を設置、データ活用のエキスパートがユーザー企業と組んでDXに向けたソリューション構築にあたる。DCのユーザー企業は500社に達しており、年内には大阪リージョンDCの稼働に合わせ、SaaS提供に踏み切る。フランク・オーバーマイヤー社長は8月初旬の記者会見で「ようやくデータセンター事業の実現にこぎつけた」と語った。

【デジタル深層流】技術変革見誤ったセブンペイ

 セブン&アイ・ホールディングスがスマホ決済「セブンペイ」の導入を巡り苦境に立たされている。セブン銀行や電子マネー「nanaco(ナナコ)」の成功など金融ビジネスの優等生だった同社に何が起きたのか。セブン&アイの苦境は日本の金融業界がこれから直面するデジタル変革の難しさを物語っている。

【IT道標】プライベートLTEによる自営ネットワークの高度化

 NECは、1.9GHz周波数帯を使った自営通信用TD-LTE 規格のsXGP(shared eXtended Global Platform)に対応したプライベートLTEシステムを開発した。プライベートLTEは、企業などが運用する自社専用のローカル無線通信ネットワーク。病院や工場、倉庫、オフィスなどで独自のLTEネットワークを構築することができる。NECは、長年培った通信事業者向けモバイルネットワーク技術と企業向けネットワークのノウハウを活かして製品化を進め、2020年初頭に商用出荷を開始する予定だ。

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