「量子コンピュータ」ひとつの解答出したImPACT(2018年3月号 No.261)

【特集】量子人工脳を量子ネットワークでつなぐ高度知識社会基盤を実現― ImPACT が開発した「量子コンピュータ」

 AI(人工知能)やIoT(Internet of Things)、5GとならびICT業界のトレンドワードとなりつつある「量子コンピュータ」。2011年にカナダD-Wave Systems 社が世界初の商用量子コンピュータを発表し、現在、米IBMやGoogleなどさまざまな企業・組織が開発に注力している。日本では内閣府が創設した「ImPACT」(革新的研究開発推進プログラム)とNTTなどが共同で開発した世界最大規模の量子コンピュータ「QNN(量子ニューラルネットワーク)計算装置」が話題になった。「QNN 計算装置」の研究開発チームでプログラムマネージャーを務める山本喜久氏に取材した。

【データ1】総出荷台数は前年比3.6%増の3,735.4万台で、5年ぶりの増加― 2017 年国内携帯電話端末出荷概況

 MM総研は2017年暦年(2017年1月~2017年12月)の国内携帯電話端末の出荷台数をまとめた。総出荷台数(従来型携帯電話〈以下、フィーチャーフォン〉及びスマートフォン)は前年比3.6%増の3,735.4万台となった。2012年(4,375万台)から減少が続いていたが、5年振りに増加に転じた。スマートフォン出荷台数は3,199.4万台で2012年(3,042万台)を抜いて過去最高の出荷実績となった。

【データ2】クラウド利用者の更なる拡大に向けた課題― クラウド会計ソフトの利用動向調査(2017年12月末)

 MM総研では個人事業主(2万231事業者)を対象にWebアンケート調査を実施し、2017年12月末時点のクラウド会計ソフトの利用状況をまとめた。調査結果からは、若い個人事業主を中心にクラウド利用は着実に広がってはいるものの、更なる利用拡大への取り組みが必要な現状も浮き彫りとなった。

【データ3】フリマなどの20代利用率は約半数に及ぶ― フリマアプリ・オークションサイトの利用動向調査

 MM総研は全国の20歳以上の就業者を対象にフリマアプリ・オークションサイトの利用動向調査を初めて実施、回答者1,177人から得た結果をまとめた。フリマアプリ・オークションサイトの利用率は38%。フリマアプリのサービス別の利用率は「メルカリ」が77.9%で1 位となった。

【データ4】家庭用、産業用を合わせた3Dプリンターの導入率は4.9%― 国内法人における3Dプリンターの導入実態調査

 MM総研は国内法人における3Dプリンターの導入実態に関する調査結果をまとめた。国内法人の30,517人を対象にWebアンケートを実施し、回答者の中から、さらに3Dプリンター機器の導入または3Dプリント出力サービスの利用において「決裁権がある」または「選定に関与する」担当者600人を対象に詳細な調査を実施した。2018 年1月現在、国内法人における「家庭用パーソナル3Dプリンター」の導入率は3.3%で、「産業用プロフェッショナル3Dプリンター」の導入率は3.9%だった。3Dプリンターの導入メリットとして、精度向上やコスト削減を重視する割合が多く、上位を占める。

【トレンド1】試作品製作から最終製品製作へ、注目高まる金属3Dプリンター― ストラタシス・ジャパン、スリーディー・システムズ・ジャパン 2社の取り組み

 製造業のデジタル化の一つとして「3Dプリンター」が急速に注目を集めている。3Dプリンターメーカー世界2強の日本法人、株式会社ストラタシス・ジャパン(本社:東京都中央区、片山浩晶代表取締役社長)と株式会社スリーディー・システムズ・ジャパン(本社:東京都渋谷区、アンドリュー・M ・ジョンソン代表取締役社長)を取材した。

【トレンド2】動き始めた携帯電話販売店の「働き方改革」― 大手代理店2社の動向

 大手携帯キャリア各社は、定休日の導入や営業時間短縮など販売店スタッフの業務負担軽減への取り組みを加速させている。スマートフォンなど携帯電話本体だけでなく、光回線とのセット割、電力、保険や物販などの取り扱いが増えたことで、店舗の現場スタッフの負担は一気に増している。若手従業員の離職も相次ぎ、新規雇用も困難になるなど、「放置すれば深刻化する」との懸念も高まってきたためだ。本稿では、従業員の働き方改革に取り組む携帯代理店2社の取り組みを紹介する。

【トレンド3】「Acrocity3」で自治体の業務効率化を推進― 九州における自治体システムのクラウド化動向

 全国の市区町村1,741団体のうち、住民基本台帳や税務などの情報システムをクラウド化しているのは2017年3月時点で948 団体。2018 年3月には1,000 団体を越える見込みだ。クラウドを導入することで、自然災害で庁舎が被災した際の業務継続や情報セキュリティの向上、運用コストの削減などのメリットがあり、政府も導入を推進している。本稿では、クラウドファーストが急速に浸透する九州エリアの自治体システムの動向について、九州、沖縄、四国を中心に住民情報ソリューションを提供するGcomホールディングスに聞いた。

【トレンド4】H.I.S.が日本通信とモバイルサービスの新会社設立― 澤田社長「海外旅行にスマホは必需品。通信料金を安く提供めざす」

 エイチ・アイ・エスと日本通信は2月15日、共同出資で新会社「H.I.S.mobile 株式会社」(本社:東京都新宿区、猪腰英知社長)を設立したと発表した。出資比率はH.I.S.が60%。MVNO 市場が飽和状態のなか、主なターゲットを海外旅行者に絞り、差別化を図る。

【対談】NTTドコモ 村上 享司 取締役常務執行役員 スマートライフビジネス本部長― 情報通信技術やアセットを活用して新しいスポーツ視聴体験の創出へ

 NTTドコモの「DAZN for docomo」は英パフォーム社と協業で提供するスポーツ専門動画配信サービス。ドコモユーザーの場合、月額980円の特別価格で130種類以上のスポーツの試合映像を見放題で楽しめる。スポーツのライブストリーミングに向けた大きな起爆剤として注目を集め、「MM総研大賞2017」コンテンツ・プラットフォーム分野で最優秀賞を受賞した。スポーツビジネスの拡大に取り組む同社の村上享司取締役常務執行役員スマートライフビジネス本部長に今後の事業戦略などを聞いた。

【経営1】小規模ユーザー向けのきめ細かな製品開発が奏功― ISDN に支えられ国内ルータ市場でトップシェアのヤマハ

 ヤマハは国内SOHO向けルータ市場で有力な海外勢を抑え健闘しており、業界では「トップシェアを握る」との見方もある。ターゲットをSOHO、中小規模ネットワーク向けに絞り、リーマンショック以降では年平均1割近くの増収率を維持している。「ルータ最強のヤマハ」として市場で知られるようになったのは、信頼性の高さと中小企業向けに使い勝手のよいソリューションを提供できたからだ。

【経営2】生命保険業界もヘルステック― 注目4 社の動向

 生命保険業界でもICTを活用した健康促進ノウハウ「ヘルステック」の活用機運が高まってきた。健康寿命の延伸や医療費抑制に向けた取り組みなど、生保業界を取り巻く社会的要請が強まる中で、QOL(生活の質的レベル)向上につながる保険商品やサービスを検討する必要が出てきたからだ。特に予防領域のサービスが注目を集めている。生保4社のヘルステック戦略を取材した。

【経営3】手軽さと臨床価値の両立をめざす生体センシング― ウェアラブル端末メーカー2 社の挑戦

 健康増進、病気の予後管理の観点から、簡便な生体のセンシング技術が注目を集めている。例えば心拍のセンシングは、不整脈を検出し心筋梗塞や脳血管障害などの血管系イベントの防止に役立つほか、ストレスチェック状態の可視化による精神疾患のケア、睡眠状態の可視化など、継続的に計測することで多くのメリットがある。半面、簡便な生体センシングの代表ともいえるアップルウォッチやFitbit などの腕時計型ウェアラブル端末は予想されたほどの成長を見せていない。手軽さゆえに、臨床医学上の価値が低いと認識されているからだ。これらの課題を解決しようと、生体センシングでの新たな試みをしている2社を紹介する。

【経営4】赤外線サーモグラフィカメラ市場の今後の可能性― チノーの取り組み

 赤外線カメラは世界的な市場拡大が期待されている。従来は人感センサや設置型のプラント監視用カメラなど、主に重要施設の監視や工場の異常検知などで使われる高額商品に限られてきた。しかし最近では10 万円以下で購入できる廉価製品や、手軽なハンディタイプが増加。加えて、これまで導入のなかった建設業界などで活用され、着実に裾野を広げつつある。今回は長年赤外線カメラやシステムを開発し、市場を牽引してきた株式会社チノーに話を聞いた。

【経営5】キャッチフレーズは「誰もが起業家になれる」― 富士通の会員制オープンアクセス型DIY工房「TechShop Tokyo」

 2016年4月、東京都港区のアークヒルズにオープンした会員制オープンアクセス型DIY工房「TechShop Tokyo」(以下、TechShop)が人気を集めている。その魅力はレーザーカッターや3Dプリンターなどの最新機器をはじめ木工加工、金属加工、テキスタイルなど約50 種類以上の工作機械が取り揃えてあること、さらにさまざまなバックグラウンドを持つ会員がいることだ。会員は工作機械を自由に利用できるため、「機器がなくて作れない」と製品化を断念していた作品の夢を実現できる。現在、個人、法人を含めた会員数は850 人を超えているが、その交流も後押しする。TechShopでは個人で試作品を作成、さらには法人会員との連携などを通じて本格生産の道もあり、「誰もが起業家になれる」と期待する声が高まっている。

【IT 業界の深層流】膨らんだIT 補助金の懸念

 2016年度補正予算で「サービス産業のIT 化を進める補助金」が実施された。予算額は100 億円。これはサービス産業のIT 化を進めるために「機器」ではなく、生産性向上に役立つパッケージソフトを購入した際に上限150 万円のうち100 万円を購入企業に支給する、というものだった。しかし「サービス産業」では狭すぎるという声が上がって、中小企業全体を支給対象に広げた。

【IT 道標】ブロックチェーン技術が金融以外で発展の兆し

 ビットコインなど仮想通貨が、日本でもさまざまな意味で注目を集めているが、そのテクノロジーとして非常に重要な技術が「ブロックチェーン」といわれる技術である。ブロックチェーンは分散管理が特徴で、「分散型取引台帳」とも呼ばれている。仮想通貨に代表されるフィンテック(FinTech)の技術として注目されるブロックチェーンだが、いま金融以外でのブロックチェーンの利活用の可能性を探る動きが加速している。

MM Report購入のご案内

MM Reportは年間購読制となっており、書店ではお求めになれません。年間購読(年間購読料9万6000円(税別))を希望される方は、「購読申し込みフォーム」よりお申し込みいただくか、購読申し込み書に必要事項記載の上、FAXでお申し込みください。
お申し込みに際してのご質問などがありましたらお気軽にお問い合わせください。

Webでのお申し込み

Webからのお申し込みは以下の購読申し込みフォームにて受け付けております。

電話をかける購読申し込みフォーム

TEL 03-5777-0161

受付時間 9:00~18:00
(土・日・祝日定休、年末年始休業)

FAXでのお申し込み

購読申し込み書をプリントアウトし、必要事項をご記入の上、下記FAX番号宛にお送りください。

購読申し込み書の
ダウンロード(PDF)

FAX 03-5777-0163

お問い合わせに際し、電話・お問い合わせフォームでのご連絡及びFAXの 弊社への送信により、お客様よりお預かりいたします個人情報(お名前、電話番号、メール等の連絡先)に関しましては、お問い合わせいただいた当該案件に関するご連絡・ご説明に関してのみ利用させていただき、第三者への提供は行いません。

当社がお客様の個人情報を利用するにあたり第三者に委託する場合があります。委託先へは個人情報を厳重に管理することを義務付け、監督します。

個人情報を提供いただけない場合は、弊社からご連絡できない場合もございますことをご了承ください。

本サイト/フォームでは、Cookie等の本人が容易に知覚できない方法による個人情報の取得はしておりません。

お預かりした個人情報につきましては、ご本人からの求めにより、利用目的の通知・開示・内容の訂正・追加または削除・利用の停止・消去(以下、開示等)に応じます。開示等に関するお問い合わせは下記までお願い致します。

株式会社 MM総研 総務部長(個人情報保護責任者)

住所 : 東京都港区芝公園2-6-3 芝公園フロントタワー
電話 :03-5777-0161(代表)
時間 :9~18時[土・日・祝日定休、年末年始休業]

電話をかけるお問い合わせフォーム