2017年はビッグデータ元年に(2017年1月号 No.247)

【特集1】2017年の展望― 「ユーザー主導のICT サービスが進化」

「情報通信革命」はいよいよ専門技術者がリードしてきた時代から「利用者」が情報通信技術を利用しながら変革を生み出す時代に入った。その要求に応えるために、利用者、消費者のニーズに通じた他業界の企業が「異業種参入」し、2017年には、ICT市場はますます活性化されるだろう。「変革」の担い手が一挙に広がってゆく。ここ1年、他業界からの参入ラッシュに沸いたのはMVNOのジャンルである。本来は無線通信サービスと縁の薄かった流通をはじめとした大手企業がどっと事業を始めている。新規参入する企業は利用者や消費者の多様なニーズを蓄積してきたところである。専業の携帯キャリアの市場は単なる市場争奪戦に終わらず、MVNO 事業者の登場で多様な利用シーンが生まれつつある。2017年は想定外の無線新サービスが出現して情報通信社会の新しい表情を見ることができるだろう。MVNOをはじめとした無線新サービスによって低コストで大規模な情報交流、データ転送が始まる。

【特集2】独自サービス型SIMの回線契約数は657.5万に増加、楽天、ケイ・オプティコム等の新勢力がさらにシェアを拡大― 国内MVNO市場規模の推移(2016年9月末)

MM総研は国内MVNO市場の2016年9月末実績をまとめた。MVNOサービスの総契約回線数は2016年9月末時点で5,562万回線となり、2015年9月末に比べ52.7%増加した(データ1)。また、独自サービス型SIMの契約回線数は657.5万回線となり、前年比62.0%増を記録した。

【特集3】不動産価格の管理・分析に利用、2020年度には6,400億円超え― 衛星観測データを活用したICTソリューションの市場規模

MM総研はユーザー調査をもとに衛星観測データを活用したICTソリューションの市場規模を算出、結果をまとめた。2015年度の衛星観測データ活用ICT ソリューションの市場規模は3,640億円となった。宇宙基本計画の策定、衛星リモートセンシング法案などの日本国内での利用環境の整備、ユーザーの既存または新規ビジネス展開における衛星観測データ利用ソリューションの活用が進む結果、2020年度までの年平均成長率は11.8%となり、2020年度には、2015年度比1.7倍の6,400億円を超える市場に成長すると予測する(データ1)。

【データ1】上期出荷台数は前年同期比2.3%増、通期で前年度比1%減と予測― 2016 年度上期国内パソコン出荷概況

MM総研がまとめた2016年度上期(4月~9月)の国内のパソコン総出荷台数は、前年同期比2.3%増の485.2 万台(データ1)、出荷金額は0.2%増の4,144億円となった。出荷ルート別では、店頭量販店及び個人向けWeb直販を主力とする「個人系ルート」が11.7 %減の181.2 万台、法人直販および法人向け販売店への出荷を主力とする「ビジネス系ルート」は13.1%増の304 万台となった(データ2)。

【データ2】上期出荷台数は13%減の388万台で初の前年割れ― 2016年度上期国内タブレット端末出荷概況

MM総研がまとめた2016年度上期(2016年4月~9月)の国内タブレット端末※1 の総出荷台数は前年同期比13.0%減の388万台となった。上期出荷台数としては、2010年度統計開始以来で初の前年割れとなる。このうち携帯電話キャリア(以下、キャリア)の3G/LTEネットワークを利用する「セルラータブレット」が228.7万台(8.2%減)。一方、無線LANのみをネットワークとして利用する「Wi-Fi タブレット」が159.3万台(19.1%減)となった。

【データ3】FTTH市場の上期加入件数、4 年ぶりの80万件越え― ブロードバンド回線事業者の加入件数調査(2016年9月末時点)

MM総研は2016年9月末のブロードバンド回線事業者の加入件数調査結果をまとめた。それによると2016年9月末時点のFTTH(光回線サービス)の契約数は2,868.8万件で、2016年度上期(2016年4月~9月)では84.8万件増加した(伸び率は3.0%、データ1)。半期の純増として80万件を超えたのは、2012年度上期の89.7 万件以来4 年ぶりで、携帯キャリアを中心とする光コラボレーションモデル(以下、光コラボ)による新規顧客の獲得が進んだことが寄与した。下期はペースがやや鈍化するものの、2016年度通期の純増数は前年度を上回る135万件を予測する。

【データ4】AWS対Azureの競争激化、2020年度には3兆円突破を予想― 国内クラウドサービス需要動向

MM総研は国内クラウドサービスの需要動向(2016年版)をまとめた。急成長を続けるクラウドサービス市場は前年度比33.7%増の1兆108億円となり、初めて1 兆円を突破した。企業内の既存システムにおけるクラウド移行が加速しており、2018年度に2兆円を超え、2020年度には3兆円を超えると予測する。クラウド事業者間の競争は引き続き激しく、パブリッククラウドではAmazon Web ServicesとMicrosoft Azureが利用者の獲得においてしのぎを削っている。グローバルベンダーが上位を占める傾向に変わりはなく、国内ベンダーはプライベートクラウドの領域で生き残りをかける。

【トレンド1】訴訟支援やヘルスケアなどに活躍するAI― 株式会社FRONTEOの「KIBIT」

企業での人工知能(AI)利活用はさまざまな分野で始まっており、世界中で研究開発競争が繰り広げられている。株式会社FRONTEO(フロンテオ、本社:東京都港区、守本正宏代表取締役社長)が開発した人工知能「KIBIT」(キビット)は2012年、訴訟における証拠発見という失敗の許されない現場から誕生したAIだ。同AIは人間の判断を学習し、テキストに特化した解析、情報発見をすることができ、現在では訴訟支援だけでなく、ヘルスケアやビジネスインテリジェンスなどの分野に活用の場が広がっている。ロボットとヘルスケアでの「KIBIT」の活用例についてレポートする。

【トレンド2】建設業界向けに研修・教育用途の体感型VRシステムを開発― 株式会社積木製作

VRは2016年に高性能のVR HMD(ヘッドマウントディスプレイ)の相次ぐ発売により認知度が大きく向上したが、市場としてはまだ初期段階と言わざるを得ない。そうした中で積木製作(本社:東京都墨田区、城戸太郎代表取締役)は既存事業であるCGパース製作とのシナジーもありVR事業での収益化に成功している。同社が取り組むVR事業と戦略、今後の展望について赤崎信也マネージャーに取材した。

【トレンド3】5G実現に向けた最新のアクセスネットワーク動向― つくばフォーラム2016

NTTが主催するアクセスネットワークに関するサービス・システムの総合シンポジウム「つくばフォーラム2016」が10月25日から2日間、NTTアクセスサービスシステム研究所と、つくば国際会議場で開催された。2016年のテーマは「豊かな暮らしを共に創る、進化した社会インフラへ~ NetroSphere 構想※の実現に向け変革するアクセスネットワーク~」。フォーラムにはITEA や線材製品協会、CIAJなど、各団体に所属する企業も出展していた。NTT の特設展示コーナーでは、NetroSphere 構想実現に向けた取り組みや多様なサービスの即応化を実現するためのアクセスネットワーク構成技術、所外設備運用業務に変革をもたらす点検技術を紹介していた。本稿では、「FASA(FlexibleAccess System Architecture)」「5Gモバイルネットワークを支えるPONシステム」―についてレポートする。

【トレンド4】農業分野のGoogle をめざす― スタートアップのファームノートが農業ICT カンファレンスを開催

北海道を基盤にした農業ICT スタートアップのファームノート(本社:北海道帯広市、小林晋也社長)は11月30日、帯広市内のホテルで農業ICTカンファレンス「ファームノートサミット2016」を開催した。帯広市内の酪農運営企業のほか、NTTドコモやソフトバンクの大手企業、東京大学、はこだて未来大学など産学共同で今後の農業ICT、とりわけIoTと人工知能(AI)の将来について議論した。

【追跡! IT ベンチャー65】旅行者向けのコミュニケーションプラットフォーム― 株式会社レアリスタ

シェアリング・エコノミーが日本でも徐々に浸透する中、法整備が後手気味になるなどいくつかの問題点が浮き彫りになっている。株式会社レアリスタ(本社:名古屋市中区、和田ダイスケ代表取締役)は国内外の旅行者向けにプラットフォームを提供する企業だ。同社の取り組みからはシェアリング・エコノミーの今後の課題が見えてくる。

【追跡! IT ベンチャー66】顔写真を使ったユニークな人材管理手法で、適材適所を後押し― 株式会社カオナビ

ITを採用・育成・評価・配置などの人事業務に役立てる「HR Tech」(Human Resource × Technology)が徐々に浸透する中、株式会社カオナビ(本社:東京都港区、柳橋仁機代表取締役)は顔写真を使った人材マネジメントの支援サービスを手掛けている。きわめてアナログ的な発想にも思えるサービスだが、ユーザー企業からは「適材適所の人材配置を直感的に考えられる」など好評だ。同社の設立経緯から人材マネジメントの今後について、柳橋社長に話を聞いた。

【経営3】トヨタ、ビッグデータ活用などで共同開発相手を公募― クルマのIoT化に対応、「自前主義」を転換

トヨタ自動車が「クルマの電動化」「クルマのIoT化」に向け企業戦略を大きく転換し始めた。「プリウス」に代表されるハイブリッド車中心の商品開発をEV(電気自動車)にも広げる一方、自動運転などクルマのIoT化に対応して同社のビッグデータ資産などを活用した共同開発パートナーを公募する。「創業以来の変革期を迎えた」(村上秀一同社常務役員)との危機感から、ネット時代の戦略を練り直す。

【経営4】身代金ウィルス被害が急増― マカフィーが2016年「10 大セキュリティ事件ランキング」を発表

インテルセキュリティのマカフィー(本社:東京都渋谷区、山野 修社長)は11月10日、2016年の「10大セキュリティ事件ランキング」を発表した。ランキング1 位は「振り込め詐欺・迷惑電話による被害」で前年調査結果と同じ。同社が一番注目しているのが9位の「ランサムウェア(身代金ウィルス)の被害」で、最近急速に被害が増加傾向にある。山野社長は「業務処理が人手を介さずコンピューター間でのみ実行されるセカンドエコノミー時代に突入した今、マルウェア攻撃は複雑・巧妙の度を高めている」と指摘した。

【経営5】スマートグラスでフィールドサポート業務の効率化をめざす― NTTデータとニューソンのウェアラブル活用遠隔作業支援システム

NTTデータと同社関連会社のニューソン(本社:東京都港区、坂本茂代表取締役)が2016年11月17日、スマートグラスを用いた「遠隔作業支援システム」を発表した。同システムの大きな特徴は、作業現場などでの単独作業支援機能とコミュニケーション作業支援機能で、ウェアラブル端末の特徴を活かしている。開発にあたっては10社以上の企業で実証実験を実施、現場の声を反映した機能の追加・改善を行っている。

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