MVNO発展のカギ握る 大手キャリアの動向(2016年10月号 No.244)

【特集1】国内ICT端末市場を展望する― IoTやAI活用に向けた助走期間に突入

ビックデータ、IoT、AIと新しいICT技術の活用期待が高まる中、人とICTの接点を支えているパソコン、スマートフォンといった端末市場にも少なからず変化が起きている。グローバル市場を見ても、スマートフォンやタブレット市場の成熟傾向が見られるが、本稿では、当社定点調査を活用し、過去からの国内ICT端末市場の推移を整理するとともに、今後の市場展望をまとめていきたい。
(中村成希)

【データ1】平日昼のトラフィック集中時の対策が課題― MVNOの独自サービス型SIM速度実態調査

MM総研は7月、国内におけるMVNOの独自サービス型SIMの主要9事業者を対象に回線速度の計測調査を実施し、結果を発表した。

【トレンド1】大手キャリアの商品戦略に見直し迫る― MVNOが携帯電話市場変化の震源に

MM総研は7月20日、「携帯電話市場の最新動向」をテーマに第12回深読みセミナーを開催した。市場が急成長するMVNOについて担当研究員が解説、聴講者は熱心に聞き入っていた。「MVNO」や「格安スマホ」「格安SIM」などは一般ユーザーに浸透した“BUZZワード”化しつつあり、混乱した表現も目立ち始めた。講演で触れたデータなどをもとに、情報を整理しながら最新の市場動向をレポートする。
(石塚昭久、平澤悠花)

【トレンド2】企業向けにセキュアな無線LAN環境を提供― NTTPCコミュニケーションズのMaster , sONE

無線LANサービスの“Wi-Fi”は個人向けに家庭、公共施設、カフェなどで急速に普及しているが、企業での利用はセキュリティの脆弱性が指摘されていることからいま一歩浸透していない。セキュアな無線LAN通信はどのように実現できるのか―。NTTPCコミュニケーションズ(本社:東京都港区、田中基夫代表取締役社長)が提供する「Master,sONE(マスターズワン)無線LAN サービス」を例に、提供事業者側の取り組みをリポートする。
(平澤悠花)

【トレンド3】大手通信建設会社の非キャリア系事業拡大戦略― コムシスホールディングス、協和エクシオ

通信建設業界では主要顧客であるキャリアの設備投資が縮小する中、社会インフラやエネルギー関連、システムソリューション等の「非キャリア系事業」の拡大などで成長戦略を描く傾向が強くなってきている。業界最大手の「コムシスホールディングス」と「協和エクシオ」に見る非キャリア系事業の取り組み・拡大戦略を取材した。
(上田浩志、永堀拓哉)

〈ヒト型ロボット最前線⑭〉音声認識が描き出す未来の暮らし― ユニロボット、unibo(ユニボ)

コミュニケーションロボットの機能が着実に向上し、一般ユーザーへの普及も進んでいる。最も貢献しているのが、音声認識技術の改良で、コミュニケーションロボットのコアバリューとも言える対話能力アップにつながっている。ベンダー各社は「対話力」を売りにした機種投入を通じ、新しいビジネスコンセプトを生み出そうとしている。ユニロボット株式会社(本社:東京都渋谷区、酒井 拓代表取締役)が開発したコミュニケーションロボット「unibo」(ユニボ)について、酒井代表取締役に取材した。
(水品直毅)

〈ヒト型ロボット最前線⑮〉産業用ロボットに知能を与える― MUJIN、「MUJIN コントローラ」

将来深刻化する労働人口の減少を打開するため、製造現場以外にもロボット活用の場を広げようとの機運が高まっている。自動車工場では当たり前の光景になった産業用ロボットだが、複雑な作業に対応するためには産業ロボットが自分で考える「知能化」が必須要件となる。産業用ロボットの知能ロボットコントローラを開発販売する株式会社MUJIN(ムジン)(本社:東京都文京区、滝野一征最高経営責任者)の実例に沿って、産業用ロボットの知能化について報告する。
(水品直毅)

【トレンド6】デジタルビジネス時代の共創サービスの取り組み― 富士通

富士通がデジタルビジネス時代のSI で重視するポイントは「共創」だ。目まぐるしく変化する外部環境やニーズに適合したサービスを顧客企業がスピーディに提供していくためには、ユーザーの潜在的欲求やIT ベンダーのICT 活用ノウハウを連携させ、企画・開発を行っていく「共創」が効果的だという。これまでも率先してハッカソンやアイデアソンなどの共創サービスを展開してきており、顧客の新たな価値の創出に貢献してきた。デジタルビジネスに大きく舵を切り、共創サービスを強化する富士通の取り組みについて報告する。
(永堀拓哉)

【トレンド7】LINEのMVNO事業参入、その衝撃度は― カウントフリーとユーザー保護に注力

LINEは9月5日、子会社であるLINEモバイル株式会社(本社:東京都渋谷区、嘉戸彩乃社長)を通じMVNO事業「LINE モバイル」の提供を開始した。同日より2万台限定で先行販売し、10月1日にサービス開始を予定している。LINE の参入により、今後のMVNO市場がどう変化していくのか、レポートする。
(平澤悠花)

【経営1】VAIO株式会社 設立2周年記念プレスツアー― 安曇野工場見学会レポート

2016年7月1日、VAIO株式会社(以下VAIO社)はソニーから独立して満2年を迎えた。これを記念して8月に同社が開催した安曇野本社(長野県安曇野市)の工場見学会に参加した。フラグシップモデル VAIO Zは設計から製造まで安曇野工場で行われている。その様子をレポートする。
(春海 藍)

【経営2】劇場型サービスでライトユーザーへのVR 普及を図る― e j e の店舗常設型V R動画視聴サービス「V R T H E A T E R 」

株式会社eje(エジェ、本社:東京都港区、三代千晶代表取締役)が手掛ける店舗常設型VR(Virtual Reality)動画視聴サービス「VR THEATER」が話題になっている。映画館を独り占めしているようなVR体験ができるからだ。現在インターネットカフェやカラオケ、ゲームセンターなど122店舗に展開しており、年内に500店舗への導入をめざしている。同社の待場勝利執行役員にサービスの特徴や今後の課題について取材した。
(藤井貴大)

【追跡! IT ベンチャー62】Alpaca― トレーダーの意思決定支援をAI 化

金融とITを融合した「Fintech」がビジネスの現場で浸透する中、「決済」や「会計」、「ビットコイン」、「資産運用」などで革新的なサービスを提供するスタートアップが台頭し始めている。その代表的な一社が、Alpaca(本社AlpacaDB, Inc.:米カリフォルニア州サンマテオ 横川 毅CEO)。Alpacaが開発したAIエンジンはディープラーニングの技術を使い、株や為替、コモディティ(商品)などの相場に立つトレーダーの意思決定を自動でアルゴリズム化する。AIエンジンを活用した同社のビジネスについて取材した。
(加瀬惇也)

〈イベントレポート〉 ITと宇宙ビジネスの融合めざす ポータルサイト「宇宙ビジネスコート」― 宇宙産業シンポジウムでJSS が発表

一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構(以下、JSS)は9月6日、都内で「宇宙産業シンポジウム」を開催した。新たな事業創出をめざし、人と宇宙技術や衛星観測データをつなぐ無料のポータルサイト「宇宙ビジネスコート」を発表、参加者の注目を浴びた。内閣府宇宙戦略推進事務局、経済産業省製造産業局が後援。
(西脇 毅)

【IT業界の深層流】「IT」の消滅?―  

 

【IT道標】協創ビジネス―  

 

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