クラウドファーストが鮮明に ―国内クラウドサービス需要動向調査(2014年11月号 No.221)

【特集1】新規システム構築におけるクラウドの検討が8割、クラウドファーストが鮮明に― 「国内クラウドサービス需要動向」を発表

MM総研は国内クラウドサービスの需要動向をまとめた。急成長を続けるクラウド市場は2013年度6,257億円(前年度比22.6%増)となった。企業の新規システム構築におけるクラウド検討が一層進み、「クラウドファースト」が鮮明になってきている。クラウド市場は2015年度には1兆円を超える見通しだが、クラウドサービス提供事業者間の競争は激しさを増しており、価格や機能、利便性などの面で差別化が必至となっている。クラウド市場はパブリッククラウド(SaaSおよびIaaS/PaaS)とプライベートクラウド(コミュニティ、ホステッドおよびオンプレミス)に分類した。調査は国内法人ユーザーを対象にWebアンケートを実施し、事前調査において3,099法人にアンケート回答を求め、その中から実際にクラウドサービスを導入済、あるいは検討している1,259法人を対象に本調査を実施した。
(ネットワーク・ソリューション研究グループ/渡辺克己、加太幹哉)

【特集2】業務用車両向けのMVNO事業で急成長― モバイルクリエイト株式会社

「格安スマホ」「格安SIM」に代表される個人向けのMVNO市場が現在大きな脚光を浴びている。一方、法人向けのMVNO市場も着実な伸長を見せている。その法人向けMVNO 事業で今大きな飛躍を遂げている企業が、業務用車両向けにIP無線システムや移動体管理システムを開発・販売しているモバイルクリエイト(株)だ。2009 年にNTT ドコモの通信網を利用したIP無線システムを販売開始して以降、同社の業績は上昇を続け、2014年5月期には過去最高の増収増益を達成した。
(クラウド&モバイル・ソリューション研究グループ/鈴木孝幸)

【データ1】2013年度の中古携帯電話市場は141万台、2018年度には2.3倍の326万台まで拡大を予測― 中古端末市場の推移・予測(2014年10月)

MM総研がまとめたユーザー調査と中古端末販売事業者の取り組み動向に関するヒアリングおよび独自に分析する端末出荷台数・契約数を基にした、中古携帯電話市場(※1)・中古端末市場(※2)の推移・予測をレポートする。2013年度の中古フィーチャーフォン市場は56万台(前年度比9.7%減)、中古スマートフォン市場は85万台(112.5%増)。両者を合わせた中古携帯電話市場を141万台(38.2%増)と推計した。2014年度の中古携帯電話市場は181万台(FP 51万台/ SP 130万台)で前年度比28.4%増と予測しており、2018年度には2013年度比2.3倍の326万台(FP 25万台/SP 301万台)に拡大することが見込まれる。
※1:中古携帯電話…フィーチャーフォン(FP)、スマートフォン(SP)2製品
※2:中古端末…中古携帯電話(※1)+タブレット(TB)3製品
(クラウド&モバイル・ソリューション研究グループ/篠崎忠征)

【データ2】Windows Server OSサポート切れ効果は下期以降に持ち越し― 2014年度第1四半期国内PCサーバー出荷概況

国内のPCサーバー市場は、2015年7月にサポート終了となるサーバーOS Windows Server 2003の更新需要により市場の活性化が期待されているが、現時点では、出荷台数の増加につながっていないようだ。2014年度第1四半期のPCサーバー出荷台数は、前年度同期比5%減の10万4,952台となった。
(クラウド&モバイル・ソリューション研究グループ/中村成希)

【データ3】情報セキュリティ対策、日米企業で大きな開き― 情報セキュリティ対策実態調査

企業内部からの情報漏洩や海外からのサイバー攻撃など、公的機関や民間企業の情報システムの防衛が大きな課題になってきている。MM総研は、情報システムの防衛対策で先行している米国企業と日本企業の合計600社に対して情報セキュリティ対策の実態を調査し、両国の相違点から見えてくる日本企業の課題をまとめた。
(ネットワーク・ソリューション研究グループ/渡辺克己、加太幹哉)

【トレンド1】新興国市場で世界シェア拡充へ、鍵は政府との連携による「選択と集中」― 三菱電機の宇宙事業

人工衛星をはじめとした宇宙事業において半世紀もの歴史を持つ日本のトップメーカー、三菱電機。9月にもカタールの衛星通信会社から受注するなど、世界市場でも存在感を示しつつある。現状では人工衛星の市場は欧米、特に米国企業の独断場だ。宇宙事業にかける政府関連予算が日本とは桁違いに多い米国では衛星ビジネスのすそ野は広い。世界の強豪を相手にいかに戦っていくのか、三菱電機の戦略を探った。
(ネットワーク・ソリューション研究グループ/横森 忍)

【トレンド2】大手ベンダーがビッグデータ市場の拡大に本格対応、サービスの充実に取り組む― 大手ベンダー4社の取り組みPart2:NTTデータ、日本IBM

M2Mに代表されるセンサー情報やソーシャルメディアなど多彩かつ膨大なデータから新たな価値を発掘しようと、多くの企業が試行錯誤を繰り返している。こうした企業の支援サービスとして大手ベンダーが本格的に対応を開始した。今回取材したのは、システム、人材の両面から「ビッグデータ支援ビジネス」に取り組む、日立製作所、富士通、NTTデータ、日本IBMの大手4社だ。前回に続き、今号ではNTTデータ、日本IBMを取り上げる。
(クラウド&モバイル・ソリューション研究グループ/上田浩志、山口泰裕)

【トレンド3】<日本に進出するビッグデータ関連企業⑧> 分散DBからエンタープライズ向けに戦略転換へ― Basho Technologies,Inc.

米Basho Technologies, Inc.(バージニア州ハーンドン、Adam Wray CEO)はNoSQLデータベース(DB)の「Riak」、およびクラウドストレージソフトウェア「Riak CS」の開発企業だ。2012年9月、日本に本格参入した。日本での事業戦略や今後のRiakの強化方針などについて、同社日本法人の鎌倉拓也テクニカルマネジャーと上西康太シニアソフトウェアエンジニアに聞いた。
(クラウド&モバイル・ソリューション研究グループ/山口泰裕)

【トレンド4】コールセンター各社の勝ち残り策を探る(2)― トランスコスモス、TMJ

コールセンターの市場が横ばいか微減という状況の中で、業界大手各社はどのような勝ち残り策を探っているのか―。各社の取り組みをレポートする「成熟市場におけるコールセンター各社の勝ち残り策」シリーズ(2)では、業界最大手のトランスコスモスとBPOベンダーへの脱皮を図るTMJの2社を取り上げる。
(クラウド&モバイル・ソリューション研究グループ/山口泰裕、水品直毅)

【トレンド5】インテル、ユーザー企業との連携強化へ「コラボレーション・センター」― IOT分野にねらい、今年4月にリニューアル

インテル株式会社は2014年4月茨城県つくば市に開設した「インテルコラボレーション・センター」(写真①)をこのほど報道陣らに公開した。同社主力事業の半導体製品の市場を広げるため、ユーザー企業との共同開発プロジェクトを積極的に進めようとの趣旨からスタートした同センター。既存施設を全面刷新したものだが、前身時代から100社、1,100人が来場し、半導体製品応用の開発プロジェクトに動き出しているという(一般見学は受け入れていない)。
(主幹研究員 兼 M&D Report編集長/高野 始)

【MM総研大賞2014受賞記念対談】ITとネットワークを融合させたSDNソリューションを実現― 日本電気株式会社 野口 誠 SDN戦略本部長に聞く

ICTシステムの高度化・複雑化が進む中で、ネットワークをもっと自由に、柔軟に使いたいというニーズに応える「SDN(Software-Defined Networking)」への期待が高まっている。SDNはネットワーク制御とデータ転送処理を分離し、ネットワークの部分をソフトウェアによって動的に制御できるようにしたアーキテクチャ。このSDNの活用により、経営環境の変化や事業拡大に合わせ、ICTシステムの柔軟な構築や変更、効率的な運用管理、安全性の向上などを実現し、企業の新たなビジネス展開を支えるソリューションとしてすでに国内外で200システム以上の導入実績を誇るのが「NEC SDN Solutions」だ。同ソリューションはMM 総研大賞2014のSDNソリューション分野で最優秀賞を獲得するなど、市場の期待も高まっている。SDN市場をけん引するNEC の現在の取り組みを野口 誠SDN戦略本部長に聞いた。
(聞き手:所長 中島 洋)

【経営1】日本のスタートアップ、課題はマネタイズに― 第10回サムライベンチャーサミットから浮かび上がった課題

サムライインキュベートが主催する第10回サムライベンチャーサミット(SVS)が9月27日、東京・品川の日本マイクロソフト本社で開催された。今年も多彩なセッションや次世代の日本を担うスタートアップが多くのブースを設け、来場者との活発な議論が交わされた。会場で注目を浴びた企業の紹介と、海外進出に関するセッションについてレポートする。
(クラウド&モバイル・ソリューション研究グループ/山口泰裕)

【経営2】<シリーズ検証> 仮想通貨ビットコイン― ①仕組みとその特徴

2014年2月、日本国内で最大のビットコイン取引所MTGOX(マウントゴックス)が破綻したというニュースが世間を駆け巡った。ネット時代を象徴する「バーチャルマネー」ともてはやされたビットコインだが、これを機に「ネット時代のあだ花か」と酷評する声も一気に広がった。一方で、「リアルマネーにはない魅力も無視できない」と評価する立場もある。デジタルマネー経済圏の健全な発展を目指す一般社団法人、日本デジタルマネー協会の本間善實代表理事に取材し、ビットコインの仕組みと特徴、そして将来性を検証した。第1 回は複雑と言われている仕組みと特徴に迫ってみた。
(クラウド&モバイル・ソリューション研究グループ/水品直毅)

【経営3】「ウェアラブル端末の時代が到来」と塚本 神戸大教授― CEATEC JAPAN が開幕

IT分野では最大規模の展示会「CEATEC JAPAN 2014」が10月7日から5日間幕張メッセで開かれたが、今年の目玉は「ウェアラブル端末」のようだ。ウェアラブル端末の体験コーナーを開設した企業のブースでは希望者が殺到。最長60分待ちの列もできた。講演会ではウェアラブルの“伝道師”ともいえる神戸大学の塚本昌彦教授が「今年の会場を見て、はっきりウェアラブルの時代が来たと実感できた」と語った。
(主幹研究員 兼 M&D Report編集長/高野 始)

【IT業界の深層流】セキュリティー―秘密分散への期待

内容は本誌参照ください

【IT道標】新たな通信市場の出現を支える第三者修理サービスの解禁

内容は本誌参照ください

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