13年度上期国内タブレット端末出荷概況(2013年 12月号 No.210)
【特集1】出荷台数は342万台で前年度同期比77.2%増も、12年度下期からは8.8%減― ―13年度上期国内タブレット端末出荷概況
MM総研がまとめた13年度上期(13年4月~ 9月)の国内タブレット端末出荷概況によると、出荷台数は前年度同期比77.2%増の342万台となったが、12年度下期(375万台)と比較すると8.8%減と落ち込んだ(データ1)。MM総研ではその理由として① 12年度下期は「モバイルタブレット」(画面サイズ8 インチ未満)が数多く登場し、市場全体を急拡大させたことから、13 年度上期はその反動で減少、②堅調に推移するスマートフォン需要に伴うタブレット端末の買い控え―の2点であると分析する。
(クラウド&モバイル・ソリューション研究グループ/篠崎忠征)
【特集2】総出荷台数は19.7%減の1,645万台、00年度以降で過去2番目に低い水準に― ―13年度上期国内携帯電話端末出荷概況
MM総研がまとめた13年度上期(13年4月~9月)の国内携帯電話端末の総出荷台数(従来の携帯電話(以下、フィーチャーフォン)およびスマートフォンを含む)は前年度同期比19.7%減の1,645万台となった。これは、00年度以降の弊社統計調査における半期別出荷台数として、最も少ない08年度下期(1,608万台)に次いで2番目に少ない出荷台数となる。MM総研では上期出荷台数が低調となった主な原因として、①キャリアによる端末絞り込み戦略の影響、②下期の商戦期を視野に入れた在庫調整―の2点であると分析。下期には再び2,000万台規模に回復すると予測する。スマートフォン出荷台数は前年度同期比14.5%減の1,216万台となり、総出荷台数に占めるスマートフォン出荷台数比率は73.9%(前年度同期比4.5ポイント増)に上昇した。
(クラウド&モバイル・ソリューション研究グループ/篠崎忠征)
【特集3】個人向けは30.1%減の大幅な落ち込み、一方の法人市場はOSのリプレース本格化により急拡大― ―13年度上期国内パソコン出荷概況
MM総研は、13年度上期(4~ 9月)国内パソコン出荷状況の調査結果をまとめた。それによると、国内のパソコン総出荷台数は前年度同期比7.5%減の691.3万台(データ1)、出荷金額は、同1.4%減の4,887億円となった。出荷ルート別では、店頭量販店および個人向けWeb直販を主力とする「個人系ルート」が、前年度同期比30.1%減の255.7万台と2年連続の減少で、減少率は95年度の統計開始以来過去最大であった。一方、法人直販および法人向け販売店への出荷を主力とする「ビジネス系ルート」は、前年度同期比14.1%増の435.5万台となった。出荷金額は1.4%減の4,887億円と、減少率は小幅にとどまった。円高により製品部品価格が上昇、値上げとなったことに加え、Windows 8への切り替えによりタッチパネル搭載機の増加やモバイル化が進み、1台当たりの単価が上昇した。メーカー別シェアでは、首位NECレノボグループ、2位富士通、3位東芝には変動なし。DELLが前年5位から4位へ上昇。また前年7位のアップルが6位へ、前年10位のエイスースが8位にアップした(データ1)。個人向け市場では、Windows 8登場以降出荷台数の減少が続いている。タッチ対応OSでタブレット市場へのユーザーシフトを食い止める狙いがあったが、タブレットにもパソコンにもなる2in1パソコンの出荷台数は高価なマシンが多く出荷台数は伸び悩んでいる。法人市場は、14年4月にサポート終了となるOS、WindowsXP搭載パソコンの入れ替え需要により好調が続いている。
(クラウド&モバイル・ソリューション研究グループ/中村成希)
【トレンド1】「価格」「特許」「双方向」「品質」をキーワードに各社、差別化を図る― ―Post-On、MARIMORE、AOSテクノロジーズ、NTTメディアクロスの取り組み
SMS(ショートメッセージサービス)は携帯電話同士で短い文字(テキスト)メッセージを送受信できるサービス。メールアドレスと比べ、変更される機会が少ない電話番号を宛先にメッセージを送信でき、その高い伝達率と即時性が大きな魅力だ。海外では日々の生活やビジネスシーンにおけるコミュニケーションツールとして定着している。日本でもキャリア間でのSMSの相互接続の実現をきっかけに、法人向けにSMSサービスを提供する事業者が続々と登場し、急速に法人顧客のすそ野を広げている。本稿では主要なSMS 配信サービス事業者の動向と、今後の市場の成長性を2回にわたり分析する。
(クラウド&モバイル・ソリューション研究グループ/池澤忠能、岩本恵太)
【トレンド2】3キャリアがiPhone販売、修理事業も急拡大へ― ―キタムラ、グローバルソリューションサービス
NTTドコモが9 月にiPhone、5s、5cの発売を開始したことにより、KDDI、ソフトバンクモバイルを含めた主要3キャリアすべてがiPhoneを取り扱うことになった。今後の販売拡大の見込みと連動する形で注目されるのが、iPhoneの修理事業だ。iPhoneの修理はキャリアショップで扱うことができず、アップルの正規サービスプロバイダが担当する。今回、iPhone修理事業の実態調査を実施したところ、これまで修理受付店舗がなかった「空白県」も含めて、全国に受付店舗が拡大していることが分かった。
(クラウド&モバイル・ソリューション研究グループ/新志有裕)
【トレンド3】スマートフォンのカメラ機能が生んだ写真アプリビジネス― ―写真SNSアプリサービス、フォトブックサービスにみる日本の写真アプリビジネスの最前線
スマートフォンのカメラ機能が高画質・高機能化し、そのあおりでコンパクトカメラの市場が収縮するほどになってきた。13年5月にはオリンパスが低価格帯のデジタルカメラ事業から撤退し、高付加価値デジカメを選択したニュースは記憶に新しい。こうした動きにつられて、写真アプリビジネスも大きく変化しようとしている。若い世代のスマートフォン・ユーザーは写真共有や写真加工をスマートフォンで手軽に操作しSNSや直接スマートフォンの画面で見せるなど、思い思いの「見せ方」を楽しんでいる。写真SNSアプリ「Snapeee」(スナッピー)を運営する株式会社マインドパレットと、フォトブックアプリ「ノハナ」を運営する株式会社ノハナにそれぞれ写真アプリビジネスの現状を聞いた。
(クラウド&モバイル・ソリューション研究グループ/細田顕嗣)
【トレンド4】<大手通建会社の調達および協力会社施策②> 教育などを通じて、協力会社のオールマイティ化を推進― ―関電工の取り組み
大手通建会社の調達および協力会社施策、1回目は協和エクシオとミライトを取り上げた。今号では、関電工の施策をリポートする。
(ネットワーク研究グループ/上田浩志、クラウド&モバイル・ソリューション研究グループ/山口泰裕)
【トレンド5】部門ごとの案件管理により経営情報の可視化を実現― ―富士通システムズ・イースト「WebSERVE smart情報サービス業ソリューション」
05年ごろから工事進行基準が話題に上り始めたことを背景に、プロジェクトごとの損益管理に注目が集まり始めた。一方で、SIerの社内の管理はエクセルなどが多く、システム化は進んでいないのが現状だ。今回は富士通システムズ・イーストが提供する、プロジェクトごとに損益管理を行うソリューション「WebSERVE smart情報サービス業ソリューション」をレポートする。
(ネットワーク研究グループ/上田浩志、クラウド&モバイル・ソリューション研究グループ/山口泰裕)
【MM総研大賞2013受賞記念対談】ダントツの軽さを追求し、世界最軽量へ挑戦― ―NECパーソナルコンピュータ 小野寺忠司 執行役員に聞く
NECパーソナルコンピュータ株式会社の「LaVie Z」は13.3インチ・ディスプレイ型パソコンで約875gという世界最軽量を実現、「MM総研大賞2013」の分野別最優秀賞を受賞した。それから間もなく、13年10月のリニューアル版では約795gを達成し、800gの壁を突き破った。13.3インチ・ディスプレイ搭載ノートパソコンで世界最軽量の記録を更新し続ける同社の小野寺忠司執行役員に、開発秘話などについて聞いた。
(聞き手:MM総研所長 中島洋)
【経営1】〈日本に進出する米国ビッグデータ関連企業①〉 パートナーとソリューションを開発、日本市場の開拓を本格スタート― ―MapR Technologies、日本に進出
12年4月に米Clouderaが日本に進出して以降、外資系のビッグデータ系企業が相次いで日本に支社を設立してきている。そこで本連載では、日本に進出する米国のビッグデータ関連企業をレポートしていく。今回は13年9月に日本法人を設立した米MapR Technologies(米カリフォルニア州サンノゼ、以下MapR)の日本法人設立の狙いや提供製品の概要、今後の展開についてレポートする。
(クラウド&モバイル・ソリューション研究グループ/山口泰裕)
【経営2】<CATV事業者の動向②> 事業多角化進め、より身近な通信事業者をめざす― ―CATV業界トップ、J:COMの取り組み
CATV業界最大手のジュピターテレコム(J:COM)は、従来の「ネット」「TV」「電話」に加えて「生活支援」分野にも進出し、事業の多角化を進めている。業界2位のジャパンケーブルネット(JCN)との統合の行方に関心が集まる中、J:COMの事業戦略と今後の取り組みについて紹介する。
(ネットワーク・ソリューション研究グループ/梅村直大)
【経営3】<イベントレポート> セキュリティ、ビッグデータに注目集まる― ―今年秋のイベントシーズン振り返る
展示会・シンポジウムが相次いで開催される秋恒例のイベントシーズン。今年も都内でITイベントが繰り広げられた。その中で、トレンドマイクロと、オープンソースの米レッドハットがそれぞれ「創業記念」と銘打って、派手なイベントを実施した。東京・港区芝公園のザ・プリンスパークタワー東京。11月14日はトレンドマイクロ、翌日の15 日にはレッドハットがそれぞれ同ホテルの宴会フロアを貸し切り状態にしてイベントを開催した。いずれも2,000~ 3,000人規模の見学者が訪れた模様。
(主幹研究員兼M&D Report編集長/高野 始)
【経営4】<イベントレポート> 地理空間情報をテーマにした「G空間EXPO2013」が開催― ―地理空間情報科学で未来をつくる
地理空間情報高度活用社会(G空間社会)の実現へ向け地理空間情報をテーマにしたイベント「G空間EXPO2013」が11月14日~16日、東京・お台場の日本科学未来館にて開催された。10年に第1回が開催された同イベントは産学官が連携し地理空間情報と衛星測位の利活用を推進する場で、今年は「G空間EXPOメッセージゾーン」など5 つのテーマで構成された。会場をレポートする。
(ネットワーク・ソリューション研究グループ/作山哲二)
【IT業界の深層流】システム再構築は「式年遷宮」―
【IT道標】SDN/NFVでキャリアネットワークが仮想化される―
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