04年度 国内携帯電話端末の出荷概況(2005年 06月号 No.108)

【特集】発展途上の市場で、独自の差別化を模索― 着うたサービスの動向

02年10月、auが今まで電子音だけだった着メロに変わり、実際の声が着信音として流れる着うたサービスを開始。たちまち人気に火がつき、3GフォーマットのCDMA WIN 1Xモデルの普及に伴い、大ヒットコンテンツとなった。NTTドコモやVodafoneも3Gモデルでの着うた参入を果たし、auは一曲丸ごとダウンロードできる「着うたフル」を開始するなど市場は更に活性化の方向に向かっている。料金を気にせずコンテンツを利用できる定額制を3キャリアが導入するなど、市場の更なる拡大へ向けた環境が整いつつある。追い風ムードの市場において、着うたサービスを提供する各事業者の動向を追った。

【データ1】04年度 国内携帯電話端末の出荷概況― 3G端末の出荷比率が53%に拡大、上位3社のシェアも急接近

04年度通期(04年4月~05年3月)の国内携帯電話出荷台数は、前年度比12.2%減の4,397万台にとどまった(データ1)。03年度の過剰出荷分の在庫調整のほか、03年度の100万画素カメラなどのようなヒット要素に恵まれなかったことが影響した。メーカー間のシェア争いは激しい様相を呈し、1位NECと2位パナソニックの差が急接近しただけではなく、3位シャープも著しく追い上げ、トップ3の差が縮まっている。

【データ2】04年度 国内パソコン出荷概況― 企業のリプレース需要が堅調、個人市場にも回復の兆し

04年度(04年4月~05年3月)の国内パソコン出荷台数は、対前年度比4%増の1,272万3,000台を記録した(データ1)。引き続き堅調な法人市場に加え、04年末以降から個人市場も持ち直しを見せ、03年度に続き2年連続での出荷台数増となった。メーカーシェアでは、NEC、富士通、デルの上位3社は変化ないが、東芝が前年の5位から4位に順位を上げている。外資系メーカーでは、最も高い伸び率を記録した日本HPやデルも勢いを持続している。

【トレンド1】FTTH普及の鍵を握る『トリプルプレイ』と『直収電話』― KDDI、ソフトバンクグループの販売戦略

FTTH加入者数が着実に伸びている中でユーザーがキャリアを選ぶ際に注目している言葉が『トリプルプレイ』だ。ブロードバンド用の1本の回線を利用してインターネット接続、映像配信、IP電話をワンストップで提供するコンシューマ向けサービスを指す。特徴的なソリューションを提供しているKDDIとソフトバンクグループの『トリプルプレイ』に焦点を当ててFTTHの販売戦略を考察する。

【トレンド2】移動体通信の新市場― マシンコミュニケーション

爆発的な伸びを見せていた携帯電話加入者数に陰りが見え始め、激しい価格競争などからARPUの低下が進む中、移動通信事業者は対人間収入からの脱皮を余儀なくされている。今後は、人対機械ないしは機械対機械でデータ通信を行う“マシンコミュニケーション”が音声通話収入の代替の一つとして期待されている。現在の移動体通信市場の動向を展望した上で、マシンコミュニケーションに焦点を当て、同分野にいち早く参入したパナソニックモバイルコミュニケーションズ社の取り組みを紹介する。

【トレンド3】音声定額でさらなる上昇を― ㈱ウィルコム

携帯電話に押され続け、NTTドコモは撤退を発表したPHS事業だが、ウィルコムは非常に元気である。ウィルコムの元気の源は何か。ウィルコムの提供する高付加価値サービスの背景にある技術的バックグラウンドに焦点を当てて、ウィルコムの強さを分析する。

【対談1】市場や技術の変化、顧客ニーズに迅速に対応― 兼松エレクトロニクス株式会社  北村 章彦 代表取締役社長

兼松エレクトロニクス(KEL)はこの春、IBMのパートナーの中で最も栄誉ある「ブルーダイヤモンド」の表彰を受けた。ワールドワイドでの最高の賞である。KELは顧客の立場に立ってベンダーの製品群の中から最適な組み合わせを選び出してシステムを構築するソリューション提供会社だが、通常のSIerとは一線を画し、「プラットフォーム・ソリューション」を標榜する。KELが開拓しようとする事業の「次の一手」を、北村 章彦代表取締役社長に聞く。(文中敬称略)

【対談2】M&Aとグローバル展開で急速に業容を拡大― 株式会社インデックス  小川 善美 代表取締役社長

モバイル、メディア事業を展開し、急成長中の注目企業がインデックスである。株式公開によって得た潤沢な資金を武器に事業を急拡大する。今年度の売り上げ見通しは前年度比2倍の約800億円。増加する400億円のうち半分の200億円は海外企業買収効果だが、残りの200億円は既存事業の増収。既存ビジネスだけで見ても業容は1.5倍の成長である。ケータイをツール、メディアとして活用するビジネスの成長の要諦は何か。(文中敬称略)

【対談3】“インテリジェント・インフラ”の実現をめざす― 日本ベリサイン株式会社  橋本 晃秀 代表取締役社長 兼 CEO

電子認証・署名・暗号化技術とは、デジタル社会で、人々が安全・確実に情報を送信できる仕組みである。通信相手を確かめ、データを暗号化して情報の交換を行う。他人から情報を覗き見られたり、盗まれたりされない安心の仕組み。それを提供するトップ企業がベリサインである。単に認証・暗号化だけではない。「次の一手」は「総合情報セキュリティベンダーへの展開」だという。情報セキュリティ全般、RFID、そして、VoIP、デジタル・コンテンツ・ユーティリティー(以下DCU)サービスも視野に入れて、ビジネスを展開する。その戦略を日本ベリサイン株式会社の橋本晃秀代表取締役社長 兼CEOに聞く。(文中敬称略)

【経営1】連載・ITサービスプロバイダの事業戦略6― ブロードバンドを支えるギガ・ビット・スイッチ ~ファウンドリーネットワークス/物産ネットワークス

高速大容量のネットの浸透、インターネットアプリケーションの興隆など、すべてがネットを中心に回る、今。こうしたネットワークを支えるインフラを担う「機器」と、そのIPソリューションプロバイダーに、スポットをあててみた。新たなシリーズの1回目は、伸張著しいファウンドリーネットワークス社と、その国内マスターディストリビュータである物産ネットワークスに登場して貰った。

【経営2】トピックス― ●5月の携帯電話店頭情報 ~ゴールデンウィーク商戦で好調な売れ行き ●5月のパソコン店頭情報 富士通の32型ワイド液晶モデルに注目が集まる

【携帯電話】 
 5月中旬までの東京・新宿のカメラ系量販店店頭の携帯電話売り場は、多くの人で賑わっていた。特にゴールデンウィーク中は、各キャリアーが携帯電話の値引きを実施したこともあり、連休中のショッピングを楽しむ人で大変な賑わいを見せていた。

【パソコン】
 最長10連休のゴールデンウィークが終わり、普段の落ち着きを取り戻しつつある都内の大手家電量販店では、数多くの夏モデルPCがディスプレイされ始めていた。特に、秋葉原の大手家電量販店では「迫力の大画面PCコーナー」という特設コーナーを開設。各メーカーの最新デスクトップモデルを一堂に展示し、比較可能になっている。

【IT業界の深層流】インターネット時代の終焉?

パワードコムの中根滋社長は5月中旬の平成16年度決算発表の席上でふたつの「終焉」を宣言した。
 一つは同社の再建計画の終焉。昨年夏に中根社長が就任時に、3年間で再建することを約束していたが、17年3月に終わった16年度下期決算で半期黒字を達成し、上期の損失幅を考慮すれば、実質的に100数十億円の利益体質を作り上げることができた、というのが「再建終了宣言」の理由だ。3年がかりの予定を、半年で達成したというので、普段からネアカで元気の良い中根社長の鼻息が荒いのも当然。舌も滑らか、頭の回転も滑らかで、威勢よく、ふたつ目の「終焉」が宣言された。

【IT道標】携帯電話端末の複合商品化

カメラ付き携帯電話の普及でデジカメ市場が侵食されると言われて久しい。一方でカメラとして長年追求された形状の端末、つまりデジカメは残るとの議論もあるが、携帯は03年度に100万画素カメラ機能のヒットなどで5,000万台の国内出荷に到達。既にカメラ機能は標準搭載されるようになり、最近は3G、フェリカ、着うたなどに話題が移っている。
 デジカメ市場の規模推移などから現状の動向を検証しよう。

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