モバイルビジネス研究会の動向③(2007年 11月号 No.137)

【特集】奨励金分離モデルを採用、市場構造の転換へ向け舵が切― モバイルビジネス研究会の動向③

総務省が主導する「モバイルビジネス研究会」の最終報告書が公表された。その内容は現行のモバイルビジネス市場に大きな構造転換を迫るものであった。特に大きな影響を及ぼすのが、端末価格と通信料が一体となった現在の販売奨励金モデルの改革である。今後、端末価格と通信料金を分離した新料金プランが順次導入され、2010年時点では完全導入となる、今号では、最終報告書に盛り込まれた販売奨励金の見直し部分に焦点を当て、今後の市場への影響を分析する。

【トピックス】― 携帯電話店頭情報/ワンセグ対応機種の人気続く パソコン店頭情報/NEC、富士通の秋冬モデルが好調

 

【データ】ワンセグケータイの利用実態と市場規模― ワンセグユーザーの67%が今後もワンセグ機能を望む

MM総研(東京都港区、所長・中島 洋)は、ワンセグケータイユーザー1,053人に対するアンケート調査を実施、その利用実態をまとめた。MM総研では、07年9月末のワンセグケータイの累計出荷台数は1,420万台、08年3月には累計2,620万台、09年3月には累計5,700万台になると推計した。現状のワンセグ機能に対する満足度評価は決して高いとはいえない結果となったが、今後のワンセグ機能の必要性については、67%のユーザーが「必要」と回答した。ワンセグサービスはまだスタートしたばかりでエリアやバッテリー寿命といった課題もあるが、今後の独自コンテンツやモバイル広告との連動といった、新たなビジネスモデルの登場で更なる市場拡大が予測される。

【トレンド1】J-SOX法の施工を背景に市場は拡大の兆し― メールセキュリティサービスの動向

08年4月にJ-SOX法の施工が迫り、内部統制やコンプライアンス対応への感心が高まってきている。特に、企業活動で交わされるメールのセキュリティ管理や監査については、情報漏えいや記録管理の観点から非常に重要な対策として位置付けられ、ソリューションベンダ各社から多様なサービスが提供されている。メールセキュリティサービスには、大きく分けて次の4つの機能が含まれる。①ウィルスチェック ②スパムチェック ③メールアーカイブ ④メール監査 それぞれの機能を導入する場合、①ソフトウェアやアプライアンスサーバにより自社構築 ②ASP等を利用したアウトソーシングといった選択肢がある。本稿では、大企業から中小企業までの幅広い企業群がターゲットとなるASPサービスに焦点を当て、ソリューションベンダ各社がどのようなサービスを展開しているか、また、市場についてどのような見解を持っているのかという点を分析した。

【トレンド2】アウトソーシング事業強化の一環として、LCMサービスを強化― 富士通の保守・運用サービス

企業のITシステムのアウトソーシング化が進む中、ITベンダーはLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスなど、ITシステムの運用・保守サービスを積極的に展開し、アウトソーシング事業の強化を図っている。現在、多くの企業では業務のIT化が急速に進展したために、サーバやパソコンなどIT機器が増加しシステム構成は複雑化している。一方でセキュリティ対策の強化や内部統制対応など、情報システム部門の運用負荷は年々増加している。このような背景を踏まえ、富士通ではアウトソーシングビジネス強化の一環として、顧客先におけるIT機器の運用ライフサイクルをトータルにサポートする「LCMサービス」を強化している。

【トレンド3】氾濫する情報を掻き分けるフィード活用― フィードのビジネス活用の現状と今後の展開

近年ブロードバンド環境が整ったことにより、ブログ、SNS、掲示板などCGMを活用することによりだれでも情報を発信することができるようになった。また、携帯電話利用者の増加、通信速度の高速化、料金の低廉化により携帯電話からの情報発信も多くなっている。今や、多種多様なジャンルに及ぶ膨大な数の情報が氾濫しており、いかに欲する情報を効率よく、正確に収集するかが大きな課題となっており、そのためのツールとして「フィード(Feed)」が注目されている。

【トレンド4】「薄型化」「高精細化」に注目集まる― CEATEC JAPAN 2007

07年10月2日から6日にかけて、千葉県の幕張メッセで「CEATEC JAPAN 2007」が開催され、ITおよびエレクトロニクス分野の最先端技術と製品が一堂に展示された。家電各社のブースでは、薄型テレビを全面に出した展示を行っており、昨年の「大型化」から更なる「薄型化」「高精細化」へと競い合いの場を移した。出展者数は895社/団体(06年度:807社/団体)と過去最高となり、国際展示場の全ホールを利用する規模に拡大。来場者数の合計は20万5,859人(06年:19万4,267人)初の20万人越えとなった。

【対談1】らくらくホンだけにとどまらない富士通の携帯電話事業― 富士通株式会社 佐相 秀幸 経営執行役 兼 モバイルフォン事業本部長

富士通の携帯電話端末事業が好調だ。昨年9月発売の高齢者に配慮した機能を持つ「らくらくホンⅢ(F882iFS)」(以下、らくらくホンⅢ)がロングヒットを継続中。同機種は「MM総研大賞2007」において話題賞を受賞した。更に後継機種の「らくらくホンⅣ(F883iFS)」(らくらくホンⅣ)も今年8月に発売、好調な売れ行きとなっている。MM総研調査では、富士通の国内携帯電話出荷台数は06年度400万台強、シェアは第5位だった。07年度はらくらくホンだけでなく、ドコモの主力製品ともいえる90xシリーズや70xシリーズも好調で、出荷台数およびシェアの伸びも期待できる。また、富士通の携帯電話端末事業はユビキタスプロダクトとしてパソコンと同じグループにある。携帯電話事業にとどまらず、今後のパソコン事業との連携・融合の可能性も含め、佐相秀行 経営執行役 兼 モバイルフォン事業本部長に話を聞いた。

【対談2】オンデマンド・プラットフォームがもたらす次なるサービスとは― 株式会社セールスフォース・ドットコム 宇陀 栄次 代表取締役社長 兼 米国セールスフォース・ドットコム SVP(上級副社長)

インターネットを基盤にしたWeb2.0型のシステム提供サービスが「SaaS」である。従来のオンラインによるソフトウェア提供形態であるASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)をWeb2.0の環境によって飛躍させたものだが、そのSaaSを開拓したのがセールスフォース・ドットコム社のサービスで、日本国内での活動も目覚しいものがある。さらにそのサービスは質的転換とも思える発展を遂げつつあるようだ。株式会社セールスフォース・ドットコムの宇陀栄次 代表取締役社長に聞いた。

【対談3】「mixi」で培ったサービスをベースに新規事業や海外展開も視野に― 株式会社ミクシィ 笠原 健治 代表取締役社長

インターネットは次々と新しい商品やサービスを登場させるが、興味や関心を共有する共同体を巧みに生み出していく「SNS(ソーシャル・ネットワーキング サービス)」もその一つである。国内SNSのリーダー、「mixi(ミクシィ)」は、04年にスタートしてわずか3年という短い期間でユーザー数が1,000万人を突破した。国内最大のSNSとなった今もユーザー数を伸ばしている。新たなコミュニケーション方法を提供した「mixi」の取り組みと今後のサービス展開を笠原健治 代表取締役社長に聞いた。

【経営1】多様化する顧客層に合わせた新サービスを拡充― ゴルフ業界におけるIT活用事例

近年、ゴルフ場のコース予約にはWeb経由の申込みが全体の過半数を超えるともいわれている。この背景には、ネット予約の利便性と高年齢層ゴルファーのIT利用への抵抗感が薄れてきたことなどが挙げられるが、サービス提供企業にとってはターゲットのニーズに合わせたコンテンツ充実化やユーザービリティ向上等が創客に繋げるための重要事項であるとしている。今回はゴルフの総合ポータルサイトを運営する「ゴルフダイジェスト・オンライン」と「イー・ゴルフ」の2社に話を聞き、事業の特徴をまとめた。

【経営2】独自のサービス展開により、差別化を推進― 証券会社におけるオンラインサービスの動向

株式委託手数料の大幅な値下がりなどにより、学生や主婦といった幅広い年代が参加するほどに株式投資への敷居は低くなった。パソコンや携帯電話といったIT端末の普及と性能の進化もその背景にある。事業者はインターネットサービスをいかに活用して、新規顧客の開拓や既存顧客の満足度向上につなげようとしているのか。本稿では、オンライン専業証券最大手のSBIイー・トレード証券と、ウィルコムのW-ZERO3を活用したオンライントレードサービスが好評の内藤証券の2社にサービスの現状を聞いた。

【経営3】「国際分散投資」がコンセプト、個人投資家の資産管理に最適― MSNマネーとMicrosoft Moneyの実力

「貯蓄から投資へ」といった世の流れから、今や個人投資は一般的なものになりつつある。インターネットに接続さえすれば、誰しも簡単にプロさながらの投資情報が手に入る時代。個人投資家にとって、特に「これから投資を始めてみようか」と考える投資初心者にとって気にかかるのは、巷に溢れる情報の整理と自身の資産管理の方法だろう。本稿では、そんな個人投資家に人気の、「MSNマネー」と「Microsoft Money」を紹介する。

【経営4】氾濫するIT情報の中で洗練された「高級ブランド」を訴求― 高級ホテル・高級旅館オンライン予約サービス「一休.com」

高級ホテル・高級旅館に特化したオンライン宿泊予約サービスを提供するポータルサイト「一休.com」。同サービスを提供する㈱一休(森正文社長)は、「洗練された情報を顧客に提供する」をモットーに質の高い高級宿泊施設情報を会員向けに提供している。多くの旅行関連サイトが存在し淘汰される中、ユーザーの利用は大手の数サイトに集約しているが、その一つとして堅調に事業を展開する同社を特集した。

【IT道標】 携帯電話リサイクル考

国内で年間4,000万台を越える出荷台数を誇る携帯電話。消費者に最も普及しているIT機器のひとつといえるだろう。昨今では、普及率も80%を超え、買い替えユーザーが中心。メーカー・キャリアは、ほぼ普及が一巡した市場で競争をしており、各社シェア拡大のため多機能化やデザイン強化でしのぎを削っている。

【IT業界の深層流】「地域の再生は情報化」の熱気

青森県・総務省共催の「地域ICTフェスタinあおもり」に参加してきた。そこで痛感したのは「地域は再生の活路を『情報産業振興』に賭けている」ということだ。三村伸吾青森県知事は「冬の間、雪に閉ざされる環境の中ではソフト開発しかない」と主張した。

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