スマートフォン出荷台数は過去最多、5G対応が過半を占める

2021 年(暦年)国内携帯電話端末の出荷台数調査

2022年02月09日

■2021年(暦年)の携帯電話出荷台数は3654.2万台(前年比12.6%増)
■スマートフォンの出荷台数は3374.4万台(12.2%増)で過去最多
■iPhoneの出荷台数は過去最高
■5Gスマートフォン出荷台数は1960.9万台でスマートフォン全体の58.1%を占める

2021年暦年の出荷台数は過去最多

ICT市場調査コンサルティングのMM総研(略称MMRI、東京都港区、関口和一所長)は、2021年暦年(1月~12月)の国内携帯電話端末の出荷台数を調査し、その結果を発表した。2021年暦年の総出荷台数は3654.2万台(前年比12.6%増)となった。
内訳をみると、スマートフォン出荷台数が3374.4万台(12.2%増)で2007年以降の暦年出荷台数としては2017年(3199.4万台)を上回り最多となった。フィーチャーフォンは279.8万台で前年から17.1%増えた。auの2022年3月末の3Gサービス終了に向けた4G対応フィーチャーフォンの出荷台増が影響した。

国内携帯電話端末の出荷台数推移(暦年)


5Gスマートフォンがスマートフォン出荷全体の58.1%を占める

スマートフォンの出荷台数の内訳では、キャリア出荷台数※1が3135.9万台(シェア92.9%)、オープン出荷台数※2は238.5万台(7.1%)となった。キャリア出荷ではUQモバイルが前年比53.1%増、楽天モバイルが58.7%増となった。UQモバイルはauショップでの取り扱いが拡大したこと、楽天モバイルはiPhoneシリーズの販売を開始したことが増加につながった。

5Gスマートフォンの出荷台数は1960.9万台(前年比213.6%増)、スマートフォン全体の58.1%(前年比37.3ポイント増)を占める結果となった。

※1:NTTドコモ、KDDI(UQモバイルを含む)、ソフトバンク(ワイモバイルを含む)、楽天モバイルのMNO4社が販売するスマートフォンの出荷台数(フィーチャーフォンはNTTドコモ、KDDI、ソフトバンク(ワイモバイルを含む)のMNO3社が販売する)
※2:MNO4社以外が販売するSIMフリースマートフォンの出荷台数(MVNO、家電量販店、メーカー直販店舗、オンラインが主に含まれる)

5Gスマートフォンの出荷台数

アップルの暦年出荷台数が過去最多

2021年のメーカー別総出荷台数シェア1位はアップルで、2012年から10年連続で1位を獲得した。日本で発売を開始した2008年以降の暦年出荷台数として2014年を7年ぶりに上回り過去最多となった。総出荷台数シェア2位はシャープ、3位は京セラ、4位はサムスン電子、5位はFCNT、6位はソニーとなった。上位6メーカーで89%を占める結果となった。

 

Android市場のメーカー競争が激化

スマートフォン出荷台数シェアをみると、1位はアップル、2位はシャープの、3位はサムスン電子、4位はソニー、5位はFCNTの順となった。上位5メーカーで約83%を占める結果となった。ランク外ではあるもののOPPOやXiaomiの出荷台数・シェアが伸びている。2021年はアップルのシェアが高まる中で、Androidのメーカー競争は激化しているといえるだろう。

2021年は新型コロナの影響を受けて一時期失速した2020年の反動もあり、暦年スマートフォン出荷台数として過去最高を記録した。一方で、高価格帯の端末が売れにくくなるなど、メーカーには検討すべき課題も多いようだ。特にAndroid市場では2万円から3万円台の端末が人気を集めている。今後数年はフィーチャーフォンからの買い替え需要も取り込むことを考慮すると、このトレンドが継続する可能性は高いだろう。各メーカーは中低価格帯での台数・シェアの確保と同時に、ブランド戦略や二つ折りの2画面端末といった付加価値への取り組みにより、台数にとらわれない高価格帯端末による訴求を行っていくことも重要になるだろう。

昨今は世界的な半導体不足の影響によりスマートフォン市場も少なからず影響を受けている。この問題は2022年も完全には解消されないと予測され、メーカーとしては課題が尽きないだろう。



■携帯電話出荷台数に含まれる端末
① 従来型携帯電話(以下、フィーチャーフォン。Android OSの二つ折り端末を含む)
② スマートフォン
・回線ブランド別(7分類):NTTドコモ、au、ソフトバンク、ワイモバイル(Y!mobile)、UQモバイル、楽天モバイル、オープン(左記以外)
③ 総出荷台数(①+②)

■【スマートフォンの定義】 以下を条件としてMM総研による分類
①以下OSを搭載 (Android、iOS、Windows)
②音声通話が可能 (画面7インチ以上でヘッドセット利用を想定した端末は含まない)
③アプリやソフトウェアなどのカスタマイズが可能
④OS環境として(アプリ)開発仕様が公開されていること
⑤キャリア及びメーカーがスマートフォンと位置づけている製品
※調査時点のため、今後の端末発売状況などに応じて予告なしに変更する可能性があります


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