GIGAスクール特需で過去最高となる969万台を出荷

「2020年暦年 タブレット端末出荷台数調査」

2021年04月28日

■GIGAスクール特需で2020年暦年出荷は969万台(前年比31.1%増)

■メーカー別出荷台数は2010年よりAppleが1位を継続

■OS別ではWindowが2位に浮上、出荷台数は過去最高

GIGAスクール特需で2020年暦年出荷は969万台(前年比31.1%増)

ICT市場調査コンサルティングのMM総研(略称MMRI、東京都港区、関口和一所長)は、2020年暦年(2020年1月~12月)の国内タブレット端末の出荷台数を調査し、その結果を発表した。2020年暦年の出荷台数は969万台で前年比31.1%増と大きく伸長した。日本でタブレット端末が発売された2010年以降の暦年(1~12月)出荷統計において2015年(943万台)を上回り過去最高となった(データ1)。

 

出荷台数増の要因としては、GIGAスクール構想による小中学校向けのタブレット需要の急増が大きいと分析する。また、コロナ禍の巣ごもり生活の中で、動画視聴や学習用途としてのタブレット需要が継続していることも影響している。

暦年出荷台数は2010年よりAppleが1位を継続

2020年暦年のメーカー別出荷台数シェア1位はAppleで、暦年出荷台数として11年連続で1位を獲得した。2019年に引き続き2年連続で過半数のシェアを獲得した。GIGAスクール構想による教育市場向けの特需もあり、特にWi-Fi iPadが1.6倍増と出荷台数をけん引した。

2位はNECレノボグループ、3位はMicrosoft、4位はHuawei、5位は富士通の順となり、上位5社で約85%を占める結果となった。5位の富士通には富士通クライアントコンピューティング㈱および富士通コネクテッドテクノロジーズ㈱の出荷端末を含む(データ2)。

OS別はiPadが暦年としては3年連続1位を獲得
Windowsが初の2位に浮上

OS別の出荷台数・シェアはiPad OSが1位となった。暦年としては2018年から3年連続1位、シェア50%超は2年連続となった。2位はWindows、3位はAndroidとなった。Windowsは暦年出荷台数として過去最高を記録。シェアとしてもAndroidを抜いて初めて2位に浮上した。要因としてはiPad OS同様に教育市場向けの特需が大部分を占めている(データ3)。

2021もGIGAスクール市場によるけん引が見込まれる

2020年はGIGAスクール構想による教育市場の需要が出荷台数を押し上げる結果となった。一方で携帯キャリアによるセルラータブレットの出荷は減少が続いている。このトレンドは2021年も同様となる可能性が高く、タブレット市場は引き続きWi-Fiモデルを中心に展開していくものとみられる。

 


■タブレット端末の定義
①Wi-FiもしくはWi-Fi+3G回線(以上)の通信機能を搭載
②動画・音楽・電子書籍・学習機能などのコンテンツが利用可能
③6インチ以上のディスプレイを搭載(※2)
④以下のOSを搭載(iPadOS・Android・Windows(※3))
⑤キャリアや端末メーカーがタブレット端末と位置付けている製品

※2:6インチ台のキャリア向けセルラー端末はタブレットに含めない
※3:Windows RTもしくはWindows 8以降のOS搭載のスレート型パソコン(コンバーチブル除く)
  注:今後の製品状況等により変更する可能性があります

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