2017年国内タブレット端末出荷概況

--出荷台数は863万台(1.4%増)

2018年02月19日

■ 2017年1-12月期のタブレット端末出荷台数は863万台(1.4%増)で僅かながら回復

■ Appleが345.5万台(シェア40%)で8年連続1位を維持するも台数は3年連続減少

■ 携帯キャリア主導のAndroidセルラータブレットが好調、セルラー比率58.9%で過去最高

■ 2018年はクアルコム製チップ搭載のWindowsタブレットに期待

 MM総研(東京都・港区、所長・中島 洋)は2月19日、2017年暦年(2017年1月~12月)の国内タブレット端末出荷台数(※1)の調査結果を発表した。総出荷台数は前年比1.4%増の863万台となり、2010年の出荷統計開始以来、初の前年割れを記録した前年から僅かながら回復した。携帯電話キャリアの3G/LTEネットワーク通信可能な「セルラータブレット」が市場をけん引し、特に大手キャリアが販売するAndroidタブレットが引き続き好調に推移した。一方、無線LAN通信のみを可能とする「Wi-Fiタブレット」は2013年をピークに4年連続で減少した。

※1:「セルラータブレット(キャリアモデル及びSIMロックフリータブレット、以下SIMフリータブレット)」「Wi-Fiタブレット」を含む

 メーカー別台数はApple7年連続シェア1位も3年連続で台数前年割れ

 2017年のメーカー別出荷台数・シェアは Apple(シェア40%)が1位。日本でタブレット端末が登場した2010年から8年連続で1位を確保したが、2014年をピークに台数は3年連続で前年割れとなった。2017年のiPadは9.7インチ以上のモデルが中心となった。特に2017年3月に発売された第五世代iPad 9.7がセルラー/Wi-Fi共に従来モデルよりも手ごろな価格になったことが奏功して人気を集めた。

 以下、2位 Huawei、3位 LG、4位 富士通、5位NECレノボの順となった。2位のHuaweiはドコモ向けタブレット、3位のLGはau向けタブレットが好調だった。 

2018年はクアルコム製チップ搭載のWindowsタブレットに注目

 今後のタブレット端末市場の回復に向けたポイントとして、①キャリアのタブレット販売施策の継続強化 ②Windowsタブレットの拡大――の2点があげられる。2017年タブレット市場回復の要因はキャリアタブレットだったが、今後の状況はキャリアの販売戦略次第にかかっている。2018年にはiPhone/iPadおよび多くのAndroidスマートフォン・タブレットに搭載されているクアルコムのチップセットを搭載した、Windowsタブレットが日本でも発売される見通しだ。2in1タイプなど、よりPCライクな使い勝手が期待できる同製品群への期待は高く、タブレット市場拡大のポイントとなるだろう。

(調査全文は月刊誌「M&D Report」に掲載)

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