IP電話、ソーシャルゲーム利用に関するユーザー調査

2013年04月10日

■スマートフォン利用者のIP電話・メールアプリの利用率上位は「LINE」、「Facebook」、「Skype」
■通話時間全体に占めるIP電話の割合は28%
■ソーシャルゲーム利用者のうち、有料コンテンツ購入者は12%
■ゲームのプレイ時間全体に占めるソーシャルゲームの割合は36%

 MM総研(東京都・港区、所長・中島 洋)は4月10日、IP電話・メールアプリ(LINE、Facebook、Skypeなど)、ソーシャルゲームの利用に関するユーザー調査を発表した。WEBアンケートによる調査で、現在、個人名義のスマートフォンを利用する4418人を対象にした。調査期間は2013年3月15日~3月18日。

■ソーシャル関連サービスの認知率上位は「Facebook」、「Twitter」、「LINE」

 スマートフォン利用者4418人にIP電話・メールアプリ、ソーシャルゲームなど、ソーシャル関連の計13サービスについての認知状況を質問したところ、「知っている」と回答した人の割合である認知率のトップは「Facebook」の94.8%で、「Twitter」の94.7%、「LINE」の91.6%と続いた。

■IP電話・メールアプリの利用率上位は「LINE」、「Facebook」、「Skype」

 さらに、IP電話・メールアプリ計8サービスの利用状況を質問した結果、「使っている」と回答した人の割合である利用率は「LINE」が49.8%で、最も高かった。次いで、「Facebook」(28.9%)、「Skype」(20.4%)だった。以降は、「Google+」(6.7%)、「Viber」(5.5%)、「カカオトーク」(5.2%)、「comm」(4.3%)、「050plus」(3.1%)の順となった(図1)。

■利用する理由は「お得だから」が54%

 IP電話・メールアプリを利用する理由について、利用者2759人に質問した結果、「お得だから」(53.8%)、「便利だから」(43.7%)、「周囲が利用しているから」(22%)の順となった。一方、利用しないと回答した1533人にその理由を質問したところ、「必要性がないから」(53.4%)、「面倒だから」(28%)、「個人情報などのセキュリティに不安があるから」(21.9%)が上位となった。

■通話やメッセージの相手は、友人が最も多い

 IP電話の通話サービス利用者2104人に、通話の相手について質問した結果、「友人」(65.4%)、「家族」(53.1%)、「恋人」(16%)、「仕事関係」(15.4%)の順だった。メールアプリについても利用者2075人に質問した結果、「友人」(84.1%)、「家族」(47.2%)、「恋人」(17.3%)、「仕事関係」(16.7%)と同じ傾向だった。

■通話時間全体に占めるIP電話の割合は28%

 スマートフォン利用者にIP電話と音声通話による1週間の通話時間を質問し、平均値を算出した結果、IP電話は7.2分で、音声通話(携帯電話回線による従来の通話)は18.5分だった。通話時間全体に占める比率は、音声通話72%に対し、IP電話は28%となった。これをIP電話利用者に限定して分析すると、音声通話は21.3分(58.5%)で、IP電話は15.1分(41.5%)に達した。

■メッセージ送信に占めるメールアプリの割合は30%

 スマートフォン利用者に、1日あたりのメッセージ送信回数について質問した結果、平均でメールアプリが5.9回、キャリアメール(「○○@docomo.ne.jp」など携帯電話会社のメールサービス)が7.1回、ウェブメール(GmailのようにPCでも使えるフリーメールなど)が6.7回だった。全体に占める比率は、メールアプリ29.9%、キャリアメール36%、ウェブメール34%で、従来のメールサービスと同様に、メールアプリも日常的に使用されていることが分かる。このうち、メールアプリ利用者に限定して分析したところ、メールアプリ12.6回(46.2%)、キャリアメール7.6回(27.8%)、ウェブメール7.1回(26%)だった(図2)。

■ソーシャルゲーム「利用したことない」が60%

 スマートフォン利用者に、利用したことのあるソーシャルゲームに関して質問したところ、IP電話・メールアプリと同様に、「LINE」が22.4%でトップだった。以降、「GREE」(13.1%)、「mobage」(11.7%)、「mixi」(9.3%)、「Ameba」(7.9%)、「カカオトーク」(2.1%)の順となった。ただし、「利用したことがない」が59.6%を占めた。最もよくプレイしているゲームのタイトルは、「LINE POP」、「LINE バブル」、「パズル&ドラゴンズ」の順に多かった(図3)。

■ソーシャルゲームの利用は自宅内が上位

 ソーシャルゲームの利用場所について、利用者1647人に質問したところ、最も多かったのが、「自宅のリビングや自室でくつろいでいる時」の62.8%。次いで、「就寝前(ベッド・布団の中など)」の42.8%で、自宅内での利用が上位を占めた。以降、「通勤・通学等の移動時(電車・バス・タクシー内および駅ホームなど)」37.7%、「待ち合わせ時」34.7%と自宅外での利用が続く。

■ソーシャルゲーム利用者のうち、有料コンテンツ購入者は12%

 ソーシャルゲーム利用者の有料コンテンツ購入については、1452人(88.2%)は無料コンテンツのみの利用者で、有料で購入するのは195人(11.8%)にとどまった。有料購入者に対し、1ヶ月の購入金額の価格帯を質問し、その平均値を算出したところ、1896円となった。

■ゲームのプレイ時間全体に占めるソーシャルゲームの割合は36%

 スマートフォン利用者の1週間あたりのゲームの平均プレイ時間を分析すると、「ソーシャルゲーム」は42分(全体の35.6%)、「携帯型ゲーム機」45分(同38.1%)、「据え置き型ゲーム機」31分(同26.3%)だった。一方、ソーシャルゲーム利用者に限定すると、「ソーシャルゲーム」113分(50.9%)、「携帯型ゲーム機」68分(30.6%)、「据え置き型ゲーム機」41分(18.5%)で、ソーシャルゲームの割合が過半数を占めた(図4)。

 今回の調査を通じて、通話、メール、ゲームの各分野において、IP電話やメールアプリ、ソーシャルゲームが一定の存在感を示すようになったことが分かる。通話時間、メッセージ送信回数、ゲームのプレイ時間において、それぞれ全体の3-4割を占めている。
 これらのサービスは、基本的に無料で、追加で有料課金するパターンが多く、現在急速な普及を遂げている。音声通話やキャリアメール、ゲーム機といった既存のサービスを含めた全体の利用者数や利用時間が広がらないのであれば、今後、通信事業者やゲーム会社などが展開してきた既存のサービスと競合する可能性があり、その動向が注視される。

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■ 調査概要
1.調査対象 :個人名義のスマートフォン利用者4418人(15歳から69歳までの男女。
キャリア別の内訳は、NTTドコモ1493人、au1472人、ソフトバンク1453人)
2.調査方法 :Webアンケート調査
3.調査期間 :【アンケート期間】2013年3月15日~3月18日

※さらに詳細な分析を加えたマルチクライアントレポートを4月下旬に発行予定です


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