KDDI、ソラコム買収で共同発表

――セルラーIoT通信など次世代IoTプラットフォーム構築をめざす

2017年08月08日

 KDDIとソラコム(本社:東京都世田谷区、玉川 憲 代表取締役社長)は8月8日、KDDIがソラコムを子会社化すると共同発表した。

 8月2日付けでKDDIがソラコム株式を取得し、8月末に連結子会社化する。KDDIはすでにソラコムからIoTのコア技術「vConnec Core」の提供を受けるなど協業してきた。その中でソラコムの開発技術やそのリソースを活用しようと判断、買収に踏み切った。

 一方、ソラコムにとっては、KDDIの傘下に入ることで経営基盤が安定するとともに、NB-IoTやLTE-Mなど免許が必要となるセルラーLPWAの早期実現が可能となる。ソラコムの玉川社長は今回の買収を「ExitではなくEntrance」と強調、足元を固めてグローバル展開を進める意向を示した。

今後は、セルラーLPWAの早期実現とグローバル展開が大きな柱となるが、ソラコムの持ち味であるスピード経営がこれまで同様できるかに、業界の関心は集まっている。


※Low Power Wide Areaの略で低消費電力で数kmの通信範囲をもつIoT向けの通信規格の総称。


KDDI・ソラコム共同記者会見
左から、KDDI(株)バリュー事業本部バリュー事業企画本部長 新居氏、
(株)ソラコム代表取締役社長 玉川氏、
KDDI(株)ソリューション事業本部ソリューション事業企画本部副本部長 藤井氏