住友商事、SCSKを完全子会社化

――DX加速とグループ経営の最適化に向けた戦略的再編

2025年10月30日

住友商事は10月29日、連結子会社であるSCSKを完全子会社化すると発表した。住友商事の100%子会社であるSCインベストメンツ・マネジメントがSCSKに対し株式公開買い付け(TOB)を実施する。

 

TOB価格は1株あたり5700円で、買収総額は約8820億円。買い付け期間は10月30日から12月中旬までを予定しており、買い付け成立後、SCSKは上場廃止となる。

 

住友商事は「デジタル・AI(人工知能)戦略」でSCSKをデジタルソリューション事業の中核と位置付けており、完全子会社化することで、AI・クラウド・データ活用などの先端領域における競争力を一層強化する方針だ。SCSKはネットワンシステムズとの合併を予定しており、ネットワーク技術とAIを融合した新たな価値創出が期待されている。

 

SCSKの完全子会社化はグループの中長期的な成長戦略の一環で、DX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させるとともに、グループ全体の経営資源の最適化と意思決定の迅速化を目的としている。また、親子上場の解消により、ガバナンスの透明性向上と企業価値の最大化を目指す。

 

<プレスリリース>
SCSK株式会社の株券等(証券コード:9719)に対する公開買付けの開始に関するお知らせ

 

当社の親会社である住友商事株式会社の子会社であるSCインベストメンツ・マネジメント株式会社による 当社株券等に対する公開買付けに関する賛同の意見表明及び応募推奨のお知らせ

 

(曽我)