格安スマホ市場が活況

――iPhone SEが火付け役

2016年06月10日


iPhone SEの登場で「格安スマホ」市場が拡大
 格安SIMの市場が拡大するきっかけのひとつが、16年3月発売の「iPhone SE」。iPhone SEのSIMフリー版価格は47,800円(税抜、16GB)。iPhoneを安く使用したいというユーザーにとって、iPhone SEと格安SIMが最もリーズナブルな組み合わせとなった。2015年度のスマホ国内出荷台数のうちiPhoneのシェアは52.5%。格安SIMと格安スマホのiPhoneは一気にシナジー効果を発揮した。

 こうしたなかで、注目するサービスを手掛けているのが、ドリーム・トレイン・インターネット(本社:東京都渋谷区、田中伸明代表取締役社長、以下DTI)。同社の「DTI SIM スマホレンタルオプション」だ。

 DTIは12年8月に個人向けMVNO事業を開始。15年9月より現在の「DTI SIM」という名称でサービスを提供しており、通信料金の安さや、半年間通信量無料キャンペーンを展開することにより、契約数を伸ばしてきている。「DTISIM スマホレンタルオプション」は音声通話も加えたレンタル・サービスで、レンタルする端末は現時点で最新モデルのiPhone6s。期間は1年間。1年経過後は①新しい端末に変更する②買取料金を払い使用中のiPhoneをそのまま所有する③もう1年レンタルを継続するーーという3つの選択肢のいずれかに契約変更できる。

総額5,520円/月でiPhone6sが利用可能
 月々のレンタル料金は3,600円。通信プランを5GBで音声対応にした場合、通信料金は月間1,920円となるので、総額5,520円/月でiPhoneが利用可能となる。仮にドコモで同じプランを利用した場合約7,400円/月となるので、1ヵ月あたり1,880円安く使用できる計算だ。
 ユーザー層の特徴としては、「フィーチャーフォンからの切り替え割合が多い」「iPhone初心者が多い」という傾向があり、 安価でiPhoneを利用できる点が評価されている。DTIでは3GBプランは最初の半年間通信料無料、「ネットつかい放題プラン」では半年間980円割引(月額)になるキャンペーンを実施している。通話料とSMSは利用した分だけ従量課金されるものの、3GBプランであれば半年間は機器代金相当の3,600円/月のみでiPhoneを利用できる。
 「iPhoneを利用してみたいが高くて手を出せない」と敬遠する向きや、「格安SIMを使ってみたいが、常に最新の端末を持っていたい」といったユーザーの心理に訴える戦略が功を奏した格好だ。

■DTI SIM スマホレンタルオプション
http://dream.jp/mb/sim/option/rental/