世界初の国際間オールフォトニクスネットワークが開通
―――NTTと中華電信、日本と台湾の間で実現
2024年09月02日
NTTと台湾通信大手の中華電信(台北市)は8月29日、日本と台湾の間でオールフォトニクスネットワーク(APN)を用いた通信網を開通したと発表した。APNの国際間通信は世界で初めて。東京都武蔵野市のNTT武蔵野研究開発センタと台湾・桃園市の中華電信のデーターセンター間の約3000㎞で16.92ミリ秒の超低遅延かつゆらぎのない安定通信を実現した。
出典:NTT
APNは端末からネットワークまでのすべてに光(フォトニクス)ベースの技術を用いることで、高速大容量、低消費電力、低遅延の実現を目指すものだ。NTTが次世代ネットワーク構想として掲げる「IOWN」を支える重要な要素の一つで、通信量の増大、ネットワークの複雑化、それに伴う電力消費の増大など、今後の様々なネットワークの課題を解決し、進化するオンラインとリアルの融合などの新たな価値提供を可能にするための技術として注目されている。
両社は今後この国際間APNを用いて、グローバルビジネスを展開する意向だ。特に日台に拠点を置く半導体分野の製造業などに対して、事業継続計画(BCP)対策としてデータバックアップやレプリケーションサービスを提供する。
NTTの島田明社長は、今回のセレモニーで「IOWNの国際間通信への取り組みは、IOWNの技術開発および台湾と日本の両国でのサービスを加速させる」と語った。
出典:NTT
<プレスリリース>
(大山)