トンネル坑内でStarlink活用による通信エリア化を実現

―――国内初、KDDIの「Satellite Mobile Link」を活用

2024年07月26日

独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(横浜市)と清水建設、KDDIの3者は2024年7月25日、清水建設が建設中の北海道新幹線 渡島トンネル坑内で「Starlink」を活用したauの通信エリア構築ソリューション「Satellite Mobile Link」を使い、4G LTEの通信エリア化を実現したと発表した。トンネル坑内の工事現場でStarlinkを活用して通信環境を構築した事例としては国内初となる。

 

3者は2022年12月、Satellite Mobile Linkで渡島トンネル坑外の通信エリア化を実施した。さらにトンネル坑内の通信環境を整備するため、今回、坑外の通信エリア化に使った設備から光ケーブルで4G LTEのアンテナを坑内に延伸し、通信環境を構築した。この方法はWi-Fiによるエリア化に比べ設置機器数が非常に少なく、設置コストを1/3程度に抑えられることや、保守メンテナンス性が高いことから、本格導入することを決めた。

 

坑内で音声通話やデータ通信が可能となり、緊急時の迅速な連絡や労務管理などのICT活用を飛躍的に進めることができるようになった。今後は建設機械の遠隔操作などのさらなるDX化が期待される。

掘削面の映像をトンネル坑外の事務所とやりとりする様子

 

Satellite Mobile Linkによるトンネル坑内通信エリア化の効果

 

参考URL

https://newsroom.kddi.com/news/detail/kddi_nr-185_3450.html

(井上)